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「昭和の鉄道記事」が凄い、おもしろい(5)

[発売]2010年11月30日

写真:中央区と江東区の境界に位置する東京都港湾局晴海線鉄道橋跡。「いずれは撤去する」(東京都港湾局)という話もある拡大中央区と江東区の境界に位置する東京都港湾局晴海線鉄道橋跡。「いずれは撤去する」(東京都港湾局)という話もある

写真:新宿ゴールデン街横を通り抜ける遊歩道「四季の路」を上から見たところ。鉄道路線特有のカーブかよくわかる。かつては、都電大久保車庫への引き込み線だった拡大新宿ゴールデン街横を通り抜ける遊歩道「四季の路」を上から見たところ。鉄道路線特有のカーブかよくわかる。かつては、都電大久保車庫への引き込み線だった

写真:京成・寛永寺坂駅舎跡(台東区)は現在は倉庫になっている。廃止後60年以上たつが、建物の形は現役当時そのままだという拡大京成・寛永寺坂駅舎跡(台東区)は現在は倉庫になっている。廃止後60年以上たつが、建物の形は現役当時そのままだという

写真:JR四ツ谷駅近くの上智大グラウンド横の土手は、かつての都電3系統跡だ拡大JR四ツ谷駅近くの上智大グラウンド横の土手は、かつての都電3系統跡だ

写真:世田谷区の東急砧線(二子玉川園−砧本村)の終点、砧本村駅跡。現在はバス停となっている砧本村の停留所は、かつての砧本村駅舎を利用した作りになっているという拡大世田谷区の東急砧線(二子玉川園−砧本村)の終点、砧本村駅跡。現在はバス停となっている砧本村の停留所は、かつての砧本村駅舎を利用した作りになっているという

表紙画像 出版社:朝日新聞出版 価格:¥ 1,680

AERAムック「昭和の鉄道と旅」

 アエラムック「昭和の鐵道と旅」には、ちかごろすっかり人気が定着した「廃線跡巡り」についての特集も掲載しています。今回は地方の廃線ではなく、あえて東京都内、それもほとんどが山手線内に位置する「都心の廃線、廃駅跡」8カ所にスポットをあてました。それぞれ、廃線跡と一目でわかる「初級編」、観察力が必要な「中級編」、想像力も必要な「上級編」の3つに分類しております。

 「初級編」の中からは、中央区と江東区の間を流れる晴海運河にかかる「春海鉄道橋」跡をご紹介します。東京都港湾局の貨物専用線として1989年まで現役だったこの橋はすっかり鉄錆び、再開発が進んで高層マンションが建ち並ぶまわりの光景とは異質な存在感を放っています。映画のロケ地としても有名です。また、新宿・ゴールデン街裏を通り抜けている遊歩道「四季の路」も「初級編」廃線跡の一つ。ここはかつては都電の専用軌道(1971年廃止)でした。鉄道路線特有のカーブが廃線ファンの心をくすぐります。

 よく見ないとわからない「中級編」からは、京成電鉄寛永寺坂駅跡(1947年廃止)をご紹介します。京成本線の京成上野−日暮里間は地下を通っているのですが、トンネルを抜ける直前、日暮里側に向かって左側に目を凝らすと、駅舎に向かう階段と「出口」という看板を見ることができます。地上駅舎は現在倉庫になっていますが、駅舎だったころの形をそのままとどめているそうです。

 よく見てもわからない、想像力を働かせる必要のある「上級編」からは、四ツ谷駅近くの上智大グラウンド脇にある廃線跡をご紹介。現在は桜も植わっておりただの土手にしか見えませんが、約50年前にはこんな風に鉄道が走っていました……。想像力を刺激する上級編の、現役当時の写真と現在の写真との比較は、ぜひ本書をお買い求めになってご覧ください。

 都心からは離れますが、世田谷区の二子玉川から砧本村までの2.2キロを結んでいたミニ路線、東急砧線跡(1969年廃止)も紹介しています。砂利輸送のために作られ、その需要減とともに役割を終えた砧線ですが、2010年公開のアニメ映画「カラフル」でその廃線跡が舞台に取り上げられるなど、今も根強いファンが残っています。本書を片手にぶらっと散歩に出るのも、楽しいかもしれません。

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