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『恋愛博打〜ヤル前に読め!(;゚Д゚)』の文中挿絵
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『電車男』(中野独人著/新潮社)がブレイクして以来、2005年ごろから「ネット本」が1つのジャンルとして確立されつつある。ケータイ読書の世界もまたしかり。数社がそのためのプロジェクトを立ち上げてはいるが、ベストセラーに結びつく例は、多くはない。
『恋愛博打〜ヤル前に読め!(;゜Д゜)』(春乃れぃ著)は、ミュージックメディアリサーチ(現・モバイルメディアリサーチ)より2005年4月に発売された、数少ない成功例のひとつである。人気ブログをケータイ向けに電子書籍化したコンテンツだ。
ブロガー同士のネットワーク上のつながりから、当時ヒット中の『実録鬼嫁日記』(カズマ著/アメーバブックス)の著者・カズマ氏の推薦文をもらってのデビューで、配信直後から堂々のランキング入りを果たした。 折りしも世は純愛ブームの真っ最中。恋愛相談本やモテ本も根強い人気だった。本作品はそれらに対するアンチテーゼともいえるものだった。
恋愛とセックスを、いっさいの情緒を排除した乾いた文体で斬るのがウリ。相手の男性を「ボケ」に見立ててつっこむ。悩みを抱える女性にも甘えを許さない。小気味よいほどの毒舌ぶりを発揮する。
反面、恋愛中や失恋後に抱くドロドロした感情については、深い共感を示す。傍若無人に見せて、落としどころはしっかり握る。元SMの女王でもある著者のテクニックか。それが読み手に対する求心力になった。
春乃れぃ氏のコンテンツはその後も順調に配信され、新刊の売れ行きは良好。過去の作品もロングセラーとして売れつづけている。
また雑誌コラムも抱え、ブログ上での連載もどんどん発信されている。書き手としてのモチベーションとスキルが、よりブラッシュアップされている様子だ。
ネットの世界では誰もが簡単に個人パブリッシャーになれる。埋もれている原石は多い。その掘り起こしは、今や一種のムーブメント。使えそうな「石」を選別していくのか、それとも「鉱脈」を探り当てていくのか。そこに大きな分岐点がある。
本の世界でもケータイ読書の世界でも、コンテンツ発掘以上に、新人発掘は命題だ。
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※本作品は電子書籍オリジナルです。