保阪正康(ノンフィクション作家)の書評

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保阪正康 (ノンフィクション作家)
ほさか・まさやす。1939年北海道生まれ。ジャーナリスト。著書に『東條英機と天皇の時代』『陸軍省軍務局と日米開戦』『安楽死と尊厳死』『医療崩壊』『官僚亡国―軍部と霞が関エリート、失敗の本質』など。主宰する「昭和史を語り継ぐ会」の会誌「昭和史講座」で菊池寛賞。

人と動物、駆け引きの民族誌 [編著]奥野克巳

人と動物、駆け引きの民族誌 [編著]奥野克巳

■過剰な捕食諫める伝承の深み  人間と動物との関わりは、「狩る者」と「狩られる物」との関係から家畜化を経て、現代は愛玩動物に転じた。もっとも近代医学は実験動物としても利用してきた。  人類史のこのサイクルの中で、愛玩動………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年12月11日
[ジャンル]科学・生物

物理学史への道 [著]辻哲夫

物理学史への道 [著]辻哲夫

■近代日本でどう発達したのか  本書は多様な光を放っている。つまり、いかようにも読める。物理学が近代日本でどのような発達をしたのか。西欧世界の学問の枠がいかに簡略化して日本に持ち込まれたか。ある時期まで基礎理論(石原純………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年12月04日
[ジャンル]科学・生物

生きる力の源に―がん闘病記の社会学 [著]門林道子

生きる力の源に―がん闘病記の社会学 [著]門林道子

■550冊を分析、新分野開く  人はなぜ「闘病記」を書くのか、その社会的意味は、などの問題意識をもとに、約550冊の闘病記を分析し、時代と病(主にがん)の関係を明かした書である。1970年代からの闘病記を見ていくことに………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年11月27日
[ジャンル]医学・福祉

加藤周一を読む―「理」の人にして「情」の人 [著]鷲巣力

加藤周一を読む―「理」の人にして「情」の人 [著]鷲巣力

■凝縮された人生、見事に分析  同時代の一著述家の評論や小説に生涯にわたって触れるというのは、自らの成長を確認するという意味でも極めて貴重だ。戦後社会にあって〈加藤周一〉の存在を羅針盤のように受け止めていた者は多いので………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年11月06日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

あの時、ぼくらは13歳だった [著]寒河江正、羅逸星

あの時、ぼくらは13歳だった [著]寒河江正、羅逸星

■日韓交流の真の立脚点を示す  日本帝国主義下の朝鮮で、1945年の4カ月半、中学生として共に机を並べた日本人と韓国人。41年ぶりの再会後、二人の間で忌憚(きたん)のない会話を交わし続けた。それが本書になるのだが、当時………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年10月23日
[ジャンル]社会

アニメとプロパガンダ―第二次大戦期の映画と政治 [著]セバスチャン・ロファ

アニメとプロパガンダ―第二次大戦期の映画と政治 [著]セバスチャン・ロファ

■人・資本投入、一気にレベル上昇  第二次大戦当時、アニメの世界ではアメリカが抜きんでていたのだが、そのプロパガンダの効用を求めて各国のレベルが一気に上がったそうだ。政治・軍事指導者にとって「敵のイメージ」を手っ取り早………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]歴史 政治

赤紙と徴兵―105歳、最後の兵事係の証言から [著]吉田敏浩

赤紙と徴兵―105歳、最後の兵事係の証言から [著]吉田敏浩

■狡猾、非情なシステム明らかに  「皇軍の兵士」はいかにつくられたか、その非情なシステムを一兵事係の残した記録をもとに分析した書である。末端の町村でその役割を果たすことを余儀なくされた職員の苦悩、それは戦時下だけでなく………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年10月02日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

評伝 ジョージ・ケナン―対ソ「封じ込め」の提唱者 [著]ジョン・ルカーチ

評伝 ジョージ・ケナン―対ソ「封じ込め」の提唱者 [著]ジョン・ルカーチ

■孤立・誤解を超え、示す外交の本質  「対ソ封じ込め」政策を主導し、東西冷戦を演出した外交官。ジョージ・ケナンには、一貫してそうしたレッテルが貼られてきた。ところが1952年に刊行されたケナンの『アメリカ外交50年』を………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年09月25日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝 国際

わが外交人生 [著]丹波實

わが外交人生 [著]丹波實

■歴史的証言に資料的価値高く  著者は1962年に外務省入省、2002年に退官するまでの40年間、外交畑の第一線に立ち続けた。その間の自らの動きを回顧したのが本書だが、幾つかの歴史的証言もあり、資料的価値も高い。  2………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年09月04日
[ジャンル]政治 ノンフィクション・評伝 国際

父・西條八十の横顔 [著]西條八束 [編]西條八峯

父・西條八十の横顔 [著]西條八束 [編]西條八峯

■子と孫が立体的に描く実像  子が父を語る、それを孫が編む。三代を結ぶ糸は畏敬(いけい)と信頼である。加えて直截(ちょくせつ)に評伝風に編んだのではなく、西條八十を見つめる子の目、その八十の家族関係、思い出の人々との交………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年08月28日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

戦争と和解の日英関係史 [編著]小菅信子、ヒューゴ・ドブソン

戦争と和解の日英関係史 [編著]小菅信子、ヒューゴ・ドブソン

■共有できる価値観の深化を  英国メディアは、ヨーロッパ戦勝記念日(5月8日)と対日戦勝記念日(8月15日)の報道姿勢が異なっている。前者には回顧、和解、郷愁、祝賀の四つがあり、後者にはそれが薄い。戦勝記念日50年の1………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年08月07日
[ジャンル]歴史 国際

透析生活17年―新聞記者の移植体験記 [著]山本晃

透析生活17年―新聞記者の移植体験記 [著]山本晃

 腎疾患克服の医療現代史、良き医師、良き医療環境に出会ってのルポ、家族愛を軸にしたヒューマンドキュメント。頁(ページ)を閉じた後に、感性も知性も刺激される書である。  著者は記者生活12年目に腎不全で透析生活に入る。19………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年07月31日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

子どもの頃の思い出は本物か-記憶に裏切られるとき [著]カール・サバー

子どもの頃の思い出は本物か-記憶に裏切られるとき [著]カール・サバー

■いつから覚え、なぜ変容するか  本書には二つの柱がある。一つは、幼年期の記憶はいつから始まり、それが正確か否か、科学的に解明しようとの論点。もう一つは幼年期の記憶を甦(よみがえ)らせ、それをもとに訴訟(主に性的虐待)………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年07月17日
[ジャンル]人文 医学・福祉

刑務所図書館の人びと―ハーバードを出て司書になった男の日記 [著]アヴィ・スタインバーグ

刑務所図書館の人びと―ハーバードを出て司書になった男の日記 [著]アヴィ・スタインバーグ

■体験談がやがて文学的世界へ  1分間の話を10分間に延ばして話すには天賦の才が必要だ。10分間を1分に縮めるのも才覚が必要だが、10分間の話を10分間で話すのは単なる凡俗の徒である。これが本書を読んだ率直な感想だ。 ………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年07月10日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

思想は裁けるか―弁護士・海野普吉伝 [著]入江曜子

思想は裁けるか―弁護士・海野普吉伝 [著]入江曜子

■国家の法を個人の側から照射  ファシズム体制下の弁護士には、重い踏み絵がある。国家と個人が対峙(たいじ)したとき、個人の側に立ち、その人権を守れるか。海野普吉は1914年に弁護士としてスタート、68年に病没するまでの………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年06月26日
[ジャンル]人文

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