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ここから本文エリア 特集 働くを考える:若者が働きやすい社会のあり方とは(3)2007年11月26日 ■新卒採用を廃止し、柔軟な専門性を ――若者が正社員になれないことや、早期退職の問題を防ぐために、若年労働市場はどのようなかたちにしていくべきですか。 在学中に就職活動をし、卒業後に空白をおかずに正社員にならなくてはならない、といった硬直的な状況を変える必要があります。極端にいえば、新卒採用を廃止してしまう。日本では在学中に就職活動を始める学生が9割以上なのに対し、他の先進諸国では2割から多くても5割ほど。就職活動は本来、卒業後に、学んだ結果を名刺代わりに一定の時間をかけて行うものです。 新卒時の一括採用をやめるかわりに、採用を職種別にする。その職種で人員が必要になったときに、その職種に必要なスキルや資質がよくわかっている部門の長の判断で採用する。最初は職種別にきちんと仕事内容を説明し、その職種に納得した人を雇うんです。そのうえで、営業で入社したけどマーケティングに興味がわいてきた、というならそちらに方向転換できる。ゼネラルマネージャーとして領域を広げていってもいい。最初に専門性を一応決めておきながらも、その後フレキシブルに変更できるようにするのです。 日本人は専門性に対して、専門馬鹿と低くみるか、資格をとれば一生安泰といったような専門性信仰をもっているかの両極端なんです。でも変化が激しく複雑な現代社会では、そのような固定的な専門性という概念には意味がない。私は「フレクスペシャリティー(柔軟な専門性)」と呼んでいますが、これからは仕事のベースとしながら柔軟に転換や発展させていけるような専門性を、学校で若者に身につけさせるべきだと思います。 ――学校教育で、そのような柔軟な専門性を培うためのカリキュラムを組み、若者を仕事の世界に向けて準備させることが大切ですね。 また学校できちんと労働者としての権利を教え、理不尽な扱いには「変だ」と言える批判精神を育むことも大切です。90年代以降、日本の企業や社会は様変わりしました。それに対し、従来の発想で自己責任論を振りかざしたところで何の解決にもなりません。大人たちが直面したことのない過酷な社会で生きざるを得ない若者たちに、そこで生き延びるための武器と身を守るバリアをもたせることは、社会の最低限の責任だと思います。
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