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活字でこそこの名作を味わって【逸冊レビュー9月号/読み返したい本】

「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス ・著 あらすじ

 32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ・ゴードン。そんな彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は、検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上していく…

 天才に変貌した青年が愛や憎しみ、喜びや孤独を通して知る人の心の真実とは?全世界が涙した不朽の名作。

投稿者 匿名さん(静岡県)

  ”知的障害の青年が手術で天才に生まれ変わるが効果は長続きせず……”というヒューマンファンタジーで、手紙形式で綴られる。稚拙な文章が、手術の後みるみる流麗になるが、、その後、急激に退化していく様を描き出す。

 活字だからこそ、主人公の変貌が刻々と胸に迫り、静謐な余韻が後を引く展開。映像も音楽もない空想の世界で、心の目がゆっくり研ぎ澄まされていく。 

谷原店長のコメント

 映画を観る前に原作を読みました。サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」と並び中高生にオススメしたい一冊です。