諸富徹(京都大学教授・経済学)の書評

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諸富徹 (京都大学教授・経済学)
もろとみ・とおる。1968年大阪府生まれ。環境税や政策課税の問題などを研究。著書に『環境税の理論と実際』(国際公共経済学会賞、日本地方財政学会佐藤賞など)『地域再生の新戦略』(日本公共政策学会著作賞)『私たちはなぜ税金を納めるのか 租税の経済思想史』など。

日本型クリエイティブ・サービスの時代 [編]小林潔司、原良憲、山内裕

日本型クリエイティブ・サービスの時代 [編]小林潔司、原良憲、山内裕

■生産者と消費者が「価値共創」  きわめて斬新な経営学書だ。本書は、先進国経済の中で重要性を増す「サービス」に着目し、目に見えず、触ることもできない非物質的な「創造的価値」の創出過程を、明瞭な言語と概念で、初めて我々の………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2015年01月11日
[ジャンル]経済

21世紀の資本 [著]トマ・ピケティ [訳]山形浩生、守岡桜、森本正史

21世紀の資本 [著]トマ・ピケティ [訳]山形浩生、守岡桜、森本正史

■富の格差鋭く分析、分配問題を核心に  資本主義の格差拡大傾向を鋭く分析した世界的ベストセラーの邦訳版が、ついに出版された。本書は、富の格差や社会階級の問題に関心を失った現代経済学を批判、分配問題を経済分析の核心に戻す………[もっと読む]

[評者]ビジネス
[掲載]2014年12月21日
[ジャンル]経済

経済政策で人は死ぬか?—公衆衛生学から見た不況対策 [著]デヴィッド・スタックラー、サンジェイ・バス

経済政策で人は死ぬか?—公衆衛生学から見た不況対策 [著]デヴィッド・スタックラー、サンジェイ・バス

■無謀な緊縮策は生命に悪影響  「借りたものは返す」、これは社会常識だ。しかし経済危機下ですべてを犠牲にしても、債務返済を最優先すべきだろうか。この書物は、著者たちが公衆衛生学の観点から経済・財政政策に問い直しを迫る、………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年12月14日
[ジャンル]経済 社会

じゅうぶん豊かで、貧しい社会—理念なき資本主義の末路 [著]ロバート・スキデルスキー、エドワード・スキデルスキー

じゅうぶん豊かで、貧しい社会—理念なき資本主義の末路 [著]ロバート・スキデルスキー、エドワード・スキデルスキー

■蓄積した富で何を実現するか  本書は、ケインズ評伝で有名なR・スキデルスキーとその子息による現代資本主義批判の書である。彼らはまず、「孫の世代の経済的可能性」と題したケインズの1928年講演の世界がなぜ今、実現してい………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年11月16日
[ジャンル]社会

ブレトンウッズの闘い ケインズ、ホワイトと新世界秩序の創造 [著]ベン・ステイル

ブレトンウッズの闘い ケインズ、ホワイトと新世界秩序の創造 [著]ベン・ステイル

■新通貨体制めぐる英米闘争鮮やかに  本書は、膨大な文献、会議資料、当事者の手書きメモまで駆使し、1944年に米国で開催されたブレトンウッズ会議における英米間の闘争を描いた大作だ。この会議は、世界経済の中心が大英帝国か………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年10月26日
[ジャンル]経済 ノンフィクション・評伝

「平等」理念と政治―大正・昭和戦前期の税制改正と地域主義 [著]佐藤健太郎

「平等」理念と政治―大正・昭和戦前期の税制改正と地域主義 [著]佐藤健太郎

■折衷主義の積極面浮き彫りに  本書の対象である神戸正雄は戦前、京都帝国大学教授として財政学を講じ、戦後は京都市長や地方行政調査委員会議議長を務め、国・地方の行政事務配分に関する「神戸勧告」で名を残した経済学者だ。  ………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年09月21日
[ジャンル]政治 社会

民主党政権とは何だったのか―キーパーソンたちの証言 [編]山口二郎、中北浩爾

民主党政権とは何だったのか―キーパーソンたちの証言 [編]山口二郎、中北浩爾

■躓きの石となった財源問題  本書は、民主党の政権獲得から政権転落への栄光と挫折を、インタビュー記録と編者による対談で浮かび上がらせた好著である。  本書を貫くモチーフの一つは、政権交代の原動力となり、また躓(つまず)………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年09月14日
[ジャンル]政治

ファーム・コミットメント——信頼できる株式会社をつくる [著]コリン・メイヤー

ファーム・コミットメント——信頼できる株式会社をつくる [著]コリン・メイヤー

■儲けるために存在するのでなく  「株式会社は誰のために、そして何のために存在するのか」という古典的な問いに対する現在の通説的な回答は、「株式会社は株主のために存在し、その価値最大化を目的とする」というものだ。株主に最………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年09月07日
[ジャンル]経済

戦後日本公害史論 [著]宮本憲一

戦後日本公害史論 [著]宮本憲一

■下からつくられた日本の環境政策  公害研究の第一人者の手による決定版がついに出版された。今後、本書を繙(ひもと)くことなしに公害を語ることはできなくなるだろう。冒頭で著者は、高度経済成長を成し遂げた日本人の成果とまっ………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年08月24日
[ジャンル]科学・生物

100%再生可能へ!——ドイツの市民エネルギー企業 [著]村上敦池・田憲昭・滝川薫

100%再生可能へ!——ドイツの市民エネルギー企業 [著]村上敦池・田憲昭・滝川薫

■「無数の小さな主体」が変革担う  ドイツでは、2013年に総電力消費量のうち、太陽光や風力などの再生可能エネルギー比率が何と、25%を超えた。これは、日本がモデルとした再エネ固定価格買い取り制度が顕著な成功を収めた証………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年08月17日
[ジャンル]科学・生物

戦後河川行政とダム開発 [著]梶原健嗣

戦後河川行政とダム開発 [著]梶原健嗣

■建設の論理を突き崩す労作  本書は、民主党政権下で「脱ダム」の象徴となった八ツ場ダムと利根川水系を中心に、膨大な資料の検証を通じて、戦後日本の河川行政の根底的な批判を試みた労作である。  本書の醍醐味(だいごみ)は、………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年08月03日
[ジャンル]経済

協同組合は「未来の創造者」になれるか [編]中川雄一郎・JC総研

協同組合は「未来の創造者」になれるか [編]中川雄一郎・JC総研

■社会的課題くみ上げるために  経済を動かす主体は、株式会社だけではない。農協、漁協、森林組合、生協、信金などの協同組合は、地域再生、環境、エネルギー、食料、就労など、社会的課題の解決に向けて、ますます重要な役割が期待………[もっと読む]

[評者]ビジネス
[掲載]2014年07月06日
[ジャンル]経済

アメリカ医療制度の政治史 [著]山岸敬和

アメリカ医療制度の政治史 [著]山岸敬和

■なぜ公的保険制度ができないか  オバマ政権が2010年に、米国にとって初の国民皆保険制度を創設したのは画期的だ。だがそれは、日本のような公的保険制度ではない。米国社会に深く根づいた民間保険制度を前提とし、個人にその加………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年06月01日
[ジャンル]社会

身の丈の経済論―ガンディー思想とその系譜 [著]石井一也

身の丈の経済論―ガンディー思想とその系譜 [著]石井一也

■21世紀を展望する思想的源泉  本書は、インド独立の父ガンディーによる経済思想の解明を通じて現代文明の再考を迫る、問題提起の書である。  ガンディーの経済思想は、近代化、工業化への根底的な批判と特徴づけられる。彼は、………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年05月18日
[ジャンル]経済

地球温暖化論争―標的にされたホッケースティック曲線 [著]マイケル・E・マン

地球温暖化論争―標的にされたホッケースティック曲線 [著]マイケル・E・マン

■産業界との「戦争」、科学者の告発の書  本書は、「クライメートゲート事件」に巻き込まれた気候学者により、憤りをもって書かれた告発の書である。著者は、ペンシルベニア州立大学気象学教授で、IPCC(気候変動に関する政府間………[もっと読む]

[評者]諸富徹(京都大学教授・経済学)
[掲載]2014年05月11日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 科学・生物

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