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メイド☆マシンガン(C)Aaliyah;ヤスダスズヒト
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本好きにとって、本屋めぐりは楽しみのひとつである。
住まいや会社の近所に、通勤・通学路に、ショッピングセンターに、本屋はあちこちにある。ビジネス書を買うなら会社近くのA書店、子どもと一緒に行くなら児童書の豊富なB書店、特に目的もなく何かないかと探す時には超大型のC書店など、ほしい本によって無意識に使い分けている人も多いだろう。本屋にも品揃えや展示の仕方に個性があるからだ。
デジタル読書の世界でも同じことが起こりはじめている。特にケータイ読書の場合、サイト数がこの一年で一気に増えたことから、他サイトとの差別化をはかるため特定のジャンル、特定のレーベルを充実させる傾向も顕著になってきた。発行元と先行配信や独占配信の契約をするなどして各社競っている状況だ。
今年3月i−mode向けにサービスを開始した松下電器産業運営の「最強☆読書生活」は、ライトノベルに注力するサイトだ。『ゼロの使い魔』(ヤマグチノボル著・兎塚エイジイラスト/メディアファクトリー)のスピンアウト作品『タバサの冒険』の連載をはじめ、先月からはメイドによるエッセイや「メイドビューワー」の提供もはじめた。サイト全体を見ると、一般文芸やケータイ向け電子書籍ではお約束の「ボーイズラブ」ももちろんあるのだが、若い男性層に向けてのラインナップはかなり特色があるといえる。
『メイド☆マシンガン』(ありや著/ボイルドエッグズ)は、秋葉原のメイド喫茶に勤務するウエートレスによる日記風エッセイだ。「小さすぎてあまり知られていないお店」らしいが、メイド喫茶というのがどういうものか、日々の具体的なエピソードを交えながら描かれている。スタッフの裏話や秋葉原ならではのお客さま(ご主人さま?)との交流などがメイド口調で語られ、メイド喫茶をよく知る人も全く知らない人も肩の力を抜いて読める作りだ。
これまで販売サイト側がオリジナル作品を配信する場合は、著名人によるものが多かった。メイド界でありや氏が有名なのかどうかは不明だが、少なくとも全国区ではない著者による新しいジャンル(アキバ文学とでもいうのか)の採用は、なかなか画期的な現象である。ケータイ読書界も「遊び」の余裕が出てきたということかもしれない。