三浦しをん(作家)の書評

写真:三浦しをんさん

三浦しをん (作家)
1976年東京都生まれ。2000年『格闘する者に○(まる)』でデビュー。2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、2012年『舟を編む』で本屋大賞受賞。小説に『風が強く吹いている』『仏果を得ず』『神去なあなあ日常』など、エッセーに『お友だちからお願いします』などがある。

西アフリカの王国を掘る—文化人類学から考古学へ [著]竹沢尚一郎

西アフリカの王国を掘る—文化人類学から考古学へ [著]竹沢尚一郎

■研究者たちの魅力、生き生きと  西アフリカ、マリのサバンナ地帯で、紀元前のものも含む、さまざまな年代の遺跡を発掘した記録。  近年、トゥアレグ人の独立運動が起きるなどして、情勢が不安定だが、ニジェール川の恵みのもと、………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年11月16日
[ジャンル]社会

葉巻を片手に中南米 [著]渡邉尚人

葉巻を片手に中南米 [著]渡邉尚人

■文化の豊饒、ほとばしる葉巻愛  本書の著者は外交官で、三十年以上、中南米諸国で勤務している。そのあいだに出会った人々との交流、現地の文化や特産品などを、ユーモアたっぷりに紹介した本。写真も多く掲載され、「行ってみたい………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年11月09日
[ジャンル]文芸

京都に残った公家たち―華族の近代 [著]刑部芳則

京都に残った公家たち―華族の近代 [著]刑部芳則

■居場所を見いだそうと奮闘  明治になり、天皇は東京へ居を移すことになった。それに伴い、多くの公家華族が京都から東京に引っ越した。  しかし、京都(または奈良)に残った公家華族もいた。住み慣れた土地を離れたくないとか、………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]歴史

おだまり、ローズ—子爵夫人付きメイドの回想 [著]ロジーナ・ハリソン

おだまり、ローズ—子爵夫人付きメイドの回想 [著]ロジーナ・ハリソン

■主従でも家族でもない貴い関係  アスター子爵夫人ナンシーは、イギリス初の女性下院議員で、才色兼備な社交界の花形だった。彼女にメイドとして三十五年間も仕えたのが、本書の著者(ローズ)だ。  豪勢な社交生活、衣装を山ほど………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年10月19日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

バンヴァードの阿房宮―世界を変えなかった十三人 [著]ポール・コリンズ

バンヴァードの阿房宮―世界を変えなかった十三人 [著]ポール・コリンズ

■敗れ去ったひとなどいない  本書は、「敗れ去ったひと」についてのノンフィクションだ。「地球空洞説の提唱者」「新放射線(N線)を発見した科学者」「『ロミオとジュリエット』の舞台で、斬新すぎるロミオを演じた役者」など、十………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年09月28日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

ひねくれ古典『列子』を読む [著]円満字二郎

ひねくれ古典『列子』を読む [著]円満字二郎

■物語を愛し求めた心に共感  いきなり漢文を読めと言われても腰が引けるが(というか無理だが)、中国の古典の世界を知りたい。欲を言えば、『論語』や『老子』ほどメジャーではない書物について知り、ちょっと通(つう)ぶってみた………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年09月21日
[ジャンル]人文

名人 [写真・文]梅佳代

名人 [写真・文]梅佳代

■日常にひそむ楽しさとパワー  「飴(あめ)細工」「コウノトリ飼育」「ワカサギ釣り」など、さまざまな分野の名人に会いにいき、話を聞いたり実際に体験させてもらったりしたリポート(写文集)。著者はカメラマンなので、一瞬の表………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年09月14日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

日本の色の十二カ月―古代色の歴史とよしおか工房の仕事 [著]吉岡幸雄

日本の色の十二カ月―古代色の歴史とよしおか工房の仕事 [著]吉岡幸雄

■色の鮮烈さ、人の探求心と知恵  著者は、江戸時代からつづく京都の染屋さんの五代目だ。天然染料を使って布を染めると同時に、伝統染織の研究にも打ちこんでいる。  その成果を、素人にも親しみやすいよう、季節にわけて綴(つづ………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年08月31日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

トワイライト・シャッフル [著]乙川優三郎

トワイライト・シャッフル [著]乙川優三郎

■文章の波間に身を任せる快楽  房総半島の、太平洋に面した町。小さな漁港があり、かつては海女がたくさんいた。高台は別荘地として造成され、新たに定住するひともいる。夏はサーフィンなどを楽しむ観光客でにぎわい、それ以外の季………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年08月24日
[ジャンル]文芸

潜伏キリシタン―江戸時代の禁教政策と民衆 [著]大橋幸泰

潜伏キリシタン―江戸時代の禁教政策と民衆 [著]大橋幸泰

■曖昧な存在だった異端の信仰者 「江戸時代、キリシタンは徹底的に弾圧され、『潜伏キリシタン』は明治に至ってようやく堂々と信仰表明できたんだろうなあ」と漠然と思っていたのだが、それは非常に単純な物の見方なのだと気づかせて………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年07月27日
[ジャンル]歴史

死の都の風景——記憶と心象の省察 [著]オトー・ドフ・クルカ

死の都の風景——記憶と心象の省察 [著]オトー・ドフ・クルカ

■収容所での生活 「美」と「郷愁」  ユダヤ系の歴史学者である著者は、十歳のころ、アウシュビッツの「家族収容区」へ入れられた。長い年月を経て、はじめてその経験を語ったのが本書だ。  「家族収容区」は、赤十字の査察団の目………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年07月13日
[ジャンル]歴史 社会

屋根屋 [著]村田喜代子

屋根屋 [著]村田喜代子

■不可思議な夢と現実の隙間へ  中年の主婦が、自宅の雨漏りの修理を頼んだところ、やってきた屋根屋は夢を見る達人だった。主婦は屋根屋に導かれ、眠りの世界で冒険を繰り広げる。夫にも子どもにも気づかれないまま、夢のなかであち………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年07月06日
[ジャンル]文芸

神や仏に出会う時―中世びとの信仰と絆 [著]大喜直彦

神や仏に出会う時―中世びとの信仰と絆 [著]大喜直彦

■信仰が身近にあった時代の息吹    日本の中世を生きた人々は、神仏をどうとらえていたのか。どのような形で、日常のなかに信仰があったのか。文献だけではなく、絵や言い伝えなどからも迫った本。  『平家物語』や謡曲を読み解………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年06月29日
[ジャンル]歴史

テキヤはどこからやってくるのか?——露店商いの近現代を辿る [著]厚香苗

テキヤはどこからやってくるのか?——露店商いの近現代を辿る [著]厚香苗

■洗練された相互扶助のシステム  神社の縁日などで露店を連ね、綿あめやタコ焼きを売る「テキヤさん」。わくわくするようなムードを運んできてくれる、お祭りには欠かせない存在である。  かれらはいったい、どこからお祭りにやっ………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年06月15日
[ジャンル]人文 社会

神と肉―日本の動物供犠 [著]原田信男

神と肉―日本の動物供犠 [著]原田信男

■米の豊作を願い捧げられた命  肉が好きだ。しかし、日本では明治になるまで、ほぼ肉食はしなかったと聞いたことがあり、「すみません、動物をばくばく食べちゃって」と少々うしろめたく思っていた。  だが本書によると、日本人は………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年06月08日
[ジャンル]社会

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

ページトップへ戻る