中条省平(学習院大学教授)の書評

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中条省平 (学習院大学教授)
1954年神奈川県生まれ。学習院大学教授。専門はフランス文学。著書に『最後のロマン主義者』『映画作家論』『文章読本』『反=近代文学史』『ただしいジャズ入門』『天才バカボン家族論「パパの品格」なんていらないのだ!』、訳書にバタイユ『マダム・エドワルダ』など。

文学的商品学 [著]斎藤美奈子

文学的商品学 [著]斎藤美奈子

■「モノ」の描写で現代小説がわかる    エミール・ファゲは名著『読書術』のなかで、すべての本に通じる読書術はひとつしかない、と断言した。ゆっくり読むこと。  斎藤美奈子も、ゆっくり読むことを提唱する。その結果、小説か………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2004年04月11日
[ジャンル]文芸

ジェシカが駆け抜けた七年間について [著]歌野晶午

ジェシカが駆け抜けた七年間について [著]歌野晶午

 『葉桜の季節に君を想(おも)うということ』が昨年の各種ベストミステリーに選出された歌野晶午(しょうご)の新作。  ヒロイン・ジェシカはエチオピア出身のマラソン選手で、日本人監督・金沢勉のもとで練習に励んでいる。  ジ………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2004年04月04日
[ジャンル]文芸

興行師たちの映画史 柳下毅一郎著

興行師たちの映画史 柳下毅一郎著

 興行師たちの映画史 エクスプロイテーション・フィルム全史  魔術、奇形、裸…面白さ広げた見世物精神    副題にいう「エクスプロイテーション」とは「搾取」のこと。だが、この場合、観客から金を搾り取ることを意味している………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2004年02月29日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

世界ミステリ作家事典 森英俊編

世界ミステリ作家事典 森英俊編

 世界ミステリ作家事典 【ハードボイルド・警察小説・サスペンス篇】    私は六〇年代に海外ミステリにめざめたが、当時、書誌を備えた論考は江戸川乱歩の『海外探偵小説 作家と作品』しかなく、その後もこれを超える参考書はな………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2004年02月15日
[ジャンル]文芸

男色の民俗学 礫川全次編

男色の民俗学 礫川全次編

 江戸川乱歩、南方熊楠、稲垣足穂。彼らは揃(そろ)って男色に尋常ならざる関心を抱いていた。そして、この三人と因縁浅からぬ岩田準一の『本朝男色考 男色文献書志』こそ、この分野に興味をもつ者すべてが出発点におくべき書物だが………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2004年02月08日
[ジャンル]文芸 人文

蛇にピアス 金原ひとみ著

蛇にピアス 金原ひとみ著

 ヒロイン像を力強く描く散文の潔さ    タイトルの「蛇」とは、スプリットタン(先端が裂けた舌)のこと。  「主にマッドな奴(やつ)らがやる、彼等(かれら)の言葉で言えば身体改造。舌にピアスをして、その穴をどんどん拡張………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2004年02月01日
[ジャンル]文芸

金 <ゾラ・セレクション>第7巻 エミール・ゾラ著

金 <ゾラ・セレクション>第7巻 エミール・ゾラ著

 金(かね) L’Argent  欲望と破滅と 19世紀の仁義なき戦い    ゾラは小説の黄金時代の最後の巨人だ。彼のあとには、プルーストとジョイスとカフカがやって来て、小説は人間の偉大と悲惨を描きあげることをやめ、精………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2004年01月25日
[ジャンル]文芸 経済

ヘル 死者と生者の輪舞、空虚に、懐かしく 筒井康隆著

ヘル 死者と生者の輪舞、空虚に、懐かしく 筒井康隆著

 あけましておめでとうございます。といいながら、正月のおめでたい気分のさなかに、こんな縁起の悪いタイトルの小説をわざわざ書評欄のトップに選ぶとは、朝日新聞学芸部はいったいどういうつもりなのでしょうか。  そもそも筒井康………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2004年01月04日
[ジャンル]文芸

稲生モノノケ大全 陰之巻 [編]東雅夫

稲生モノノケ大全 陰之巻 [編]東雅夫

■近世怪奇談の最高峰の全貌、ここに  夢のような書物だ。日本の近世怪奇談の最高峰「稲生物怪(いのうもののけ)録」を一巻に封じこめる。そんな幻想文学ファンの夢が、可能な限りの精密さをもって実現された。  本当ならば、書評………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2003年10月12日
[ジャンル]文芸

キャッチャー・イン・ザ・ライ [著]J・D・サリンジャー

キャッチャー・イン・ザ・ライ [著]J・D・サリンジャー

■新訳が掘り起こす豊かで深い鉱脈  怪物的な書物の新訳である。一九六四年に出た野崎孝訳の『ライ麦畑でつかまえて』はすでに二百五十万部を突破した。原書、翻訳をあわせると、全世界では六千万部にのぼるという。いったいどこにそ………[もっと読む]

[評者]中条省平(学習院大学教授)
[掲載]2003年05月11日

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