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ここから本文エリア 現在位置:asahi.com>BOOK>デジタル読書トレンドWatch!> 記事 文・落合早苗 『わたしのひとり暮らし手帖』2008年03月04日 入学・就職・異動などで、4月からひとり暮らし、という人たちも多いのではないだろうか。新生活への期待も大きい反面、新しい環境に適応するまでのストレスは相当なものだ。学校や会社もこれまでと異なるうえ、これまであたりまえのように目の前に用意されていたものを、すべてひとりで支度しなければならなくなる。送り出す身内の側にも不安はあるだろう。 ひとり暮らしを応援する類の本は、雑誌の特集も含め、数多く発行されている。実用書のラインナップがやや薄い電子書籍でも、特集が組める程度には揃っている。具体的なハウツー本が目立つ中、エッセイとして楽しめるのが『わたしのひとり暮らし手帖 安心・快適・健康な毎日にする52のコツ』(岸本葉子著/文藝春秋)である。 本書はエッセイストの岸本葉子氏が二十数年にわたる自らの「ひとり暮らし」の経験を元に書いたもの。2003年10月に大和書房から刊行され、2007年2月に文藝春秋から文庫化された。電子書籍版は文春の文庫を底本とするもので、同年7月より配信された。 住まいの選び方や防犯への心構え、掃除や収納のコツ、ひとりご飯の工夫など、他の本と同様、およそのことは言及してある。特に目新しい情報は盛り込まれていないし、具体性にはやや欠けるかもしれない。だが二十余年にわたる生活の中でとくに気をつけている事項、優先順位として高い事項が、コンパクトにつづめられているという感じ。 ひとり暮らし初心者から中級者向けにまとめられたものだが、心情的な不安を払拭してくれる作りで、送り出す親御さんにもおすすめ。親御さんは紙の本で、息子・娘はケータイで、なんて読み方もアリ、かも。
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