松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)の書評

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松永美穂 (早稲田大学教授・ドイツ文学)
1958年愛知県生まれ。著書に『ドイツ北方紀行』『誤解でございます』、訳書にベルンハルト・シュリンク『朗読者』(毎日出版文化賞特別賞)、ジークフリート・レンツ『遺失物管理所』、マーレーネ・シュトレールヴィッツ『ワイキキ・ビーチ』など。

世界文学とは何か? [著]デイヴィッド・ダムロッシュ

世界文学とは何か? [著]デイヴィッド・ダムロッシュ

■正典でなく結節点、翻訳通して豊かに  大きな問いである。世界文学と聞いて、すでに編まれた全集を思い浮かべる人も多いだろう。戦後しばらくはまだ、日本文学と対置される形で欧米の文学を中心にした世界文学全集が出版されていた………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2011年06月26日
[ジャンル]人文 国際

ヴァレンタインズ [著]オラフ・オラフソン

ヴァレンタインズ [著]オラフ・オラフソン

■人生の綻びの瞬間を端正に描く  不思議すぎる。なぜ、こんなに透明感のある、端正な物語が書けるのだろう。書いてある中身は辛いことなのに。  誰だって胸のなかに一つや二つ抱えている小さな秘密や不満が、ある日突然噴出し、塞………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2011年06月05日
[ジャンル]文芸

バービーと私―着せ替えドレスを作り続けた半生記 [著]宮塚文子

バービーと私―着せ替えドレスを作り続けた半生記 [著]宮塚文子

■モノ作りを支えた猛烈な仕事  子どものころ、バービー人形といえば舶来モノの高級ファッション人形というイメージだった。つんとすました顔立ちに、見事な八頭身。別世界の人、というか人形だった。そんなバービーが、実は最初の1………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2011年05月29日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 [著]ジュノ・ディアス

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 [著]ジュノ・ディアス

■ドミニカ系オタク青年の純愛  ぶっ飛んだ、というのが率直な感想。すごい小説、いや、タイトルの言葉を借りれば「凄(すさ)まじい」小説だ。  その理由はいくつも挙げることができる。まず、物語に途方もない力があって、読者を………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]文芸

バタをひとさじ、玉子を3コ [著]石井好子

バタをひとさじ、玉子を3コ [著]石井好子

■食べ生きる、楽しみ方の極意  おなかが空(す)いているときにこの本を読むと、ちょっと危険だ。猛烈に何か食べたくなってくる。それも、冷凍食品をチンしたものなんかではなく、手作りの、出来たてほやほやを。行間から匂いも漂っ………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2011年04月24日
[ジャンル]文芸

兵士はどうやってグラモフォンを修理するか [著]サーシャ・スタニシチ

兵士はどうやってグラモフォンを修理するか [著]サーシャ・スタニシチ

■ユーゴ内戦、少年の目線で物語る  旧ユーゴスラビアから14歳で内戦を避けてドイツに移住し、ドイツ語で書くことを選択した若者の、初めての著書。ドイツ語文学では多和田葉子を始めとして非ドイツ語圏出身者の活躍が目覚ましいが………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2011年04月03日
[ジャンル]文芸 国際

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