斎藤環(精神科医)の書評

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斎藤環 (精神科医)
1961年岩手県生まれ。精神科医。著書に『社会的ひきこもり―終わらない思春期』『戦闘美少女の精神分析』『家族の痕跡―いちばん最後に残るもの』『母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか』『「文学」の精神分析』『キャラクター精神分析』など。

単身急増社会の衝撃 [著]藤森克彦

単身急増社会の衝撃 [著]藤森克彦

■“無縁社会”が深まる「2030年問題」  現代日本は“無縁社会”だ。雇用が崩壊し、地域共同体の支えが潰(つい)え、若者が結婚しなくなる。人々の絆(きずな)は薄れ、中高年の自殺や孤独死が増え、孤立を支える無縁ビジネスが………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年08月01日
[ジャンル]社会

ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇(へん)・設計篇 [編]東浩紀、濱野智史編 

ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇(へん)・設計篇 [編]東浩紀、濱野智史編 

■総合知としてのメディア論決定版  インターネットが日常的なものとなり、掲示板やブログ、あるいはSNSサービスなどが浸透しはじめたゼロ年代中盤は、新たなメディア論の勃興(ぼっこう)期でもあった。  旧世代のメディア論は………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年07月25日
[ジャンル]IT・コンピューター 社会

発達障害は治りますか? [著]神田橋條治ほか/うつ病治療 現場の工夫より [著]岩永竜一郎、神田橋條治

発達障害は治りますか? [著]神田橋條治ほか/うつ病治療 現場の工夫より [著]岩永竜一郎、神田橋條治

■「日本のフロイト」 臨床知の宝庫  神田橋條治はかつて「日本のフロイト」とも称され、多くの精神科医や臨床心理士のファンを持つカリスマ精神科医である。その著書は臨床知の宝庫だが、カリスマだけに読者を選ぶ。依存心が強すぎ………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年07月11日
[ジャンル]医学・福祉

私の日本語雑記 [著]中井久夫

私の日本語雑記 [著]中井久夫

■IT社会の影響憂い“言語多様性”を擁護  著者は「風景構成法」の開発や統合失調症の「寛解過程」の研究、震災体験を契機としたPTSDの研究などで知られる精神科医である。  私を含むある世代以上の精神科医には、数多くの“………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年06月27日
[ジャンル]文芸

フーコー 思想の考古学 [著]中山元 

フーコー 思想の考古学 [著]中山元 

■消えゆく「人間」にこめられた期待  ミシェル・フーコー。彼の思想はポストモダニストと呼ばれた思想家たちの中でも、とりわけ射程が深い。「生の権力」批判などは現代においてこそアクチュアルだ。日本でも、芹沢一也や佐々木中と………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年06月20日
[ジャンル]人文

バンド臨終図巻 [著]速水健朗ほか

バンド臨終図巻 [著]速水健朗ほか

■死のように必然的な関係性の末路  「散開」「凍結」「撤収」……バンド解散は様々に呼ばれる。栄華を極めたバンドも、いずれ終わりを迎える。当事者にとっては不幸だが、バンドの生態を知る上で「成功」より「解散」に照準したのは………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年05月30日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

神話が考えるーネットワーク社会の文化論 [著]福嶋亮大

神話が考えるーネットワーク社会の文化論 [著]福嶋亮大

■「私」ではなく「環境」こそが考える  現在二十九歳の著者は、批評家・東浩紀の——とりわけ『動物化するポストモダン』の——決定的な影響下から出発した新世代の批評家である。この一見奇妙なタイトルには「客体の優位性」、すな………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年05月16日
[ジャンル]文芸 IT・コンピューター ノンフィクション・評伝

1Q84 BOOK3 [著]村上春樹

1Q84 BOOK3 [著]村上春樹

■仮想化に抵抗する両義的な身体  『1Q84 BOOK1・2』から1年、待望の続編『BOOK3』が出版された。  すでに発行部数90万部。発売日の午前零時に店頭に行列ができる小説は、いまや『1Q84』だけだろう。批評家………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年04月25日
[ジャンル]文芸

ピストルズ [著]阿部和重 

ピストルズ [著]阿部和重 

■「神町サーガ」の壮大な物語空間  本作は傑作長編『シンセミア』に続く「神町サーガ」第二部にあたる物語だ。  陰謀と暴力に満ちた前作は夥(おびただ)しい死体とともに終幕したが、本作は一転して、少女向けファンタジーを思わ………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年04月04日
[ジャンル]文芸

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