横尾忠則(美術家)の書評

写真:横尾忠則さん

横尾忠則 (美術家)
よこお・ただのり。1936年兵庫県生まれ。60年代からグラフィックデザイナーとして活躍、80年に画家に転向。画集に『赤の魔笛』『横尾忠則Y字路』『人工庭園』、随想や絵画論に『インドへ』『名画感応術』、対談集に『芸術ウソつかない』、小説に『ぶるうらんど』(泉鏡花文学賞)など。

「死ぬのが怖い」とはどういうことか [著]前野隆司

「死ぬのが怖い」とはどういうことか [著]前野隆司

■あるのは「今」だけ、あとは幻想  僕は怖いけれど死ぬのが怖くないという人もいる。どうしたら怖くないかを哲学から脳科学まで学問を総動員した著者が理詰めで考えた結果を本書で展開する。この著者は宗教も死後生の存在も前世も輪………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2013年02月24日
[ジャンル]人文

月―人との豊かなかかわりの歴史 [著]ベアント・ブルンナー

月―人との豊かなかかわりの歴史 [著]ベアント・ブルンナー

■多くの優れた芸術生み出す  キース・ヘリングは恋人に呼び掛けるように月に想(おも)いを語り、それをTシャツに書いた。フェデリコ・フェリーニは映画「ボイス・オブ・ムーン」の中で月が自分を呼ぶ声を耳にした男を描いた。  ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2013年02月10日
[ジャンル]人文 アート・ファッション・芸能

カラヴァッジオからの旅 [著]千葉成夫

カラヴァッジオからの旅 [著]千葉成夫

■絵画に肉体で向き合う批評  何か鬼気迫るものを感じる美術批評だった。身体にぐいぐい食い込むような魔力を感ぜずにはおれなかった。絵を前にしていないのに絵の皮膜から発するアウラの洗礼を受けているような身体感覚だ。  現代………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2013年01月20日
[ジャンル]歴史

評伝 ジャン・デュビュッフェ―アール・ブリュットの探求者 [著]末永照和

評伝 ジャン・デュビュッフェ―アール・ブリュットの探求者 [著]末永照和

■芸術の使命は「壊乱」にあり  ヴェネツィアに次ぐ世界最大級の国際展サンパウロ・ビエンナーレに1961年、フランス代表として招待出品の要請を受けたデュビュッフェはあっさり断った。理由は自国の国家宣伝の道具に自分を利用す………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2013年01月06日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

高倉健インタヴューズ [文・構成]野地秩嘉

高倉健インタヴューズ [文・構成]野地秩嘉

■演技の核の「気」、解明に挑戦  18年という長期にわたって行われた高倉健へのインタビュー集である本書で著者は「健さん」の徹底解剖に挑戦するが、その実像は新作映画「あなたへ」の霧に包まれた古城跡のように、全貌(ぜんぼう………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年09月30日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

寅さんとイエス [著]米田彰男

寅さんとイエス [著]米田彰男

■実は意外と似ています  「男はつらいよ」をわれわれはどう見たか。僕は登場人物や事物をユングの元型の考え方に当てはめて見ていた。トリックスター、太母、老賢人、アニマ、アニムス、ペルソナ、影、死などの元型が人物に付与され………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年09月02日
[ジャンル]人文

魂の詩人 パゾリーニ  [著]ニコ・ナルディーニ

魂の詩人 パゾリーニ  [著]ニコ・ナルディーニ

■左翼で異端、背徳的想像力の源  パゾリーニといえば同性愛のレッテルを貼られた左翼的異端のスキャンダラスな映画監督、という印象が強いけれど、どこか呪われた星の下に産み落とされた芸術家として英雄的に崇拝されていませんか。………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年07月29日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

続々アトリエ日記 [著]野見山暁治

続々アトリエ日記 [著]野見山暁治

■「老人じゃない」90歳の自由  人はなぜ絵を描くのか。絵とは? 「正直言ってぼくにはわからん」と深遠な疑問を投げ、ふと「絵を続ける気が失せた」と心の揺れを吐露。さては創造の苦悩や快楽、その秘密が明かされるのかと体を乗………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年07月08日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

レディー・ガガ メッセージ [著]ブランドン・ハースト

レディー・ガガ メッセージ [著]ブランドン・ハースト

レディー・ガガ メッセージ [著]ブランドン・ハースト ■生肉ドレスも謎も、全部アート  レディー・ガガが裸身に生肉ドレスで「ヴォーグ」の表紙を飾り、キティの人形を全身にまとって被写体になった時、ある意味でネオポップとも………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年06月10日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

アートを生きる [著]南條史生

アートを生きる [著]南條史生

■熱い現代美術愛、34年の回想  「アートは大事だ、心の糧だ」と言い続けてきたキュレーターが、現代美術に対する34年間の愛の実践的足跡を回想した半生の記録である。面白いアートがあると聞けば即、機内の人となって世界中どこ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年06月03日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

仕事をつくる―私の履歴書 [著]安藤忠雄

仕事をつくる―私の履歴書 [著]安藤忠雄

■そのエネルギーの源泉は何?  数人の画家に訊(き)いてみるがいい。「あなたは誰のために絵を描くのか?」。「世のため、人のため」と答える者はほぼいないだろう。霊感を与えてくれるその源泉に対して奉納の気持ちで描く、なんて………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年05月06日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

魂にふれる―大震災と、生きている死者 [著]若松英輔

魂にふれる―大震災と、生きている死者 [著]若松英輔

■「生ける死者」と共生するとは?  この拙文は本書に誘発された筆者の考えと思っていただきたい。  あの忌々(いまいま)しい津波にさらわれた死者の魂の行方を案じていた頃、本書と出会った。そして常に関心事であった「生ける死………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年04月29日
[ジャンル]社会

黒澤明の遺言(いげん) [著]都築政昭

黒澤明の遺言(いげん) [著]都築政昭

■シンプルで一貫した創造哲学  家が近いのを理由に黒澤さんの晩年の数年間、時にはアポなしで訪ね、黒澤さんの映画談議に時間を忘れて長居したものだ。その時に聞いた話の大半が本書から再び黒澤さんの肉声になって耳元でする。だか………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年04月15日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

長寿と性格―なぜ、あの人は長生きなのか [著]H・S・フリードマン、L・R・マーティン

長寿と性格―なぜ、あの人は長生きなのか [著]H・S・フリードマン、L・R・マーティン

■ジョギングよりも勤勉性  高齢化社会の日本ではこれ以上長寿が増加すると問題の上に問題を積み重ねることになるけれど、米国で約1500人を対象に80年間追跡観察した結果、長寿は生き方のパターンにあるというデータを発表した………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年03月25日
[ジャンル]人文

昭和の怪談実話 ヴィンテージ・コレクション [編]東雅夫

昭和の怪談実話 ヴィンテージ・コレクション [編]東雅夫

■幽霊、化け物・・・あゝ「怪」だらけ  尾上大三郎という人気絶頂の旅役者がいた。彼が「先代萩」の仁木弾正を演じる段になり、花道のスッポンからドロドロとせり上がってきたが、あれよあれよという間にぐんぐん宙に舞い上がって、………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年03月18日
[ジャンル]文芸

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