辻篤子(本社論説委員)の書評

写真:辻篤子さん

辻篤子 (本社論説委員)
1953年京都府生まれ。朝日新聞社論説委員。共著に『岩波講座 科学/技術と人間〈2〉専門家集団の思考と行動』『新聞学』、共訳にカール・セーガン『惑星へ』など。

グラハム・ベル空白の12日間の謎―今明かされる電話誕生の秘話 [著]セス・シュルマン

グラハム・ベル空白の12日間の謎―今明かされる電話誕生の秘話 [著]セス・シュルマン

■「歴史」は書き換えられるのか    グラハム・ベルの電話の発明物語は人類史上に名高く、ベルは人類に大きな恩恵をもたらした偉人として知られる。  ところが、実は、他人の発明を盗んだのかもしれない。まさか? だれもがそう………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年10月31日
[ジャンル]科学・生物 ノンフィクション・評伝

9・11の標的をつくった男 天才と差別—建築家ミノル・ヤマサキの生涯 [著]飯塚真紀子 

9・11の標的をつくった男 天才と差別—建築家ミノル・ヤマサキの生涯 [著]飯塚真紀子 

■たぐいまれな成功と代償と    テロで破壊されたニューヨークの世界貿易センター(WTC)ビルを設計した日系2世の建築家、ミノル・ヤマサキの知られざる生涯を丹念にたどった力作である。  米シアトルのスラム街に生まれ、叔………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年10月17日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

地球最後の日のための種子 [著]スーザン・ドウォーキン

地球最後の日のための種子 [著]スーザン・ドウォーキン

■小麦の「遺伝資源銀行」作った男  その名を知る人はほとんどいないだろうが、その恩恵にはほとんどの人があずかるはずの仕事をした、一人の科学者をめぐるノンフィクションである。  「小麦畑のバイキング」という原題が示すよう………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年10月03日
[ジャンル]科学・生物 ノンフィクション・評伝

セナvsプロスト-史上最速の“悪魔”は誰を愛したのか!?[著]マルコム・フォリー 

セナvsプロスト-史上最速の“悪魔”は誰を愛したのか!?[著]マルコム・フォリー 

■クルマが輝いていた時代  F1史上最高のドライバーといわれ、日本でも絶大な人気を博したブラジル人レーサー、アイルトン・セナがレース中の事故で亡くなって16年になる。  熾烈(しれつ)なチャンピオン争いを繰り広げたライ………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年09月05日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

「残夢整理—昭和の青春多田」 「落葉隻語 ことばのかたみ」 [著]多田富雄

「残夢整理—昭和の青春多田」 「落葉隻語 ことばのかたみ」 [著]多田富雄

■痛みの中で記す知の宇宙の営み  いずれも、この4月に亡くなった免疫学者の遺作である。  一言でいえばそうなるが、「免疫学者の」といってしまうことにはためらいを覚えずにいられない。その枠には収まらない、知的な探求を貫い………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年08月08日
[ジャンル]文芸 科学・生物 ノンフィクション・評伝

都市をつくる風景 「場所」と「身体」をつなぐもの [著]中村良夫

都市をつくる風景 「場所」と「身体」をつなぐもの [著]中村良夫

■「破れ障子」の街、再生への道  「風景」を手がかりにした、日本再生の書、である。  著者は景観工学の第一人者であり、「風景学」の提唱者でもある。日常の生活空間としての風景はそのまま、社会のありようを映し出す。風景を通………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年08月01日
[ジャンル]社会

光るクラゲ 蛍光タンパク質開発物語 [著]V・ピエリボン、D・F・グルーバー

光るクラゲ 蛍光タンパク質開発物語 [著]V・ピエリボン、D・F・グルーバー

■「受賞前」に書かれた科学者群像  下村脩博士のノーベル賞受賞ですっかりおなじみになった光るクラゲの、帝政ローマに始まる研究史である。  原著の出版はノーベル賞の3年前だから、登場する多くの科学者たちの中から3人選ぶと………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年07月11日
[ジャンル]科学・生物

大気を変える錬金術ーハーバー、ボッシュと化学の世紀 [著]トーマス・ヘイガー

大気を変える錬金術ーハーバー、ボッシュと化学の世紀 [著]トーマス・ヘイガー

■生命を育み破壊する窒素の物語  大気の8割を占める、ありふれた窒素の知られざる顔——。窒素を利用する画期的な方法を開発した2人のドイツ人化学者の苦闘を描いた本書は、文明史に深くかかわる窒素という元素の物語でもある。 ………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年06月27日
[ジャンル]科学・生物 ノンフィクション・評伝

グーグル秘録ー完全なる破壊 [著]ケン・オーレッタ

グーグル秘録ー完全なる破壊 [著]ケン・オーレッタ

■止まらない進撃、傲慢さもはらみ  グーグルという社名は、10の100乗を意味するグーゴルにちなむという。電子辞書を引けば、小文字で始まる一般名詞として、また、「ググる」の項目もある。「グーグルで検索する」という意味だ………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年06月06日
[ジャンル]経済 IT・コンピューター 国際

創造ー生物多様性を守るためのアピール [著]エドワード・O・ウィルソン

創造ー生物多様性を守るためのアピール [著]エドワード・O・ウィルソン

■立場の違い超えた人間の「務め」  生物の種が、生まれる速さの100倍以上の猛烈な速さで絶滅しつつある。約6500万年前、地球史上5度目の大絶滅では巨大隕石(いんせき)が恐竜を滅ぼした。  6度目の今度は、人類が現代の………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年05月23日
[ジャンル]科学・生物

セレンディピティと近代医学ー独創、偶然、発見の100年 [著]モートン・マイヤーズ

セレンディピティと近代医学ー独創、偶然、発見の100年 [著]モートン・マイヤーズ

■幸運と「目」が生む大発見  セレンディピティとは、幸運や偶然、ときには失敗のおかげで、予期せぬ大発見に出会うことをいう。もっとも、運だけではだめで、米国の放射線科医である著者によれば、それをとらえる人間の創造性も不可………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年05月16日
[ジャンル]科学・生物 医学・福祉

マリー・キュリーの挑戦ー科学・ジェンダー・戦争 [著]川島慶子

マリー・キュリーの挑戦ー科学・ジェンダー・戦争 [著]川島慶子

■偉人伝飛び出した女性科学者像  キュリー夫人といえば、苦労しながら研究に打ち込み、ノーベル賞を2回受賞した完璧(かんぺき)な優等生というイメージを多くの人が持っているに違いない。  科学史家である著者が、単なる偉人伝………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年05月02日
[ジャンル]科学・生物 ノンフィクション・評伝

火の賜物 ヒトは料理で進化した [著]リチャード・ランガム

火の賜物 ヒトは料理で進化した [著]リチャード・ランガム

■料理の発明がもたらしたものは  ヒトはどうやってヒトになったのか。  生物人類学者で、ウガンダでのチンパンジー研究計画のリーダーでもある著者によれば、科学が示すこの問いへの新しい答えはずばり、「火の使用と料理の発明」………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2010年04月04日
[ジャンル]科学・生物

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