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初の新聞連載小説「沈黙の町で」 奥田英朗さん特集

朝日新聞社デジタルビジネスセンター

奥田英朗さん

 奥田英朗さんの初めての新聞連載小説「沈黙の町で」が2011年5月7日から、朝日新聞の朝刊で連載されている。小さな町で起きた1人の中学生の死をめぐり、町にひろがる波紋を描く。被害者や加害者とされた子の家族、学校、警察などさまざまな視点から描き出される群像小説で、地方都市の精神風土に迫る。

 奥田さんの群像小説の代表作には、長編サスペンス『オリンピックの身代金』(吉川英治文学賞)がある。一方、破天荒な精神科医・伊良部が活躍する『空中ブランコ』(直木賞)などのユーモア小説も得意とする。「真面目なことにはうそが多いと思います。群像劇という形式であれば、建前の真実ではなく、表も裏も見せて、全体を提示できる。そうでなければ、ぷっと笑ってしまうようなことに託して、人間の真実を見せようと思っています」

 「沈黙の町で」は、いじめや少年犯罪などの社会問題と向き合う。「被害者にも加害者にも、傍観者にも言い分がある。それぞれをフェアに描きながら、対立を嫌がる小さな町で事件をもみ消していくような力がどうかかっていくか、それがどのような意識に支えられているのかを考えたい」

奥田英朗さんの主な著作

空中ブランコ

空中ブランコ (文春文庫)

 破天荒な精神科医・伊良部一郎のもとを、次々と風変わりな患者が訪れる「伊良部シリーズ」2作目。飛べなくなったサーカスの空中ブランコ乗りが患者の表題作、先端恐怖症にかかったヤクザを治療する「ハリネズミ」など5篇が収められている。2004年に第131回直木三十五賞を受賞。


著者:奥田英朗 出版社:文藝春秋 価格:¥530

家日和

家日和 (集英社文庫)

 ネットオークションに喜びを見出す主婦、妻と別居後、家具を買い足して少しずつ「理想の部屋」を作り上げていく男、主婦仲間の影響でロハスにはまった妻に戸惑いを隠せない小説家の夫…。小さな出来事をきっかけとして、家族の日常が変化していくさまを描いた短編集。2007年に、第20回柴田錬三郎賞を受賞した。


著者:奥田英朗 出版社:集英社 価格:¥500

サウス・バウンド

サウス・バウンド

 左翼の活動家だった父親(一郎)を持つ小学生・二郎。税金制度を認めない頑固者の父親は、何かと問題を起こす厄介な存在だ。家族そろって移住した西表島で、父親が起こした開発反対闘争に巻き込まれながら成長していく二郎の姿を描いた長編。森田芳光監督によって映画化された。


著者:奥田英朗 出版社:角川書店 価格:¥1,785

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