横尾忠則(美術家)の書評

写真:横尾忠則さん

横尾忠則 (美術家)
よこお・ただのり。1936年兵庫県生まれ。60年代からグラフィックデザイナーとして活躍、80年に画家に転向。画集に『赤の魔笛』『横尾忠則Y字路』『人工庭園』、随想や絵画論に『インドへ』『名画感応術』、対談集に『芸術ウソつかない』、小説に『ぶるうらんど』(泉鏡花文学賞)など。

「講談社の絵本」の時代—昭和残照記 [著]永峯清成

「講談社の絵本」の時代—昭和残照記 [著]永峯清成

■克明な記憶、驚異的な観察力  「講談社の絵本」は昭和11(1936)年、僕の生誕年に創刊、翌12年には年間45冊と驚異的な刊行数に達した。当時の一流画家を総動員、子供の絵本ではこれ以上の贅沢(ぜいたく)はない。企画に………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2015年03月08日
[ジャンル]歴史 社会

詩的で超常的な調べ—霊界の楽聖たちが私に授けてくれたもの [著]ローズマリー・ブラウン

詩的で超常的な調べ—霊界の楽聖たちが私に授けてくれたもの [著]ローズマリー・ブラウン

■死んだ作曲家たちの「新作」!?  すでに亡くなった著名楽聖が次々と著者に口述筆記をさせながら霊界から新作を送ってくる。その一団のリーダー格のフランツ・リストが計画した霊界プロジェクトであり、それを受信して克明に記録し………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2015年02月08日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

偽装された自画像—画家はこうして嘘をつく [著]冨田章

偽装された自画像—画家はこうして嘘をつく [著]冨田章

■自らを死者としてさえ描く確信犯  なぜ画家は自画像を描きたがるのだろう。という僕も例外ではない。自画像を描くことは自らを「偽装する」ことで「画家はこうして嘘(うそ)をつく」と本書は断言する。  ちょ、ちょっと待って下………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2015年01月25日
[ジャンル]人文

鳥たち [著]よしもとばなな

鳥たち [著]よしもとばなな

■磁石のように魂を引き合う2人  この物語は惑星の内部が空洞になっている世界でのできごとのように僕は空想する。空洞の内部の壁には駅前も並木道も、2人の思い出のシャスタやサンフランシスコ、セドナの地もしっかりへばりついて………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2015年01月18日
[ジャンル]文芸

ネコ学入門—猫言語・幼猫体験・尿スプレー [著]クレア・ベサント

ネコ学入門—猫言語・幼猫体験・尿スプレー [著]クレア・ベサント

■実は人がしつけられている  つい最近わが家の猫が死んだが、もっと早く本書と出会っていれば後悔も反省もせずに猫に評価される人間になれたかも。猫にとって魅力的な存在になることは、人間社会においても好感の持てる価値ある存在………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年11月23日
[ジャンル]科学・生物

日本人の身体 [著]安田登

日本人の身体 [著]安田登

■境界が曖昧、「能」で自在に展開  24歳、上京するなり業界の先輩が喫茶店で「注文、何にする?」と聞いた。「何でもいいです」と曖昧(あいまい)に答えたら「東京では白黒はっきりすべきだ」と一喝を食らった。もし今、同じ質問………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]文芸

フリープレイ 人生と芸術におけるインプロヴィゼーション [著]スティーヴン・ナハマノヴィッチ

フリープレイ 人生と芸術におけるインプロヴィゼーション [著]スティーヴン・ナハマノヴィッチ

■やっていることに成りきる  「新しいものの創造は、知性によって達成されるものではない。内面の必要性から、直感的におこなわれる遊び(プレイ)によって達成される」(ユング)  本書は人生と芸術におけるインプロヴィゼーショ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年10月26日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

奇想の発見——ある美術史家の回想 [著]辻惟雄

奇想の発見——ある美術史家の回想 [著]辻惟雄

■「奇の人」と画家、異端の出会い  「ノブちゃんのオデコは大きいオデコ、雨が降っても傘がいらない」。近所の魚屋のお兄さんが著者の子供時代をこうからかった。そういえば「マルコメ君」に似たノブちゃん、どこか不安げなとまどっ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年09月07日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

世界で一番美しい猫の図鑑 [著]タムシン・ピッケラル

世界で一番美しい猫の図鑑 [著]タムシン・ピッケラル

■芸術家の霊性を引き出す力も  本書は猫の肖像写真集である。日本で刊行される猫の写真集は、生活環境の中で日常的に振る舞う様々な猫の姿態をスナップ的に撮ったものが多いが、ここに登場する50種以上の猫は精密な機械写真のよう………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年08月17日
[ジャンル]科学・生物

評伝 バルテュス [著]クロード・ロワ

評伝 バルテュス [著]クロード・ロワ

■秘められた鏡の向こうに…  画家はその作品において自ら伝記作家になり得る場合がある。バルテュスも作品を通して人生を記録し続けた。一般的に彼は作品の神秘と謎によって人生の秘境を制する孤高の画家と思われているが果たしてそ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年05月25日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

心の流浪 挿絵画家・樺島勝一 [著]大橋博之

心の流浪 挿絵画家・樺島勝一 [著]大橋博之

■「ペン画の神様」の生涯と時代  生前、山田風太郎氏宅を訪ねた時、応接間に『樺島勝一ペン画集』が飾られていた。風太郎さん世代から僕たち戦中、戦後世代にかけて樺島勝一は「ペン画の神様」としてその存在は熱血少年の魂の源泉で………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年05月04日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

睡眠のはなし 快眠のためのヒント [著]内山真

睡眠のはなし 快眠のためのヒント [著]内山真

■眠れる、眠れぬ それが問題だ  睡眠は生命維持にとって不可欠な生理現象である。特に現代生活にとって睡眠が抱える問題とその影響は、しばしばメディアでも関心事のトップ項目に挙げられる。  今日の激しい環境の変化が睡眠障害………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年03月09日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

図説 滝と人間の歴史 [著]ブライアン・J・ハドソン

図説 滝と人間の歴史 [著]ブライアン・J・ハドソン

■原始と文明、イメージの変化は  滝の研究書が国内で出版されるのは大変珍しい。かつて滝の絵はがき1万3千枚を収録した私のコレクション集を出したことがあるが、それはビジュアル本である。ある時期、頻繁に滝の夢を見たことがあ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年02月23日
[ジャンル]社会

呵呵大将 [著]竹邑類

呵呵大将 [著]竹邑類

■自由で無邪気、素の三島由紀夫  三島由紀夫には複数の仮面がある。どの仮面の三島と親交を結ぶかはその人間の資質が決める。相手によって三島は如何(いか)なる仮面をも手品のように着け外しできる。まるで主題によって変幻自在の………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年01月26日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

ガガです、ガカの―ロシア未来派の裔ゲオルギイ・コヴェンチューク [著]片山ふえ

ガガです、ガカの―ロシア未来派の裔ゲオルギイ・コヴェンチューク [著]片山ふえ

■天と通じた芸術家、宿命の試練  ガガといえば歌手のレディー・ガガが有名だが本書のガガはロシアの現代画家で、子供のころ本名の発音が難しく、自らをガガと呼んだ。僕は本書で初めてガガなる作家の名と作品を知った。ひょんなこと………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2013年12月15日
[ジャンル]人文 アート・ファッション・芸能

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