クールビズはアパレル産業のためにあるんやないんやで〜(月亭可朝『嘆きのボイン』の調子で)。6月1日はクールビズ解禁日、とでも言いたくなるほど、新聞・雑誌やデパートのチラシにクールビズの話題が多かった。父の日のギフトと絡めた広告も多い。こうなるとクールビズの目的は洋服の販売促進かと思えてくる。ただし、ネクタイメーカーは除いて。
もちろんクールビズは地球温暖化防止のために提唱された。温暖化防止のために二酸化炭素排出を減らす、そのためにエアコンの設定温度を少し上げる、それでは暑いのでジャケットを脱いだりネクタイを外す、というまるで風が吹けば桶屋が儲かるような話がクールビズだった。なのに、二酸化炭素の話より、やれシアサッカーがいいだの、やっぱりリネンだのと、洋服の話ばかりである。いくらクールビズを着てても大排気量のクルマに1人で乗ってたんじゃ意味がない。
山本良一責任編集の『気候変動+2℃』は、地球の平均気温が2度上がったらどうなるか、というビジュアルブックである。左側のページにはこれまでの歴史や温暖化の影響予測、コラムなどがあり、右側のページにはスーパーコンピュータが予測した1950年から2100年までの気温上昇率分布図がある。
たった2度、というところがポイントだ。平均で2度を越えて上がると、社会や生態系が壊滅的打撃を受けるのだという。単純に地球全体が暖かくなるのではなく、変化によってゆらぎが生じる。このゆらぎが破壊力を持つ。異常気象が頻発し、生態系が変わる。森林が砂漠になったり、陸地が海になったりする。
温暖化について異論を唱える人もいる。危機感を煽るのはよくないという人もいる。そうかもしれない。ただ、あとになって「やっぱり二酸化炭素で温暖化するという説は正しかった」と言われても困る。だいいち、温暖化しようとしまいと、寒いくらい冷房を効かせるのはバカみたいじゃないか。