川端裕人(作家)の書評

写真:川端裕人さん

川端裕人 (作家)
1964年兵庫県生まれ。小説に『夏のロケット』(サントリーミステリー大賞優秀作品賞)『せちやん 星を聴く人』『算数宇宙の冒険』『ギャングエイジ』『風のダンデライオン』、ノンフィクションに『PTA再活用論』『動物園にできること』『ペンギン大好き!』など。ブログは「リヴァイアさん、日々のわざ」

カクレキリシタンの実像―日本人のキリスト教理解と受容 [著]宮崎賢太郎

カクレキリシタンの実像―日本人のキリスト教理解と受容 [著]宮崎賢太郎

■弾圧に耐え、守り抜いたのは  「隠れキリシタン」と聞くと、弾圧に耐え信仰を守ってきたキリスト教徒を想起する。しかし、聖書もなく宣教師もおらず、何代もの間、教義は正しく伝承されたのだろうか。筆者は、彼らが「何か大切なも………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2014年03月23日
[ジャンル]歴史 人文

ブラックホールに近づいたらどうなるか? [著]二間瀬敏史

ブラックホールに近づいたらどうなるか? [著]二間瀬敏史

■二度と戻れぬツアー、疑似体験  今年の春(つまり今この瞬間にも)、我々の天の川銀河の中心「いて座Aスター」にある巨大ブラックホールに、地球の3倍の質量を持ったガス雲の一部が落ち、爆発的に輝くと予想されている。見た目に………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2014年03月16日
[ジャンル]科学・生物

〈そうだったんだ!日本語〉 じゃっで方言なおもしとか [著]木部暢子

〈そうだったんだ!日本語〉 じゃっで方言なおもしとか [著]木部暢子

■人と人との距離感を縮める  書名をぱっと理解できる人は日本語話者でも少数派だろう。方言を研究する著者の拠点となってきた鹿児島で「だから方言はおもしろい」の意。  著者が鹿児島で経験した自動車免許の学科試験の話が秀逸だ………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2014年03月09日
[ジャンル]文芸 社会

白熱光 [著]グレッグ・イーガン

白熱光 [著]グレッグ・イーガン

■「あなたはDNA生まれですか」  綿密な科学考証を元に大きな物語をつむぐハードSFを紹介したい。当代屈指のSF作家、グレッグ・イーガンの最新翻訳長編だ。  奇数章と偶数章で別々の物語が進行し、いずれも舞台は超未来の異………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2014年02月16日
[ジャンル]文芸

ジェフ・ベゾス 果てなき野望―アマゾンを創った無敵の奇才経営者 [著]ブラッド・ストーン

ジェフ・ベゾス 果てなき野望―アマゾンを創った無敵の奇才経営者 [著]ブラッド・ストーン

■「顧客体験の優先」貪欲に追求  1994年創業、2000年に日本上陸した時、アマゾンは「オンライン書店」だった。それが今では、音楽、映画などのコンテンツ、衣料、家電、飲料、サプリまで、驚異的な拡大を遂げた。本書は謎に………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2014年02月09日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

教育委員会―何が問題か [著]新藤宗幸

教育委員会―何が問題か [著]新藤宗幸

■タテ行政に組み込まれた現実  教育委員会とその事務局を区別して言葉を使っている人がどれだけいるだろう。メディアでも、本来サポートする側の事務局をそのまま教育委員会と呼ぶ場合が多い。教育行政の核でありながら、我々はその………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2014年02月02日
[ジャンル]教育 社会

「流域地図」の作り方―川から地球を考える [著]岸由二

「流域地図」の作り方―川から地球を考える [著]岸由二

■人工的境界、取り払ってみると  昨夏の日本は高温多雨で、台風も多かった。水の被害も相次いだ。その際、警報などの範囲が市区町村であることに違和感を抱いた人はどれだけいるだろうか。多くの水害は、行政区ではなく流域単位で起………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2014年01月19日
[ジャンル]社会 新書

イン・ザ・ヘブン [著]新井素子

イン・ザ・ヘブン [著]新井素子

■どこか軽妙な人類滅亡の物語  いずれは訪れる個々人の死や人類の終焉(しゅうえん)を主題にした作品からなる短編集。と紹介すると非常に重たいが、36年前、高校生作家としてデビューした頃と同様、筆致は軽妙。  星新一の有名………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年12月22日
[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝

フットボール百景 [著]宇都宮徹壱

フットボール百景 [著]宇都宮徹壱

■サッカーで描く世界地図  サッカーライターで写真家の著者はサッカーを追って旅をする。本書はほぼ100の随想と写真で切り取った「サッカーのある光景」。  人気の高い日本代表やJリーグはもちろん、草の根の地域リーグ、女子………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年12月01日
[ジャンル]文芸

ウォール街の物理学者 [著]ジェイムズ・オーウェン・ウェザーオール

ウォール街の物理学者 [著]ジェイムズ・オーウェン・ウェザーオール

■市場に潜む法則、科学で挑む  2008年、リーマンショックなどの金融危機が世界を襲った時、著者は物理・数学の博士課程の学生だった。金融危機の元凶として数理モデルへの過信を糾弾する声に耳を傾けつつも、別の物理学的方法で………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年11月24日
[ジャンル]科学・生物

ナウシカの飛行具、作ってみた [著]八谷和彦、猪谷千香、あさりよしとお/液体燃料ロケットをDIYしてみた [著]あさりよしとお

ナウシカの飛行具、作ってみた [著]八谷和彦、猪谷千香、あさりよしとお/液体燃料ロケットをDIYしてみた [著]あさりよしとお

■大空を駆ける「素人」の熱意  『ナウシカの飛行具、作ってみた』は、映画「風の谷のナウシカ」の軽快な飛行具メーヴェに触発され、実際に人が乗って飛べるものを実現したアーティストの著。10年かけて、構想、設計、製作、さらに………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年11月17日
[ジャンル]科学・生物

自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか [著]キャロル・キサク・ヨーン

自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか [著]キャロル・キサク・ヨーン

■魚類は「科学的」に存在しない?  魚類という分類群が「科学的」には存在しないという主張をご存じだろうか。生物の系統を明らかにする分岐学の立場で分類を考えるとそうなる。分類はある共通祖先から出た生き物を一括(くく)りに………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年11月10日
[ジャンル]科学・生物

ヒッグス―宇宙の最果ての粒子 [著]ショーン・キャロル

ヒッグス―宇宙の最果ての粒子 [著]ショーン・キャロル

■ノーベル賞もたらした大発見  今年のノーベル物理学賞は、ヒッグス粒子なるものの存在を半世紀前に予想した2人の理論物理学者が受賞した。昨年、スイス・ジュネーブ郊外の欧州合同原子核研究機関(CERN)の実験で、同粒子が実………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年11月03日
[ジャンル]科学・生物

銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件 [著]アンドリュー・カウフマン

銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件 [著]アンドリュー・カウフマン

■読者の想像力で物語が完成  銀行強盗が、そこに居合わせた人たちに、お金ではなく「もっとも思い入れのあるもの」を要求する。母が大学卒業時にくれた腕時計、高校時代から使っている電卓、子どもの写真など。それらを奪うことで「………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年10月13日
[ジャンル]文芸

「山月記」はなぜ国民教材となったのか [著]佐野幹

「山月記」はなぜ国民教材となったのか [著]佐野幹

■教科書とは何か、問い直す  戦後高校に通ったほとんどの者が中島敦「山月記」を教材に国語の授業を受けた。教科書の最多掲載回数を誇り「国民教材」とまで呼ばれるそうだ。しかし教員である著者は、授業をしつつ「ふと、今、自分が………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年09月29日
[ジャンル]文芸 人文

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