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〈戦争を伝える私の一作〉2 ドキュメンタリー映画「ひめゆり」 [監督]柴田昌平

[掲載]2007年08月15日

■耳に残った友の一言

 沖縄師範学校女子部と県立第一高等女学校の教師や生徒で組織した「ひめゆり学徒隊」。沖縄戦では二百数十人の半数以上が自決などで亡くなった。柴田監督は沈黙していた生存者を13年かけて掘り起こし、22人の生の声で映画を構成した。各地で自主上映中だ。

 東京都八王子市に住む兼次京子さん(79)は生々しさに胸が詰まり、涙が止まらなかった。「私も第一高女の同窓生。あの場にいたら同じ運命を受け入れていた」

 防空壕(ごう)や高射砲陣地を造るため、建材を運び地面を掘る日々。44年夏、父の転勤で鹿児島県に渡り、結果的に助かった。

 島を離れる時、見送りに来た仲良しの一人が、別れ際に「いいわね」と漏らした。その一言が今も耳から離れない。彼女は手投げ弾で自決した。兼次さんは「自分が生きながらえたことを、ずっと、後ろめたく感じていた」と言う。

 「私自身死ぬのは当然と思っていたのですから、教育ほど恐ろしいものはありません。昨年教育基本法が変わり、今年、教科書の沖縄戦の記述から『日本軍が集団自決を強制した』などの文章が削られることになった時、また教育から変わっていく危機感を感じた。一人でも多くの方にこの映画を見てもらい、何が少女たちをこうさせたのかを考えてもらいたい」

〈戦争を伝える私の一作〉火垂るの墓ひめゆりちいちゃんのかげおくり雨にも負けて風にも負けて

〈戦争を読む、見る、伝える〉ガラスのうさぎかわいそうなぞうはだしのゲンビルマの竪琴

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