[評者]青木るえか
[掲載]週刊朝日2011年5月27日
■「読まなくていいや」と思ってしまう
ネタバレがイヤだ。ネタをバラされるのがイヤなのではなく、ブログとかで、本や芝居の感想を「以下ネタバレ」といって空白行を長く続けるのにはウンザリする。ネタなんかさっさとバラしてくれよと思う。「ネタバレなので結末はご自分でご覧になってください」なんて書かれてあるとパソコンのモニターを叩き割りたくなる。もったいつけないで、冒頭からネタをバラせ!
……と思う者なので、著者の豊崎さんのように、ネタバレに配慮され、かつその本を読みたくてたまらなくなるような、面白さを端的に表現した書評は、もったいつけられてるようで、その本を読む気がしない。本書で批判されている、結末まで全部書いてある『1Q84』の短い書評を読むと「あー、読んでみたいかも」と思い、それに対して同じ文字数で豊崎さんが書いた『1Q84』の書評を読むと「べつに読まなくていいや」と思ってしまう(それはそれとして、ネタバレ書評をした人が、異論を唱えた豊崎さんに返した言葉がすごく感じが悪くてガックリきてしまう)。
この本を読むのは、本の好きな人か。それよりも、本について一言物申したい人が読む気がする。ブログで書評をやっているような。匿名ブログで「読んだ本をけなしまくる」書評はけっこう多い。豊崎さんはそういうブログを「シロートでロクに読めてもいないくせに何でそんなことやってんだか(大意)」と批判している。「匿名のシロートは好きな本だけ紹介しとけ(大意)」とも言っておられる。
私はネット上にある「とんでもないほど的ハズレ」な書評を読んでカッカするのが好きなので、匿名書評ブログをやってる人に本書が読まれ、冷静を装いながら論理はムチャクチャの悪口がドッとブログに載ってほしいと期待する。豊崎さんはそういう時、著者がコメント欄などで反論しても意味がないとも言っているが、著者が反論して泥仕合になるのを見るのも好きなのだが……それは自分でやれという話ですね。
著者:豊崎 由美
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著者:村上 春樹
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著者:村上 春樹
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