荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)の書評

写真:荻上チキさん

荻上チキ (「シノドス」編集長・評論家)
1981年兵庫県生まれ。著書『彼女たちの売春(ワリキリ)』『ウェブ炎上』、編著『経済成長って何で必要なんだろう』など。TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」のキャスターを務める。

日常に侵入する自己啓発―生き方・手帳術・片づけ [著]牧野智和

日常に侵入する自己啓発―生き方・手帳術・片づけ [著]牧野智和

■片づけも儀式、流行が社会を映す  自己啓発書は実に幅広い。仕事術はもちろん、何歳までにこれをしようと煽(あお)る「年代本」に、上手な時間管理を促す「手帳術」。さらには、人生さえも変えるという「片づけ術」。共通している………[もっと読む]

[評者]ビジネス書
[掲載]2015年05月24日
[ジャンル]社会

ドメスティック・バイオレンスと民間シェルター [著]小川真理子

ドメスティック・バイオレンスと民間シェルター [著]小川真理子

■支援者の視点から見える課題  本書は民間シェルターへの調査を中心に、日本のDV(ドメスティック・バイオレンス)被害者支援の現況を整理。そのうえで、今後のDV対策を考えるために必要な思考法を提供する力作である。  DV………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]社会

ニッポンの個人情報—「個人を特定する情報が個人情報である」と信じているすべての方へ [著]鈴木正朝、高木浩光、山本一郎

ニッポンの個人情報—「個人を特定する情報が個人情報である」と信じているすべての方へ [著]鈴木正朝、高木浩光、山本一郎

■誤解あり!? 守る仕組み作ろう  本書のサブタイトルにご注目。ちょっとわかりづらいかもしれないが、  Q「ビッグデータをどんどん利活用しよう!」  A「個人情報の取り扱いはちゃんと行ってね」  Q「住所や電話番号とか………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年04月19日
[ジャンル]社会

風俗で働いたら人生変わったwww [著]水嶋かおりん

風俗で働いたら人生変わったwww [著]水嶋かおりん

■売春「非犯罪化」でリスク抑止  まとめサイトのようなタイトルだが中身は濃厚。風俗嬢である著者が、風俗業界の生態系を構造的に描き出す。著者は、風俗嬢という職業一般が「性の被害者」であるかのような語りを一笑に付し、逆に風………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年04月12日
[ジャンル]政治 社会

イスラーム国の衝撃 [著]池内恵

イスラーム国の衝撃 [著]池内恵

■あおりには分析、渦巻く情報整理  中東関連のニュースと言えば、テレビでは数字も取れず、雑誌の特集も注目されない状況が続いてきた。が、「イスラム国」(以下IS)の日本人人質殺害事件は状況を大きく変えた。日本人を狙うテロ………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年03月01日
[ジャンル]国際

ハリウッド・スターはなぜこの宗教にはまるのか [著]ジョン・スウィーニー

ハリウッド・スターはなぜこの宗教にはまるのか [著]ジョン・スウィーニー

■困惑にじむ、貴重な取材報告  はやりの自己啓発書みたいなタイトルだけれど、原題は「恐怖の教会」(The Church of Fear)。サイエントロジー教会という新興宗教に対する取材経験をつづったルポだ。  ちょっと………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年02月22日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

租税抵抗の財政学―信頼と合意に基づく社会へ [著]佐藤滋、古市将人

租税抵抗の財政学―信頼と合意に基づく社会へ [著]佐藤滋、古市将人

■格差と再分配、真正面から議論  若き財政学者2人による、意欲的な一冊。ピケティブームで日本でも格差論が再燃する中、「では、どういう租税&再分配パッケージがいいのか」という疑問に対し、真正面から提言している。  日本は………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]経済

日韓歴史認識問題とは何か―歴史教科書・「慰安婦」・ポピュリズム [著]木村幹

日韓歴史認識問題とは何か―歴史教科書・「慰安婦」・ポピュリズム [著]木村幹

■論争史を整理する良質な地図  どんなものであれ、「論争」を取り扱う際には注意が必要だ。論争史そのものを踏まえないと、周回遅れのコメントで議論を停滞させてしまう。論争を眺めるにも、一種の「土地勘」が必要だ。だから最初は………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2014年12月07日
[ジャンル]国際

スクールセクハラ なぜ教師のわいせつ犯罪は繰り返されるのか [著]池谷孝司

スクールセクハラ なぜ教師のわいせつ犯罪は繰り返されるのか [著]池谷孝司

■生徒らの性被害、丹念に取材  スクールセクハラという言葉を知ってほしい。「学校で起きる性被害」のことだ。わいせつ行為で処分される教師の数は毎年、100人を超える。これでも、氷山の一角だろう。「加害が認定され、対応が行………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2014年11月30日
[ジャンル]教育 社会

知ろうとすること。 [著]早野龍五、糸井重里、非除染地帯 [著]平田剛士

知ろうとすること。 [著]早野龍五、糸井重里、非除染地帯 [著]平田剛士

■「測り続ける」先にある課題  原発事故により、大量の放射性物質が拡散した。それらがどれだけの影響をもたらすのかを知るためには、とにかく「測り続ける」ことが必要だ。空気を、水を、食品を、そして人を。そうして測った数値に………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2014年11月23日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

殺人出産 [著]村田沙耶香

殺人出産 [著]村田沙耶香

■狂気・正常、境界揺るがす  10人産めば1人を殺してもいい。そんなルールが埋め込まれた社会。男性も、人工子宮を使うことで制度を利用できる。そこでは、条件付きで「殺意」が受け入れられ、社会を維持するための尊いものだとた………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2014年10月12日
[ジャンル]文芸

江戸しぐさの正体——教育をむしばむ偽りの伝統 [著]原田実

江戸しぐさの正体——教育をむしばむ偽りの伝統 [著]原田実

■眉つば「ニセ歴史」にツッコミ  「江戸しぐさ」なるものがはやっている。要約すると、〈すれ違う際に傘を傾けてすれ違う「傘かしげ」など、江戸時代には優れたマナーがあった。商人たちは小さなしぐさの中にも思慮深い行動哲学を込………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2014年09月07日
[ジャンル]人文

戦争に隠された「震度7」―1944東南海地震・1945三河地震 [著]木村玲欧

戦争に隠された「震度7」―1944東南海地震・1945三河地震 [著]木村玲欧

■教訓の継承阻む報道規制  1944年の東南海地震、45年の三河地震。いずれも震度7相当の大きな揺れに襲われ、津波も発生し、多くの犠牲者を出した大災害だ。戦時下の日本。物資が少ない中での支援・復旧は容易ではなかった。だ………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2014年08月31日
[ジャンル]社会

「ニセ医学」に騙されないために——危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る! [著]NATROM

「ニセ医学」に騙されないために——危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る! [著]NATROM

■インチキ予防に「読むワクチン」  「水に汚い言葉をかけると壊れた結晶になる」だの、「EM菌なるものを河川などに投入すると浄化作用がある」だの、今でも多くのニセ科学が広がっている。根拠がないにもかかわらず、科学のフリを………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2014年08月17日
[ジャンル]社会

恐怖の作法―ホラー映画の技術 [著]小中千昭

恐怖の作法―ホラー映画の技術 [著]小中千昭

■手の内さらす、怖さの教科書  日本では、夏はホラーの季節ということになっている。ホラーファンにとっては喜ばしい習慣だ。財布のひもを緩めすぎると、それはそれでぞっとする結果にもなるが。  ホラー映画はいかにして恐怖を伝………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2014年07月27日
[ジャンル]人文

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