平松洋子(エッセイスト)の書評

写真:平松洋子さん

平松洋子 (エッセイスト)
1958年岡山県生まれ。エッセイスト、フードジャーナリスト。著書に『わたしの沖縄食紀行』『ベトナムとタイ 毎日のごはん』『買えない味』(ドゥマゴ文学賞)『夜中にジャムを煮る』『平松洋子の台所』『食べる旅 国むかしの味』など。

日本食物史 [著]江原絢子、石川尚子、東四柳祥子

日本食物史 [著]江原絢子、石川尚子、東四柳祥子

■日本人は何を食べてきたのか  フランスの美食家にしてモラリスト、ブリア・サヴァランが死の二カ月前に書き残した「美味礼賛」にこうある。「国民の盛衰はその食べ方いかんによる」  はて、われらアジアの島国の来し方行く末とは………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年09月20日
[ジャンル]歴史 人文

小説家の開高さん [著]渡辺裕一

小説家の開高さん [著]渡辺裕一

■ほろ苦い余韻残す男たちの短編  土方のマサ。ヒッピーのエンディ。大工のウィリー。オカマの次郎さん。熊撃ちの征三さん……武骨で、不器用で、率直で、酒飲みで、恋に一途で、ちょっとだめで、つまりいろっぽいのです、みんな。そ………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年09月06日
[ジャンル]文芸

中国コメ紀行 すしの故郷と稲の道 [著]松本紘宇

中国コメ紀行 すしの故郷と稲の道 [著]松本紘宇

■自分の舌でルーツ探る本気の旅    中国の汽車には「無座」(席なし)というシビアな切符がある。目的地までえんえん十六時間もかかるのに、駅の窓口で「無座」しかありませんと断られたら、さてどうします。  著者の旅の流儀は………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年08月09日
[ジャンル]人文

江戸っ子菓子屋のおつまみ噺 [著]細田安兵衛

江戸っ子菓子屋のおつまみ噺 [著]細田安兵衛

■「家の物語」の集積が文化の奥行き  平べったい丸缶を開けると、ころころの三角飴(あめ)。梅ぼ志、抹茶、黒。わたしはこっくりした味の黒飴がいちばん好きだった。祖母からひとつぶもらってだいじに舐(な)め、舌のうえで紙みた………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年07月26日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

最終目的地 [著]ピーター・キャメロン

最終目的地 [著]ピーター・キャメロン

■人生そのものを肯定するぬくもり  空港に着くたび、搭乗案内の電光掲示板をしげしげと眺めてしまう。離陸時刻、搭乗機、目的地が並ぶ無機質な配列。タヒチ、上海、ムンバイ、ヘルシンキ。または札幌、出雲、宮古島……突拍子のない………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年06月28日
[ジャンル]文芸

随時見学可 [著]大竹昭子

随時見学可 [著]大竹昭子

■揺らぐ身体感覚で描く聖なる光  数日まえのことだ。都電荒川線の「荒川遊園地前」で降り、ぷらぷら歩くと隅田川の土手に出た。護岸壁沿いにまっすぐ遊歩道が伸びており、西日を浴びて歩きはじめたら止まらなくなった。ところがその………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年06月21日
[ジャンル]文芸

庄内パラディーゾ アル・ケッチァーノと美味なる男たち [著]一志治夫

庄内パラディーゾ アル・ケッチァーノと美味なる男たち [著]一志治夫

■ひと皿の奇跡が生む地方の再生  共感するちから。著者のノンフィクション作品を読むたび、この言葉を思い起こす。書き手としての懐のふかさから生まれた共感と理解を手だてに、取材対象へ誠実に踏みこんでゆく。  山形県鶴岡市の………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年06月07日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

日本初の海外観光旅行 九六日間世界一周 [著]小林健

日本初の海外観光旅行 九六日間世界一周 [著]小林健

■明治の元祖パッケージツアー  最近のパッケージツアーの大ヒット商品は弾丸ツアー。0泊4日でサッカー観戦、週末パリ三十三時間滞在……目的完遂のち即刻引き返すせわしなさ。その対極が気長な船旅だが、元祖世界一周パッケージツ………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年05月31日
[ジャンル]社会

ドキュメント 在日本朝鮮人連盟 1945−1949 [著]呉圭祥

ドキュメント 在日本朝鮮人連盟 1945−1949 [著]呉圭祥

■胸打つ民族運動の熱のたぎり  わずか四年間、しかし驚くべき濃密な活動を展開した団体があった。それが一九四五年結成、四九年に強制解散に追いこまれた在日本朝鮮人連盟(朝連)だ。本書は豊富な原資料を駆使し、全体像をあざやか………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年05月17日
[ジャンル]歴史

森山大道、写真を語る [著]森山大道

森山大道、写真を語る [著]森山大道

■表面擦過する写真⇔踏みこむ言葉  440ページを写真125点と活字がみっしり埋めつくす。そういえば、文庫版の写真集『新宿+』『大阪+』はブロックさながら、4センチに及ぶ厚さだった。一種異様な容量である。  きっと違和………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年05月03日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

昨日のように遠い日―少女少年小説選 [編]柴田元幸

昨日のように遠い日―少女少年小説選 [編]柴田元幸

■失ったからこそ出合える影と闇  持っているときは気にもかけなかったのに、なくしてしまったら急にだいじになるもの、さてなんでしょう。  なぞなぞの答えはこうだ。  「少年少女の時間」  おとなになってはじめてわかる。あ………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2009年04月05日
[ジャンル]文芸

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