上丸洋一(本社編集委員)の書評

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上丸洋一 (本社編集委員)
1955年岐阜県生まれ。著書に『本はニュースだ!』『「諸君!」「正論」の研究』、共著に『ジャーナリズムの条件3 メディアの権力性』『新聞と戦争』など。

私が愛した東京電力―福島第一原発の保守管理者として [著]蓮池透

私が愛した東京電力―福島第一原発の保守管理者として [著]蓮池透

■原発の「自滅」を在職中に確信  東日本大震災の発生以降、「東京電力」の名を見聞きしない日は一日もない。新聞もテレビもこの会社を主語とするニュースを連日伝えてきた。にもかかわらず、東京電力とはどんな会社なのか、もう一つ………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年11月20日
[ジャンル]社会

ルポ 下北核半島―原発と基地と人々 [著]鎌田慧、斉藤光政

ルポ 下北核半島―原発と基地と人々 [著]鎌田慧、斉藤光政

■一身に担う日本近現代史の矛盾  日本で初めて「原子の火」がともった茨城県東海村。原子炉建設地のすぐ南側に、米軍の射爆場があった。1957年に原子炉の運転が開始されてからも、射爆場はそのまま使用された。訓練が停止された………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

福島の原発事故をめぐって [著]山本義隆/福島原発の闇 [文]堀江邦夫 [絵]水木しげる

福島の原発事故をめぐって [著]山本義隆/福島原発の闇 [文]堀江邦夫 [絵]水木しげる

■論理と想像力で内奥えぐり出す  福島の原発と原発事故を「あの人」はどうとらえているのだろう。そんなふうにぼんやりと思い浮かべていた「あの人」たちの本が出た。  『福島の原発事故をめぐって』の著者山本義隆は、大佛次郎賞………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年09月18日
[ジャンル]社会

「持たざる国」の資源論―持続可能な国土をめぐるもう一つの知 [著]佐藤仁

「持たざる国」の資源論―持続可能な国土をめぐるもう一つの知 [著]佐藤仁

■「日本は資源が乏しい」のか?  「資源」という言葉は、そう古い言葉ではないのだそうだ。日清、日露の戦間期にあたる1900年前後から使われるようになり、辞書に載るのは昭和に入ってから。日本は資源を持たない国だ、という概………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年08月21日
[ジャンル]政治 人文

「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか [著]開沼博

「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか [著]開沼博

■能動的に原発を「抱擁」した歴史  福島は、どのようにして「原子力ムラ」となり「フクシマ」となったか。その主題を「中央と地方」「戦後成長」との関係から追究する。約400ページの本書は一部を除いて3・11以前に書かれた。………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年07月17日
[ジャンル]社会

白い罪―公民権運動はなぜ敗北したか [著]シェルビー・スティール

白い罪―公民権運動はなぜ敗北したか [著]シェルビー・スティール

■黒人・白人、対抗関係どう越える  差別の問題を語って刺激的な本だ。あるいは、反発する向きもあるかもしれない。著者は、『黒い憂鬱(ゆううつ)』(邦訳は五月書房刊)などの著書がある黒人の論客。本書の問題提起は、日本の差別………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年07月03日
[ジャンル]政治 社会

原水禁署名運動の誕生―東京・杉並の住民パワーと水脈 [著]丸浜江里子

原水禁署名運動の誕生―東京・杉並の住民パワーと水脈 [著]丸浜江里子

■「無名の人々」の行動、明らかに  1954(昭和29)年4月16日、東京の杉並婦人団体協議会の例会が杉並区立公民館で開かれた。参院議員奥むめおらの講演が終わって会場が静まった時だった。  「すいません」と、一人の女性………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年06月19日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

バターン 死の行進 [著]マイケル・ノーマン、エリザベス・M・ノーマン

バターン 死の行進 [著]マイケル・ノーマン、エリザベス・M・ノーマン

■戦場死の不条理を人類の記憶に  1941年12月8日、真珠湾攻撃の8時間後に日本軍は、フィリピンの米軍基地を爆撃した。1カ月とたたない翌42年1月2日、日本軍はマニラを攻略。米軍とフィリピン軍は、マニラの西にあるバタ………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年06月12日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝 国際

敵国語ジャーナリズム―日米開戦とアメリカの日本語新聞 [著]水野剛也

敵国語ジャーナリズム―日米開戦とアメリカの日本語新聞 [著]水野剛也

■発行を継続させ戦争協力に利用  1941年12月7日(米国時間)、日本軍がハワイ・真珠湾の米艦隊を奇襲し、米国と開戦した。このとき米本土では、西海岸を中心に20〜30の日本語新聞が日系人によって発行され、5万〜6万人………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年05月22日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

「帝国」の映画監督 坂根田鶴子―『開拓の花嫁』・一九四三年・満映 [著]池川玲子

「帝国」の映画監督 坂根田鶴子―『開拓の花嫁』・一九四三年・満映 [著]池川玲子

■男女平等の「ユートピア」描く  「満州国」は日本人女性を必要とした。他国の領土を完全に手中にするには、日本人を定住させて、日本民族を再生産しなければならなかったからだ。日本人女性を満州にいざなうため、1943年、映画………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年05月15日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

徹底検証・日本の軍歌―戦争の時代と音楽 [著]小村公次

徹底検証・日本の軍歌―戦争の時代と音楽 [著]小村公次

■戦争へと駆り立てる道具を解明  昭和初年に生まれた私の両親や親戚縁者は、酒宴たけなわとなると、軍歌をうたうのが常だった。  ♯ここはお国を何百里   離れてとほき満洲の……  決まってうたうのが、この歌詞で始まる「戦………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年05月01日
[ジャンル]歴史 人文

大森実伝―アメリカと闘った男 [著]小倉孝保

大森実伝―アメリカと闘った男 [著]小倉孝保

■ベトナム戦争報道、現代に問う  1965年9月、毎日新聞外信部長の大森実(2010年死去)は、ベトナム戦争下のハノイに入った。大森は、米軍の激しい爆撃によってハンセン病の病院が壊滅的な損害を受けた、との原稿を書き送り………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年04月03日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

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