南塚信吾(法政大学教授)の書評

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南塚信吾 (法政大学教授)
1942年富山県生まれ。法政大学教授。専門は東欧史・国際関係史。著書に『静かな革命―ハンガリーの農民と人民主義』『ハンガリーの「第三の道」―資本主義と社会主義のはざまで』『アウトローの世界史』『ブダペシュト史』、編著に『東欧革命と民衆』など。「世界史研究所」を主宰。

日露戦争―起源と開戦 上・下 [著]和田春樹

日露戦争―起源と開戦 上・下 [著]和田春樹

■ロシアの新史料から定説覆す大胆な議論  「国民は(略)戦争に向かっていることとはまったく無関係だったのである。(略)自分のことに追われて生きていた(略)。そして戦争がはじまって、全国民がその中にまきこまれていった」。………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2010年03月21日
[ジャンル]歴史 政治 国際

ゲーリー家の人々―アメリカ奴隷制下の自由黒人 [著]フランク・J・ウェブ

ゲーリー家の人々―アメリカ奴隷制下の自由黒人 [著]フランク・J・ウェブ

■「自由黒人」への差別描いた小説  ゲーリー氏は美しい黒人の女性を事実上の妻にしている。かれは南部に住む「奴隷制廃止論者」の大農園主であるが、彼女を正式の妻にし、そして2人の子供を奴隷から解放するために北部に移住する。………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2010年02月28日
[ジャンル]文芸 政治

「農」と「食」の農商工連携―中山間地域の先端モデル・岩手県の現場から [著]関満博

「農」と「食」の農商工連携―中山間地域の先端モデル・岩手県の現場から [著]関満博

■地域愛が生み出す力と希望  岩手県の農村女性の活躍が、地域に大きな「希望」を与えている。われわれは、地方は過疎化し停滞していると思いがちである。しかし、1980年代以後、グローバリゼーションの中にあって、地方では逆に………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2010年02月14日
[ジャンル]社会

脱帝国のフェミニズムを求めて―朝鮮女性と植民地主義 [著]宋連玉

脱帝国のフェミニズムを求めて―朝鮮女性と植民地主義 [著]宋連玉

■矛盾を内包した植民地期の運動  欧米や日本など「第一世界」において展開されたフェミニズム論は、「第三世界」には当てはまらないと筆者はいう。「帝国」日本の植民地であった朝鮮半島において始まった女性解放の動きは、多様な展………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2010年01月31日
[ジャンル]歴史 社会

東欧革命1989-ソ連帝国の崩壊 [著]ヴィクター・セベスチェン

東欧革命1989-ソ連帝国の崩壊 [著]ヴィクター・セベスチェン

■「帝国」崩壊の過程、指導者たちの物語  ベルリンの「壁」が崩壊してちょうど20年になる。それは1989年の秋から冬に展開した「東欧革命」の最も印象的な事件であったが、実はその一部でしかない。さらにその「東欧革命」はソ………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年12月20日
[ジャンル]歴史 国際

ナショナリズム 1890—1940 [著]オリヴァー・ジマー

ナショナリズム 1890—1940 [著]オリヴァー・ジマー

■「民俗」や「国民」の意識いつから  実は、われわれがいつ、どのようにして、ネイション(民族、国民)という意識をもち、ナショナリズムを掲げるようになったのかは、いまだに十分に解明されていない謎なのである。19世紀以降ヨ………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年11月22日
[ジャンル]歴史 政治

ドイモイの誕生 [著]古田元夫 

ドイモイの誕生 [著]古田元夫 

■市場法則と社会主義のはざまで  ソ連と東欧諸国が90年前後に社会主義体制から資本主義に転換したのに比し、アジアでは80年代に中国とベトナムの両国が社会主義の「建前」を崩さずに市場化に対応してきたのはなぜなのか。これは………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年11月01日
[ジャンル]歴史 政治 国際

安心社会を創る-ラテン・アメリカ市民社会の挑戦に学ぶ [編]篠田武司、宇佐見耕一

安心社会を創る-ラテン・アメリカ市民社会の挑戦に学ぶ [編]篠田武司、宇佐見耕一

■新たな貧困に立ち向かう住民組織  ラテンアメリカでは、驚くほど多くの住民組織の運動が多様なイニシアチブを発揮して、「新自由主義」のもたらす「新たな貧困」に立ち向かっている。1980年代からの「新自由主義」による市場原………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年10月11日
[ジャンル]経済 社会

「女性をつくりかえる」という思想―中東におけるフェミニズムと近代性 [編著]ライラ・アブー=ルゴド

「女性をつくりかえる」という思想―中東におけるフェミニズムと近代性 [編著]ライラ・アブー=ルゴド

■女性の新たな「公共圏」を提唱  中東イスラーム世界における女性研究が進んでいる。イスラーム世界で女性が着用するベールについて、近代フェミニズムはそれの廃止を掲げ、イスラーム主義は着用を主張するが、現実にはそれを着用し………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年09月20日
[ジャンル]歴史 人文

沖縄戦 強制された「集団自決」 [著]林博史

沖縄戦 強制された「集団自決」 [著]林博史

■戦争遂行のシステムに責任を問う  太平洋戦争末期、沖縄戦における住民の「集団自決」が日本軍の「強制」であったか否かをめぐる教科書問題は、まだ記憶に新しい。  本書は、沖縄の「集団自決」が軍隊長の直接的命令によったかど………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年08月23日
[ジャンル]歴史 社会

ロシア人の見た幕末日本 [著]伊藤一哉/もうひとつの日露戦争 [著]コンスタンチン・サルキソフ/後藤新平と日露関係史 [著]ワシーリー・モロジャコフ

ロシア人の見た幕末日本 [著]伊藤一哉/もうひとつの日露戦争 [著]コンスタンチン・サルキソフ/後藤新平と日露関係史 [著]ワシーリー・モロジャコフ

■硬直的な認識を崩す、ソ連崩壊後の新史料  ソ連邦の崩壊後、ロシアでは史料の公開が進んでいる。その中で、近代の日ロ関係について新史料を取り込んだ研究が三冊公刊された。いずれも我々が抱きがちな硬直的なロシア・ソ連認識を崩………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年08月02日
[ジャンル]歴史

地球環境46億年の大変動史 [著]田近英一

地球環境46億年の大変動史 [著]田近英一

■地球史学の発展が示す証拠と脅威  この地球上にいつ「生命」が登場したのか、いつ「生物」が生まれたのか、恐竜はいつなぜ絶滅したのかなど、地球史に関するわれわれの興味は尽きない。これに答える地球史学あるいは地球惑星科学は………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年07月05日
[ジャンル]歴史 科学・生物 社会

「植民地責任」論―脱植民地化の比較史 [編]永原陽子

「植民地責任」論―脱植民地化の比較史 [編]永原陽子

 南アフリカのダーバンで、画期的な会議が01年8〜9月に開催されている。それは「人種主義、人種差別、排外主義、および関連する不寛容に反対する世界会議」と称するもので、実に、奴隷制と奴隷貿易ならびに植民地主義を「人道に対………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年05月31日
[ジャンル]歴史 国際

宇宙開発戦争―〈ミサイル防衛〉と〈宇宙ビジネス〉の最前線 [著]ヘレン・カルディコット、クレイグ・アイゼンドラス

宇宙開発戦争―〈ミサイル防衛〉と〈宇宙ビジネス〉の最前線 [著]ヘレン・カルディコット、クレイグ・アイゼンドラス

■「夢とロマン」から軍拡の舞台に  わたしたち地球に住む人類のうちの何人が、この宇宙で今起きている、驚くべき事実を知っているのだろうか。わたしたちが「夢とロマン」の舞台にしている宇宙は、もっぱら平和的に利用されていると………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年05月10日
[ジャンル]科学・生物 国際

1945年のドイツ―瓦礫の中の希望 [著]テオ・ゾンマー

1945年のドイツ―瓦礫の中の希望 [著]テオ・ゾンマー

■長く生き難い、苦悩と再生の1年  ドイツにおける1945年の365日が、何と長く、そして多くの事件と「意味」に満たされた「時」であったことか。そして、何と「生きる」ことの難しい「時」であったことか。  本書では、19………[もっと読む]

[評者]南塚信吾(法政大学教授)
[掲載]2009年04月19日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

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