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文・落合早苗

封印された怪談その後… 『続・生き人形』

2007年08月13日
[評者]落合早苗

 夏といえば、怪談・ホラー・都市伝説。携帯キャリア公式の電子コミック配信サイトには、ホラーコミックに特化した、いわばセレクトショップがある。「恐コミ!! K子の怖い話」(ボルテージ運営)で、やはりこの時期には入会者が増えるそうだ。にわか仕込みのコーナーではなかなかお目にかかれない、千之ナイフ氏や日野日出志氏などの作品を揃えたコアなラインナップが魅力のサイトだ。

 さてこの夏、このサイトのトップページ「新着情報」に『続・生き人形』(原作:稲川淳二)とあった。稲川淳二氏といえば怪談の語り部として毎年この時期にはあらゆる媒体に露出するが、なかでも『生き人形』はウェブで検索すれば概ねのことは把握できるくらい有名な話。オカルト好き・ホラー好きでなくとも一度は聞いたことがあるかもしれない。内容が内容だけにあらすじについては控えたいが、ことの起こりは1978年というからすでに30年近くも前の話にもかかわらず、稲川淳二氏ご自身がこの話を語りたがらないというエピソードとあいまってクチコミ的に広まり、今や伝説的な怪談である。その封印されていたはずの後日談が、登場したのだ。

 初出はメディアボーイ発行のホラーコミック誌「MITANA」2007年6月号、8月号。「恐コミ!! K子の怖い話」にて独占配信された。ケータイコミックにはバイブレーション機能がつきものだが、それがわかっていても、恐怖シーンでの効果は絶大。一瞬にして震えが背筋にまで来る。

 なお、書籍/電子書籍とも発行元では本作品編集作業中のパソコンがフリーズすることがよくあったらしい。正編が配信されていないのも気になる。幸い、本作品をダウンロードした私(霊感ナシ)のケータイ端末は今のところまだ不具合は発生していないが、購読に際してはくれぐれも自己責任で。

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プロフィール

落合早苗(おちあい・さなえ)
 株式会社hon.jp代表取締役社長
 学習院大学文学部卒。出版社・IT関連サービス会社等を経て2004年3月インプレス(現・インプレスホールディングス)入社。同月設立の100%子会社リーディングスタイル(現・hon.jp)に出向。丸善丸の内本店の電子書籍体験コーナーの運営や表参道のカフェを使ったケータイ読書プロモーションを企画実施。2006年10月より現職。日本ペンクラブ会員。日本出版学会会員。

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