川端裕人(作家)の書評

写真:川端裕人さん

川端裕人 (作家)
1964年兵庫県生まれ。小説に『夏のロケット』(サントリーミステリー大賞優秀作品賞)『せちやん 星を聴く人』『算数宇宙の冒険』『ギャングエイジ』『風のダンデライオン』、ノンフィクションに『PTA再活用論』『動物園にできること』『ペンギン大好き!』など。ブログは「リヴァイアさん、日々のわざ」

リスクと向きあう [著]中西準子 /リスク化される身体 [著]美馬達哉

リスクと向きあう [著]中西準子 /リスク化される身体 [著]美馬達哉

■現場から大局から、問題提起  原発事故以降「放射線のリスク」が注目される。当然、それを減らしたいと願う。しかし、気をつけなければならないことがある。この世には様々なリスクがあり、あるものを抑え込むと「頭押さえりゃ尻上………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年02月10日
[ジャンル]社会

本にだって雄と雌があります [著]小田雅久仁

本にだって雄と雌があります [著]小田雅久仁

■大法螺で包む書物愛と家族愛  本にも雄と雌がある。それが証拠に書架に本を並べておくと知らぬ間に繁殖しているではないか。「書物がナニして子供をこしらえる」のである。この件に合意する読書家は多いはず。実際、本は増える一方………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年01月13日
[ジャンル]文芸

地球温暖化との闘い [著]ジェイムズ・ハンセン/10万年の未来地球史 [著]カート・ステージャ

地球温暖化との闘い [著]ジェイムズ・ハンセン/10万年の未来地球史 [著]カート・ステージャ

■原発事故より深刻か、適応も考えるべきか  地球温暖化についての話題が消えた。直接原因は大地震、津波、原発事故だろう。我々が一時に持ち得る関心は有限なのである。また、原発がほとんど停止している今、火力発電に寛容にならざ………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2013年01月06日
[ジャンル]科学・生物

12月25日の怪物 謎に満ちた「サンタクロース」の実像を追いかけて [著]高橋大輔

12月25日の怪物 謎に満ちた「サンタクロース」の実像を追いかけて [著]高橋大輔

■親になって、再び始まる物語  幼い頃クリスマスイブはサンタの到来を心待ちにして眠った。年頃になると同じ夜が“恋人たち”のものになる。宗教心があるわけでもないくせに! ひょんなことからサンタの由来を解明しようと決めた時………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年12月16日
[ジャンル]歴史

これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義 [著]ウォルター・ルーウィン

これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義 [著]ウォルター・ルーウィン

■熱血教授、好奇心わしづかみ  アメリカの名門マサチューセッツ工科大学(MIT)の教養課程で、物理学入門の講義を担当する熱血教授がいる。ある日の講義風景はこんなふう。重さ15キロの鉄球をつり下げ、自分の顎(あご)の下ま………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年12月02日
[ジャンル]科学・生物

天平グレート・ジャーニー 遣唐使・平群広成の数奇な冒険 [著]上野誠

天平グレート・ジャーニー 遣唐使・平群広成の数奇な冒険 [著]上野誠

■崑崙へ漂着 信じることで活路  遣唐使といえば、山上憶良、吉備真備、最澄、空海、さらには遣唐使船で渡来した鑑真など、日本史上の人材の宝庫だ。いずれも大陸からの知識を活用し大きな功績をあげた。当時の未熟な技術ゆえ航海は………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年11月25日
[ジャンル]歴史

アグルーカの行方―129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極 [著]角幡唯介

アグルーカの行方―129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極 [著]角幡唯介

■先駆者の魂宿る、1600キロ踏査  1845年、欧州から北米大陸北側を抜けて太平洋に至る「北西航路」発見のため英国を出発したフランクリン隊は、北極圏で音信途絶、後に乗員129人全員が亡くなったと分かった。極地探検史上………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年11月18日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

かっこうの親 もずの子ども [著]椰月美智子

かっこうの親 もずの子ども [著]椰月美智子

■生命の輝き包む 子育ての日々  語り手の統子は、夫でない男性の精子で授精するAID(非配偶者間人工授精)で子を授かった。夫は無精子症で合意の上だったが、気持ちのすれ違いから離婚、ひとり親で4歳の息子を育てている。と書………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年11月11日
[ジャンル]文芸

もう一つの地球が見つかる日―系外惑星探査の最前線 [著]レイ・ジャヤワルダナ

もう一つの地球が見つかる日―系外惑星探査の最前線 [著]レイ・ジャヤワルダナ

■進化論級の発見、迫る「その時」  夜空を見上げ、どこかに地球に似た星があるだろうかと考えた事がある人は多いはず。実は、太陽系外の惑星の研究は今や日進月歩で、新たな発見が相次いでいる。誰もが抱く素朴な疑問に科学が迫る様………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年10月21日
[ジャンル]科学・生物

言語と貧困 負の連鎖の中で生きる世界の言語的マイノリティ [編著]松原好次・山本忠行

言語と貧困 負の連鎖の中で生きる世界の言語的マイノリティ [編著]松原好次・山本忠行

■優勢言語とどう向き合うか  少数派言語の話者は、貧困に陥りやすい。「たかが言葉で?」と思うなら、それは我々が比較的一枚岩の言語環境に恵まれているからだと、本書を読むと思い知らされる。  19世紀、先住民の子を寄宿校に………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年10月07日
[ジャンル]人文

弱いロボット [著]岡田美智男 

弱いロボット [著]岡田美智男 

■人の助けを借りて、人をつなぐ  ロボットと聞くと技術の粋を凝らした人型、ヒューマノイドを想像する。一方、掃除などに特化した実用的な非人型ロボットも普及しつつある。そんな時代に逆行するかのように、単体では何もできない「………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年09月30日
[ジャンル]医学・福祉

屍者(ししゃ)の帝国 [著]伊藤計劃×円城塔

屍者(ししゃ)の帝国 [著]伊藤計劃×円城塔

■浮かび上がる問い 意識とは人間とは  新世代SFの旗手として世界水準の活躍を期待されつつ夭逝(ようせい)した伊藤計劃のごく短い遺稿をプロローグに据え、生前深い親交があった芥川賞作家円城塔が「本編」を書きつないで完成し………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]文芸

災害弱者と情報弱者 3・11後、何が見過ごされたのか [著]田中幹人・標葉(しねは)隆馬・丸山紀一朗

災害弱者と情報弱者 3・11後、何が見過ごされたのか [著]田中幹人・標葉(しねは)隆馬・丸山紀一朗

■多くの論点、議論のきっかけに  科学技術と社会の関係を研究する「科学技術社会論」の立場から、東日本大震災後、膨大な情報にのみ込まれた我々の社会について検証する。中心的な関心は、我々が「見過ごしたもの」だ。  津波の被………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年09月16日
[ジャンル]IT・コンピューター 社会 ノンフィクション・評伝

ぼくらは都市を愛していた [著]神林長平

ぼくらは都市を愛していた [著]神林長平

■「言語」を通して現実を問う物語  デジタルデータのみを破壊する原因不明の「情報震」。それにより世界が混乱に陥り、人類滅亡の危機に瀕(ひん)する悪夢的近未来と、今と大きく変わらない東京、二つの舞台で物語が進行する。  ………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年09月02日
[ジャンル]文芸

気象を操作したいと願った人間の歴史 [著]J・R・フレミング [訳]鬼澤忍

気象を操作したいと願った人間の歴史 [著]J・R・フレミング [訳]鬼澤忍

■大きすぎる工学に歴史の教訓  著者は雲物理の研究歴があり、気象改変の歴史研究を専門にする科学史家。先住民の雨乞いから始まり、19世紀の大砲を使った降雨技術、各種化学物質を蒸散させる方法、更には20世紀、飛行機で粒子を………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年08月26日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

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