渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)の書評

写真:渡辺靖さん

渡辺靖 (慶応大学教授・文化人類学)
1967年北海道生まれ。専門はアメリカ研究。著書に『アフター・アメリカ』(サントリー学芸賞)『アメリカン・センター』『アメリカン・コミュニティー』『アメリカン・デモクラシーの逆説』『文化と外交」、共著に『オバマ大統領』など。

無形民俗文化財が被災するということ [著]高倉浩樹・滝澤克彦

無形民俗文化財が被災するということ [著]高倉浩樹・滝澤克彦

■難題に向き合う地域の民俗誌  3・11で甚大な震災被害を被った沿岸部地域は日本でも有数の無形民俗文化財(民俗芸能や祭礼など)の宝庫である。しかし、無形ゆえに再開は難しく、それゆえに地域住民の葛藤も深い。  本書は宮城………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2014年03月09日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

民間交流のパイオニア―渋沢栄一の国民外交 [著]片桐庸夫

民間交流のパイオニア―渋沢栄一の国民外交 [著]片桐庸夫

■米・中・韓との関係改善に腐心  「日本資本主義の父」として名高い渋沢栄一(1840〜1931年)。  黒船来航による西洋の衝撃に触発された彼が生涯に設立した企業は何と500社余り。医療福祉や教育など社会組織の数は60………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2014年02月23日
[ジャンル]社会

政治の起源―人類以前からフランス革命まで(上・下) [著]フランシス・フクヤマ

政治の起源―人類以前からフランス革命まで(上・下) [著]フランシス・フクヤマ

■巨視的な視点で〈いま〉捉え直す  国内外問わず、時局的な政治解説に日々接していると、ふと巨視的な視点から〈いま〉を捉え直したくなる。  「政治制度の発展と衰退のメカニズム」に鋭く切り込んだ本書はそのための格好の書だ。………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2014年01月19日
[ジャンル]政治

トップシークレット・アメリカ―最高機密に覆われる国家 [著]デイナ・プリースト&ウィリアム・アーキン

トップシークレット・アメリカ―最高機密に覆われる国家 [著]デイナ・プリースト&ウィリアム・アーキン

■多すぎる機密がむしばむ民主制  9・11以降、米国では国家安全保障の最高機密(トップシークレット)を扱う政府機関や企業が倍々ゲームのように増殖している。ピュリツァー賞を2度受賞した辣腕(らつわん)記者と、ベテラン軍事………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年12月01日
[ジャンル]政治

連続シンポジウム 日本の立ち位置を考える [編]明石康

連続シンポジウム 日本の立ち位置を考える [編]明石康

■日米アジア識者の良質な議論  戦後日本の民間国際交流の草分け・国際文化会館(東京)で行われた日本・米国・アジアの有識者19人による連続シンポジウムの抄録。  例えば、日米中の関係一つ取っても多様な視点が提示されている………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年11月03日
[ジャンル]社会 国際

スーパーマン―真実と正義、そして星条旗と共に生きた75年 [著]ラリー・タイ

スーパーマン―真実と正義、そして星条旗と共に生きた75年 [著]ラリー・タイ

■時代とともに変身、壮大な英雄の秘史  不屈のアメリカン・ヒーロー、スーパーマン。ミッキーマウスと並ぶ米大衆文化の肖像が誕生したのは1938年。御年めでたく75歳を迎えた。  原作者のシーゲルとシャスターはともに東欧出………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年10月27日
[ジャンル]文芸

アメリカはアートをどのように支援してきたか [著]タイラー・コーエン

アメリカはアートをどのように支援してきたか [著]タイラー・コーエン

■間接助成で芸術活動支える  芸術支援のために庶民の税金は投じられるべきか。右派は民間の自助を、左派は福祉の拡充を求める立場からともに懐疑的だ。  「人はパンのみにて生くるにあらず」「戦闘機一機の値段と比べれば文化は安………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年10月13日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

政令指定都市 百万都市から都構想へ [著]北村亘

政令指定都市 百万都市から都構想へ [著]北村亘

■大都市戦略の欠如と課題説く  かつては日本を代表する「100万都市」の象徴だった政令市。日本経済全体の牽引(けんいん)役であり、かつその果実を周辺地域に再分配すべく、広域自治体(道府県)に属しつつも、かなりの自律性を………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年09月22日
[ジャンル]社会

ライス回顧録―ホワイトハウス 激動の2920日 [著]コンドリーザ・ライス

ライス回顧録―ホワイトハウス 激動の2920日 [著]コンドリーザ・ライス

■臨場感あふれる外交の舞台裏  人種差別の激しかった米南部アラバマ州に育った著者は国際政治学者として頭角を現し、30代半ばにして国家安全保障会議(NSC)に参画、ブッシュ前政権下では大統領補佐官と国務長官を務めた。まさ………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年09月08日
[ジャンル]国際

ミシンと日本の近代―消費者の創出 [著]アンドルー・ゴードン [訳]大島かおり

ミシンと日本の近代―消費者の創出 [著]アンドルー・ゴードン [訳]大島かおり

■小さなモノに光、大きな歴史照射  米国の「知日派」というと、最近は外交・安全保障の専門家のみ注目されがちだが、著者は歴史研究における筆頭的存在だ。  ある日、彼は、ふと1950年代の日本の既婚女性が毎日2時間以上も裁………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年08月18日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

日中対立―習近平の中国をよむ [著]天児慧

日中対立―習近平の中国をよむ [著]天児慧

■大国といかに向き合うべきか  米中・米韓・中韓の首脳会談が続くなか、日中・日韓に関しては開催の見通しすら立っていない。中国とは尖閣問題に加え、ガス田開発問題も浮上している。  高まる世論を背景に双方の政府は一歩も引け………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年08月04日
[ジャンル]国際

10万人のホームレスに住まいを! [著]青山やすし

10万人のホームレスに住まいを! [著]青山やすし

■市場原理を活用する自立支援  市場原理を忌避することなく、むしろ適切に活用することで社会問題の解決を目指す〈社会企業〉。日本でも若い世代を中心に起業が相次いでいるが、スケールアウト(規模拡大)に苦心している良質な事業………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年07月28日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

新大陸主義―21世紀のエネルギーパワーゲーム [著]ケント・E・カルダー

新大陸主義―21世紀のエネルギーパワーゲーム [著]ケント・E・カルダー

■資源で結びつくユーラシア  最近、主要国首脳の外遊先を見るにつれ、エネルギー問題の重みが一段と増していることを実感する。  こうした印象を裏付けるかのように、著者は、過去四半世紀の間に、ユーラシア大陸内部の相互依存が………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年07月21日
[ジャンル]政治 社会

統合の終焉―EUの実像と論理 [著]遠藤乾

統合の終焉―EUの実像と論理 [著]遠藤乾

■柔軟で奥深い多面的な政治体  昨秋、欧州連合(EU)加盟国の対外文化機関の連合体であるEUNICの本部(ブリュッセル)を訪れる機会があった。ときはユーロ危機の真っただ中。EUへの悲観論が支配的だった頃だ。  ところが………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年06月23日
[ジャンル]国際

隣人が殺人者に変わる時 [著]ジャン・ハッツフェルド/ゆるしへの道 [著]イマキュレー・イリバギザ、スティーヴ・アーウィン

隣人が殺人者に変わる時 [著]ジャン・ハッツフェルド/ゆるしへの道 [著]イマキュレー・イリバギザ、スティーヴ・アーウィン

■ルワンダの悲劇、目を閉ざさずに  1994年のルワンダ虐殺。フツ族の過激派によってわずか3カ月間に80万人のツチ族と穏健派フツ族が殺害された。  ジェノサイド(根絶を目的とする計画的殺戮〈さつりく〉)という点ではナチ………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2013年05月26日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 国際

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

ページトップへ戻る