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阿部和重さんが小説家の人生相談を 「和子の部屋」特集

朝日新聞出版

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  『ピストルズ』などの作品で知られる阿部和重さんが、小説家の人生相談に「和子」として応じる、「小説トリッパー」の人気連載「和子の部屋」。「幸福と小説は両立するか」といった小説家ならではの苦悩から、「片思いが実らない」という恋の悩みにいたるまで、様々な相談が繰り広げられてきました。ここでは、角田光代さんや江國香織さん、綿矢りささんら、数々の相談者との対談の一部を再掲します。

 3月16日に発売される「小説トリッパー」2011年春季号での「和子の部屋」特集の一環として、一般の方からの相談をツイッター上で募集しています。ハッシュタグ「#kazukonoheya」をつけて相談内容をつぶやいてください。募集期間は、1月31日まで。詳しくは、「小説トリッパー」のツイッター公式アカウントをご覧ください。

阿部和重×角田光代

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「幸福と小説は両立するの?」

 私は小説を書くことを生業としていますが、けっして特権階級的な意味合いではなく、書かないことの幸福について考えることがあります。小説書きを仕事にできたことは私にとって幸福なことですが、けれど一方で、何か書くなんて思いつかないことは、それをはるかにうわまわる幸福なのではないかと思うのです。もしストレスがオールフリーになったら私は小説を書けるのかな、と以前からときどき考えていました。ストレスが小説を書かせると思っているわけではなく、言い換えれば、書かないですむくらいの幸福を手にしたら………[記事全文]

阿部和重×江國香織

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「言葉しか信じられません」

 私は言葉にとらわれています。何ものにもとらわれず、自由なたましいで、ものを見たり聞いたり、読んだり書いたりするのが大事なことなのに。普通、何ものにもとらわれず、という場合の「何もの」とはたぶん世間とか利害関係とか、常識とか巷に溢れる情報とか、偏見とか物欲とか名誉欲とか、場合によっては知識や情などもさして使われるのだと思われますが、幸い私はもともとそれらの持ち合わせがとても少いので、そういったものにとらわれる心配はありません。でも、言葉にだけは、いかんともし難くとらわれの身です………[記事全文]

阿部和重×川上未映子

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「怖くて仕方ないのです」

 お暑うございます。お元気でいらっしゃいますか。 悩みというほどのことでもないかもしれないのですが、どうしたものかと思うことがあり、ご相談させてください。わたしにはどうも、ある種類の「後悔」を極端に恐怖する傾向があるみたいで、それがうっとうしくて、かないません。詳しくはお会いしたときにお話ししたく思いますが、それは仕事や恋愛など生活における具体的な失敗にはあまり関係なくて、もっと漠然としたもののようです。たとえば母、のようなものに対してです。小林秀雄が、お母さまを亡くされたときに………[記事全文]

阿部和重×金原ひとみ

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「毎日プレッシャーで吐きそうです」

 今度、小説の連載を始めます。初めてなので恐いです。ある程度書きためて、むしろ出来ることなら全て書き上げた状態で始めようと思っていたのですが、日々の忙しさに紛れて結局ほとんど書きためられないままのスタートになりそうです。編集者は、ライブ感がいいとか、極限状態になって初めて出てくる云々と言いますが、何か毎日プレッシャーで吐きそうです。阿部さんは書きためる作家さんですか? 書きためない作家さんですか? ためるためないに拘わらず、色々と連載のアドバイスをお聞き出来れば嬉しいです………[記事全文]

阿部和重×朝吹真理子

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「書くことの終わりが見えません」

 さて、いったい書くことの終わりはどこで来るのでしょうか。この場合の「終わり」とは、冒頭から結末に至る物語の運動の終わりと、作品が書き手から離れてゆく瞬間という、書く行為の終わりとを指しています。白紙の恐怖もさることながら、書くことがいつまでも終了しないのも実に恐るべきことで、ほとほと参っております。何故かと申しますと、行為の終わりのなさが、「締切を守れない」ことに直結してくるからです。これまで、書かれたものの宛先は机の抽斗でした。『ドラえもん』における、のび太の勉強机の抽斗を想像して………[記事全文]

阿部和重×綿矢りさ

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「片思いが実らない女です」

 和子さま、最近は連日の猛暑ですが、いかがお過ごしでしょうか。今回は悩みをご相談させていただけるとのことで、さっそく書いていこうと思います。まだ一度もお会いしたことのない和子さまにこのような相談はぶしつけかと思いますが、私は片思いが実らない女です。実る女になりたいです。さかのぼれば小学生のころから、私の一番好きな男の子は、私ととなりの席になるのも嫌がるような、超ど級のつれない方々ばかりでした。大人になってからもこの因果(?)のせいで何度も切ない思いをしています。私が好きになればなるほど………[記事全文]

阿部和重×加藤千恵&島本理生

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「誰と付き合えばいいですか?」

 和子さんもご存知でしょうが、わたしたちはともに27歳のバツイチで、文筆業をなりわいとしております。フリーでお仕事されている方には共通のことと思いますが、こういった仕事というのは、労働時間も不規則ですし、プライベートと仕事の境目が曖昧になりがちでもあります。やはり会社員の方などからは理解されにくい部分もあるかと思います。悩みというのは、そうした状況をふまえた上で、どういった男性と付き合うのが理想的なのでしょうか、ということです。これから先の人生、恋愛や再婚も考えているのですが………[記事全文]

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小説トリッパー 2010年冬季号 [雑誌]

出版社:朝日新聞出版   価格:¥ 900

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ピストルズ

著者:阿部 和重

出版社:講談社   価格:¥ 1,995

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