現在位置:
  1. asahi.com
  2. エンタメ
  3. BOOK
  4. 特集
  5. 記事

「最近になってやっと、半地下を脱出しました」 Secret

朝日新聞出版

2011年07月25日

写真:Secret(撮影 篠塚ようこ)拡大Secret(撮影 篠塚ようこ)

表紙画像 出版社:朝日新聞出版 価格:¥ 1,500

 最近の韓国アイドルグループの楽曲に欠かせないのが「ポイントダンス」。一目見たら覚えてしまう、シンプルなのに印象に残る振り付けのことだ。2010年、このポイントダンスで大当たりしたのがSecretだ。

    ◇

ジウン 「今の事務所の社長が、それぞれ別の芸能事務所で練習生生活を送っていた私たち4人を集めて、グループにしたんです」

ヒョソン 「社長がメンバーを集めるときの条件は、軍隊のような厳しい環境にも耐えられる根性の持ち主で、規律を守る真面目な子。また『人間の可能性は人格で決まる』という社長の持論で、言葉遣いや礼儀、性格を見られました」

 結成から2カ月でデビュー。しかし夢の芸能人生活は厳しいものだった。携帯電話は没収され、宿舎の部屋は薄暗い半地下……。

ジンガー 「半地下の家には、結成から約1年住んでいました。台所の他に部屋は一つ。その部屋に4人で寝ていました。でも全然苦にならなかった。むしろ『絶対成功するぞ!』って」

ソンファ 「12時間以上練習して、薄暗い部屋に帰る毎日。ふと涙が出ることもあったけど、そういう時はメンバー同士互いに慰め、励まし合いました」

 デビュー曲「I WANT YOU BACK」は惨敗だった。「実力のあるガールズグループに囲まれて萎縮してしまっていたせい」と、4人は言う。

ジウン 「自信がなかった。というより、信じてなかったんでしょうね、自分を。それでも前を向けたのは、社長との約束があったから。契約する時にこう言ってくれたんです。『たとえ2〜3枚しかCDが売れなかったとしても、見捨てない。一緒に頑張ろう』って。デビュー曲が売れなかったら次はないという事務所が多い中で、その言葉に感謝しました」

 涙ぐましい努力が報われたのが、デビュー2作目「MAGIC」だ。ファンク&ジャズ調のメロディーと、サビ部分で腕を上下に振る「マジックダンス」、「オモオモオモ(あらまぁ)〜♪」という歌詞に合わせて驚いたように口に手を当て肩を揺らす「オモオモダンス」が受け、ヒットした。続けて「MAGIC」の流れを受け継ぐ「Madonna」を発表。曲の初めから最後までの約3分、ひっきりなしに腕と腰を左右に振りまくる官能的な「マドンナダンス」で、人気を不動のものにした。

ジウン 「初めて『MAGIC』を聞いた時の印象は『ブレークするか大コケするか、二つに一つだな』でした。ヒット要因の一つと言われるリフレインは入っているけど、なんだか一昔前の曲調に聞こえて。でもとりあえずやってみようと、完成度の高いパフォーマンスを目指しました。運動音痴の私も、メンバーの『ほめて伸ばす教育』のおかげで、振り付けを自分のものにすることができました」

ジンガー 「『オモオモダンス』の振りは自分たちで考えました。ちょっとぶりっ子ではつらつとした女の子を表現したくて。反対に『マドンナダンス』では、女性の強さを表現しようと思いました」

ヒョソン 「2曲とも、とにかくハードな振り付け。一曲踊ると500グラムは確実に体重が減るので、私たちは『カロリー消費ダンス』と呼んでいます。腕と上半身を揺らし続けるので、脇腹と二の腕の肉がとれるし、食べ過ぎた時には、消化も助けてくれる。おかげで特別なダイエットをしなくても、ずいぶん痩せました。読者のみなさんにもオススメのダイエット法ですよ」

ソンファ 「慣れないうちは、一回踊ると立つこともできないくらいフラフラになったのですが、今は筋肉も体力もついたので、何回踊っても平気です。前に一度、一曲で何回腕を振っているのか数えたことがあるんです。そうしたら『Madonna』は54回。『MAGIC』に至っては、72回も振っていました。疲れるわけです」

 ブレークのおかげで念願の「半地下脱出」も果たした。引っ越したのは、アパートの2階。部屋も二つに増えたが、相変わらず一つの部屋に2段ベッドを二つ並べ、4人で寝ている。ちなみに携帯は、いまも全員が持っていない。

ソンファ 「みんなの寝息を聞かないと寝つけなくなっちゃって。貧乏性かな」

(ライター 酒井美絵子)

    ◇

Sun Hwa(ソンファ)1990年10月6日生まれ

Hyo Sung(ヒョソン)1989年10月13日生まれ

Zinger(ジンガー)1990年2月2日生まれ

Ji Eun(ジウン) 1990年5月5日生まれ

検索フォーム
キーワード: