加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)の書評

写真:加藤出 さん

加藤出  (東短リサーチチーフエコノミスト)
かとう・いずる。東短リサーチチーフエコノミスト。2016年春より書評委員。

3つのゼロの世界―貧困0・失業0・CO2排出0の新たな経済 [著]ムハマド・ユヌス

3つのゼロの世界―貧困0・失業0・CO2排出0の新たな経済 [著]ムハマド・ユヌス

■人類の問題を「無私の心」で解く  2008年の世界金融危機勃発以降、先進国の中央銀行は市場に大量のマネーを注入してきた。10年後の現在、世界経済は好調さを取り戻している。  しかしこれは、超金融緩和策が生んだ新たな資………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2018年03月25日
[ジャンル]経済

現代語訳 銀行業務改善隻語 [著]一瀬粂吉

現代語訳 銀行業務改善隻語 [著]一瀬粂吉

 昭和2(1927)年の春、預金者が銀行に殺到する取り付け騒ぎが全国で起き、30もの銀行が休業に追い込まれた。  この昭和金融恐慌の混乱冷めやらぬ中、ある銀行幹部が金融業界の先行きを深く憂い、「金融機関経営のあり方や金融………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2018年03月04日
[ジャンル]歴史 社会

AIが変えるクルマの未来―自動車産業への警鐘と期待 [著]中村吉明/モビリティー進化論―自動運転と交通サービス、変えるのは誰か [著]アーサー・ディ・リトル・ジャパン

AIが変えるクルマの未来―自動車産業への警鐘と期待 [著]中村吉明/モビリティー進化論―自動運転と交通サービス、変えるのは誰か [著]アーサー・ディ・リトル・ジャパン

■技術の進展受け貴重な問題提起  自動運転、電気自動車、シェアリング(共有)サービス等、自動車業界は大変革期にある。海外に行くとそれを前提とした自由闊達(かったつ)な議論を多々耳にする。  例えば、米国の大都市近郊のあ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2018年02月11日
[ジャンル]経済

デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか―労働力余剰と人類の富 [著]ライアン・エイヴェント

デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか―労働力余剰と人類の富 [著]ライアン・エイヴェント

■産業革命と比べながら考える  IT(情報技術)の進展によるデジタル革命は多くの人々を失業させ、激しい格差社会を招くのではないか?という悲観論が近年、世界的に高まっている。  一方でIT業界に多い楽観主義者は、技術の進………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2018年01月14日
[ジャンル]社会

日銀と政治―暗闘の20年史 [著]鯨岡仁

日銀と政治―暗闘の20年史 [著]鯨岡仁

■金融政策を歴史的な視座で問う  本書は、1998年の日銀法改正から、現在のアベノミクス下の超金融緩和策に至る政治と日銀の関係の「舞台裏」を、緻密(ちみつ)な取材を基に記述したものである。  安倍晋三首相が、小泉政権の………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年12月10日
[ジャンル]政治 経済

消費大陸アジア―巨大市場を読みとく [著]川端基夫

消費大陸アジア―巨大市場を読みとく [著]川端基夫

■日本企業の苦闘・成功例を分析  アジアからの観光客でごった返す大阪の黒門市場を先日覗(のぞ)いてみた。彼らの購買力は凄(すさ)まじく、3千〜5千円の寿司(すし)パックが信じられない勢いで売れていた。  他方で国内の消………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年11月12日
[ジャンル]経済

かくて行動経済学は生まれり [著]マイケル・ルイス

かくて行動経済学は生まれり [著]マイケル・ルイス

■判断は歪む、証明した心理学者  マイケル・ルイスの大ヒット作『マネー・ボール』は低予算の米大リーグ球団が統計分析を導入して割安な優良選手を集め大躍進した実話を描いた作品だった。  野球選手の市場が専門家の歪(ゆが)ん………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年10月01日
[ジャンル]経済

地域の力を引き出す企業―グローバル・ニッチトップ企業が示す未来 [著]細谷祐二

地域の力を引き出す企業―グローバル・ニッチトップ企業が示す未来 [著]細谷祐二

 「どうしてこんなにすばらしい中堅中小企業が日本全国に存在するのか」  大企業が参入しないニッチな分野で「小さいことの優位性」を生かしながら高品質の製品を販売し、世界のトップに君臨している企業をグローバル・ニッチトップ(………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年09月17日
[ジャンル]経済

分解するイギリス―民主主義モデルの漂流 [著]近藤康史

分解するイギリス―民主主義モデルの漂流 [著]近藤康史

■「多数決型」の無理が生んだ混沌  イギリスのEU(欧州連合)離脱を巡る議論は依然としてカオス(混沌〈こんとん〉)の中にある。今月15日、英政府は離脱後の税関での混乱を回避する案を発表したが、EU議会幹部は「ファンタジ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年08月20日
[ジャンル]政治 社会

隷属なき道―AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 [著]ルトガー・ブレグマン

隷属なき道―AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 [著]ルトガー・ブレグマン

■自由に使える金が給付されたら  もし政府が国民に無条件で一律に生活に必要な資金を支給し続ける制度を開始したら、あなたは今後も働き続けるだろうか?  そういった制度をベーシックインカムと呼ぶ。既存の生活保護、失業対策、………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年07月30日
[ジャンル]政治 経済 社会

人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか [編]玄田有史

人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか [編]玄田有史

 BIS(国際決済銀行)が先日発表した年次報告書は、世界的に先進国で賃金上昇が遅くなっている問題を指摘した。グローバリゼーションやオートメーション、ITによる省力化の拡大がその主因だという。  しかし、日本の賃上げの遅さ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年07月02日
[ジャンル]経済

金融e時代―中国における金融デジタル化の現在と未来 [著]万建華

金融e時代―中国における金融デジタル化の現在と未来 [著]万建華

 中国におけるフィンテック(金融IT)の拡大は、北欧と並び世界最速ペースで進んでいる。特にモバイル決済によるキャッシュレス化は驚異的な進展を見せており、日本より遙(はる)かに先に行っている。  本書の執筆は4年前なのだが………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年06月18日
[ジャンル]経済

なぜ日本企業は勝てなくなったのか―個を活かす「分化」の組織論 [著]太田肇

なぜ日本企業は勝てなくなったのか―個を活かす「分化」の組織論 [著]太田肇

■長時間働くが「熱意」に欠ける  日本企業の社員はこれまで長時間働いてきた。しかし、近年はそれが経済成長にあまりつながっていない。例えば、2015年のドイツの年間労働時間(OECD調べ)は日本より25%も短いが、1人あ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年05月28日
[ジャンル]文芸

財政と民主主義―ポピュリズムは債務危機への道か [編著]加藤創太、小林慶一郎

財政と民主主義―ポピュリズムは債務危機への道か [編著]加藤創太、小林慶一郎

■信頼に足る情報発信遅れる日本  欧米の近年のポピュリズム台頭を嘆く声は我が国にも多い。ポピュリズム支持者たちは都合の良いところしか見ていない点が懸念されるわけだが、これは他人事(ひとごと)ではないだろう。財政上のポピ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年05月14日
[ジャンル]政治 経済 社会

金利と経済-高まるリスクと残された処方箋 [著]翁邦雄

金利と経済-高まるリスクと残された処方箋 [著]翁邦雄

 インフレ率を2年で2%に引き上げると宣言して日銀が異次元緩和策を始めたのは4年前のことだった。だが、イオンの岡田元也社長が「脱デフレは大いなるイリュージョン(幻想)」と最近語ったように、期待通りの効果は現れていない。 ………[もっと読む]

[評者]加藤出 (東短リサーチチーフエコノミスト)
[掲載]2017年04月30日
[ジャンル]経済

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