立野純二(本社論説主幹代理)の書評

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立野純二 (本社論説主幹代理)
たちの・じゅんじ。本社論説主幹代理。2016年春より書評委員。

炎と怒り トランプ政権の内幕 [著]マイケル・ウォルフ

炎と怒り トランプ政権の内幕 [著]マイケル・ウォルフ

■生々しい内情に潜む真の危うさ    為政者にとって、メディアに自画像をどう描かせるかは死活的な問題だ。とりわけ、トランプ米大統領は異形の存在である。政策よりも、見栄えが政治そのものだからだ。そのせいか、メディアへの敵………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2018年03月04日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

核戦争の瀬戸際で [著]ウィリアム・J・ペリー

核戦争の瀬戸際で [著]ウィリアム・J・ペリー

■対話と抑止を両立させる意義  まるで、けんかにはやる子どもたちを諭す老教師の光景だった。90年代末、米議会で北朝鮮政策を語ったウィリアム・ペリー氏の姿を私は今も思いだす。  脅しに屈するのか。なぜ敵と対話するのか。い………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2018年02月18日
[ジャンル]政治

PANA通信社と戦後日本―汎アジア・メディアを創ったジャーナリストたち [著]岩間優希

PANA通信社と戦後日本―汎アジア・メディアを創ったジャーナリストたち [著]岩間優希

■浮かび上がる、アジア像の乖離  東アジア、南アジア、イスラムが併存するアジアを一つにまとめるのは極めて困難であり、現実的な道は経済での統合だ——。  シンガポール建国の父、リー・クアンユーは生前、そう語った。アジアを………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年12月03日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

2084 世界の終わり [著]ブアレム・サンサル

2084 世界の終わり [著]ブアレム・サンサル

■自由と隷従の境はどこにあるか  いつの世も、権力は体制への信心を国民に植えつけようとするものだ。  「戦争とは平和」「自由とは隷従」「無知は力」。そんな名句を生んだ1949年の英作家ジョージ・オーウェル作『一九八四年………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年10月22日
[ジャンル]文芸

歴史の逆襲-21世紀の覇権、経済格差、大量移民、地政学の構図 [著]ジェニファー・ウェルシュ

歴史の逆襲-21世紀の覇権、経済格差、大量移民、地政学の構図 [著]ジェニファー・ウェルシュ

■市民の奮起で不平等の是正を  ポスト冷戦の現代史は、「民主主義」の激しい盛衰の物語といっていい。  冷戦の終結と共に、社会理念の進化も終わった——そんな言説が、かつて米欧で脚光を浴びた。  『歴史の終わり』。米国の歴………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年08月06日
[ジャンル]歴史 政治

暗い時代の人々 [著]森まゆみ

暗い時代の人々 [著]森まゆみ

■精神の自由掲げた9人の輝き  直言居士がいない時代である。立場よりも、正道を貫く人間の姿がない。組織の空気を読むばかりを美徳とする風潮が、いかに世を息苦しくしているか。  大正末期から昭和の戦争に至る頃は「暗い時代」………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年07月09日
[ジャンル]人文 社会

ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち [著]J・D・ヴァンス

ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち [著]J・D・ヴァンス

■貧困層が蓄えた「怒り」の深層  米国が戦後世界に君臨していた1950年代、黒人作家ラルフ・エリスンが告発的な傑作小説を記した。  『見えない人間』  社会の底辺で、忘れられた存在としての黒人の葛藤を描き、のちの公民権………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年05月28日
[ジャンル]政治 社会

THE PIVOT―アメリカのアジア・シフト [著]カート・M・キャンベル

THE PIVOT―アメリカのアジア・シフト [著]カート・M・キャンベル

■米国の思考読み解く重要参考書    トランプ米大統領がシリア政権軍を攻撃した。中国国家主席との会食直前に下した異例の命令だった。  全米メディアの目は瞬時に中国から中東へ移った。太平洋よりも大西洋へと向かう関心の比重………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年04月16日
[ジャンル]政治

シリア難民―人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 [著]パトリック・キングズレー

シリア難民―人類に突きつけられた21世紀最悪の難問 [著]パトリック・キングズレー

 「人道の危機」が「政治の危機」にすり替えられていないか。大戦後最大の難民問題がいつの間にか、欧米の政治異変として語られている。難民排斥を叫ぶ政治家が報道の主役を占め、当の難民の姿が見えない。  シリアだけで450万人超………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年03月12日
[ジャンル]政治 社会

ノーノー・ボーイ [著]ジョン・オカダ

ノーノー・ボーイ [著]ジョン・オカダ

■少数派へ絶望的な踏み絵の問い  見えない少数派。米国でアジア系移民は、そう呼ばれることがある。  行儀がよく、勤勉実直。裏返せば従順で、自己主張しない。黒人、ユダヤ人、南米系とは異質な存在だ。  とりわけ日系人は、社………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2017年01月29日
[ジャンル]文芸

使用人たちが見たホワイトハウス [著]K・A・ブラウワー

使用人たちが見たホワイトハウス [著]K・A・ブラウワー

 欧州の壮麗な宮殿と比べれば、質素というべき国家元首の公館である。装飾は単純で、廊下も狭い。  それなのに独特な重厚感と華やかさが漂う不思議な空間。それが米国のホワイトハウスである。  本書には、その秘密が詰まっている。………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年12月11日
[ジャンル]政治 社会

黒い司法―黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う [著]ブライアン・スティーヴンソン

黒い司法―黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う [著]ブライアン・スティーヴンソン

■強権の理不尽さ、和解への希望  米国の社会には、暗黙の「おきて」があった。  白人が人種差別をあらわにすれば、信用を失う。  黒人が社会に怒りをぶちまければ、人生を失う。  大統領選でのトランプ氏の勝利で、白人の不文………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年11月13日
[ジャンル]政治 社会 国際

炭坑の絵師―山本作兵衛 [著]宮田昭

炭坑の絵師―山本作兵衛 [著]宮田昭

 国内最大の産炭地だった筑豊は、炭坑(ヤマ)の文化のふるさとである。  過酷な労働と圧制の中にあっても、人情が紡ぐ無数の哀楽の物語があった。  山本作兵衛は、自らヤマの男として生涯を生き、65歳から主に明治・大正の炭坑を………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年09月25日
[ジャンル]人文

トランプ現象とアメリカ保守思想―崩れ落ちる理想国家 [著]会田弘継

トランプ現象とアメリカ保守思想―崩れ落ちる理想国家 [著]会田弘継

■南北戦争期の「人種秩序」に源流  どの国にもその成り立ちや過去に由来する葛藤がある。どれほど時代が変わっても拭えない課題があり、歴史の深層を貫く伏流水のように幾度も表出する。  米国の場合、それは人種問題である。民族………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年09月11日
[ジャンル]政治 社会

「イスラム国」の内部へ―悪夢の10日間 [著]ユルゲン・トーデンヘーファー

「イスラム国」の内部へ―悪夢の10日間 [著]ユルゲン・トーデンヘーファー

 世界を不条理な暴力が覆っている。動機も背景も不明瞭な殺戮(さつりく)が起きるたび、「イスラム国」(IS)の名が浮かび上がる。  実際は、いつも関与があるわけではない。ISは、理解しがたい反文明的な行動を総称する符丁の言………[もっと読む]

[評者]立野純二(本社論説主幹代理)
[掲載]2016年08月07日
[ジャンル]社会 国際

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