サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)の書評

写真:サンキュータツオさん

サンキュータツオ (お笑い芸人、日本語学者)
1976年生まれ。お笑い芸人、日本語学者。2017年4月より書評委員。

ザビエルの夢を紡ぐ―近代宣教師たちの日本語文学 [著]郭南燕

ザビエルの夢を紡ぐ―近代宣教師たちの日本語文学 [著]郭南燕

■母語話者にない「最上のわざ」  四百年以上前にザビエルの蒔(ま)いた種が、明治初期に来日したヴィリオン神父の時代になって芽を出し、昭和初期にカンドウ神父にいたって花を咲かせ、その後ホイヴェルス神父の時代には立派に根を………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2018年05月12日
[ジャンル]歴史 人文

百貨店の展覧会―昭和のみせもの1945−1988 [著]志賀健二郎

百貨店の展覧会―昭和のみせもの1945−1988 [著]志賀健二郎

■ワクワクに出会う偶然を提供  百貨店の催事に関する論文を楽しく読んだことがあったので本書を手に取った。著者は小田急百貨店で文化催事を担当していた方で、のちに美術館の館長なども務めた。百貨店の展覧会でどのようなことが行………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2018年04月21日
[ジャンル]社会

収容所のプルースト [著]ジョゼフ・チャプスキ

収容所のプルースト [著]ジョゼフ・チャプスキ

■絶望乗り越えるための連続講義  一九四〇年から四一年にかけての冬、旧ソ連グリャーゾヴェツ捕虜収容所。収容されたポーランド人将校と兵士たちは、零下40度にまで達する極寒の環境のなかで労働し、夜は南京虫だらけの寝袋で過ご………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2018年03月18日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた [著]高橋源一郎

ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた [著]高橋源一郎

 そろそろ春休みだ。この本は、夏休みに「くに」をつくることになった、ぼくとはちがう学校にかようランちゃんという小学生の考えが書かれている本だ。ぶんしょうも、ぼくが書くのとおなじくらいのレベルでわかりやすい。ランちゃんとそ………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2018年02月18日
[ジャンル]政治

幼なじみ萌え―ラブコメ恋愛文化史 [著]玉井建也

幼なじみ萌え―ラブコメ恋愛文化史 [著]玉井建也

■これは、オタク新時代の名著だ  「幼なじみは死なないわ。私が守るもの」とでも言ってくれるのかと思いきや、実は著者は幼なじみの魅力がわからないというスタンスで、幼なじみという存在を軸に近代の小説から現代のライトノベル、………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2018年01月28日
[ジャンル]文芸

新しい小説のために [著]佐々木敦

新しい小説のために [著]佐々木敦

■「私」とは、書き手の闘いを俯瞰  文芸批評を読むということはなにか。  私のような不真面目な人間にとって文芸批評は、サッカー観戦のあとのサッカー解説や分析に近い。試合は見ている、けれどなにが起こっているのか、これは善………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2018年01月07日
[ジャンル]文芸 人文

どうしても欲しい!―美術品蒐集家たちの執念とあやまちに関する研究 [著]エリン・L・トンプソン

どうしても欲しい!―美術品蒐集家たちの執念とあやまちに関する研究 [著]エリン・L・トンプソン

■受け手の眼力に委ねられる真贋 【読む前に】 古今東西のコレクターの異常なる執着心の数々を報告してくれるのだろうと多くの人は想像するかもしれない。どんなに家族に反対されても、執念をもって美術品を求める人たち。もちろんそ………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年11月26日
[ジャンル]文芸

重力波 発見!―新しい天文学の扉を開く黄金のカギ [著]高橋真理子

重力波 発見!―新しい天文学の扉を開く黄金のカギ [著]高橋真理子

■人は「世界」をどう捉えてきたか 【概要】昨年初観測が報告され、世界中に衝撃を与えた「重力波」とは一体なんなのか。それを説明する本はたくさんある。しかし、この本はとりわけ宇宙に関して詳しくない一般読者でも理解できる言葉………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年11月19日
[ジャンル]科学・生物

言葉に命を―ダーリの辞典ができるまで [著]ポルドミンスキイ

言葉に命を―ダーリの辞典ができるまで [著]ポルドミンスキイ

■大衆にわかる構造で20万語編纂  「人騒がせな人——正直だが気性が激しく、不正に抗(あらが)う人、不正を擁護する者を不安にする人のことも指す」  たったひとりで20万語収録、全4巻の『現用大ロシア語詳解辞典』などを著………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年10月22日
[ジャンル]文芸

噺は生きている―名作落語進化論 [著]広瀬和生

噺は生きている―名作落語進化論 [著]広瀬和生

 落語が音源という形でアーカイブ化され続けている今、異なる演者による同一演目の「聴き比べ」は容易にできるようになり、それは登山に例えるならば、だれがどのルートを辿(たど)ってその山に登頂したかを確認することに近い楽しみが………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年10月15日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

三遊亭円朝と民衆世界 [著]須田努

三遊亭円朝と民衆世界 [著]須田努

■噺に映る明治の欲望と暴力  天保10(1839)年生まれ、明治33(1900)年に没した三遊亭円朝は落語界中興の祖である。20代で「怪談牡丹灯籠(ぼたんどうろう)」などを創作。速記者に口演を記録させベストセラーを生み………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年10月01日
[ジャンル]歴史

歯痛の文化史―古代エジプトからハリウッドまで [著]ジェイムズ・ウィンブラント

歯痛の文化史―古代エジプトからハリウッドまで [著]ジェイムズ・ウィンブラント

■焼けた鉄、カエル、驚きの治療法  歯の治療技術がなかった時代って、いったいどうやって人は歯の痛みと付き合ってきたのだろうか。甘いものがなかったから虫歯はなかったのかなあ。いや、砂糖を作る技術ができたときは、歯の治療の………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年09月10日
[ジャンル]医学・福祉

ゲームの支配者―ヨハン・クライフ [著]ディートリッヒ・シュルツェ=マルメリンク

ゲームの支配者―ヨハン・クライフ [著]ディートリッヒ・シュルツェ=マルメリンク

■革新戦術の体現者追う「思想書」  バスケットの話からしよう。世界最高峰のリーグであるアメリカのNBAは現在、高身長の選手がゴール下でダンクを決める時代から、低身長の選手がコートを縦横無尽に動き回り、3Pシュートを中心………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年08月20日
[ジャンル]人文

地球は本当に丸いのか?―身近に見つかる9つの証拠 [著]武田康男

地球は本当に丸いのか?―身近に見つかる9つの証拠 [著]武田康男

 学校には丸い地球儀があり、図鑑を開けば宇宙から捉えた丸い地球の写真が載っている。私たちは肉眼で地球を外側から確認したこともないのに、自然に、そして無意識に地球は丸いものだと信じ込んでいる。そういった「信念」に囲まれて生………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年08月13日
[ジャンル]科学・生物

オノマトペの謎―ピカチュウからモフモフまで [編]窪薗晴夫

オノマトペの謎―ピカチュウからモフモフまで [編]窪薗晴夫

 「クスクス笑う」「シクシク泣く」といった擬声語(擬音語)から、実際には音は出ていないが音のように現象を捉えた「てきぱき動く」「サラッと言う」などといった擬態語、これらを総称してオノマトペという。言語のなかでも日本語は比………[もっと読む]

[評者]サンキュータツオ(お笑い芸人、日本語学者)
[掲載]2017年07月23日
[ジャンル]社会

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