「Tokyo Tokyo」オリジナルスイーツ
銀座「和光」の
「Tokyo Tokyo」
オリジナルスイーツ
銀座の名店「和光」のシェフ2人による「Tokyo Tokyo」オリジナルスイーツの「ケーク きな粉」と「ルビーショート」が完成してから、約1カ月が経ちました。販売している「和光アネックス ケーキ&チョコレートショップ」では、銀座を訪れる多くの方にご好評をいただいているようです。〈前編〉では、「Tokyo Tokyo」オリジナルスイーツの試作から完成するまでの様子をお伝えしましたが、「どんな味なの?」「もっと詳しく知りたい!」と気になっていた方も多いのではないでしょうか。そこで〈後編〉では、タレントの眞鍋かをりさんに「ケーク きな粉」と「ルビーショート」を召し上がっていただきました。スイーツの制作を担当した松目貴宏(まつめ・たかひろ)シェフと小熊亮平(おぐま・りょうへい)シェフに、それぞれのケーキの説明をしていただきながら、眞鍋さんが食べて気になったことや味について、詳しくお伝えします!
[取材・構成:根津香菜子]
「ケーク きな粉」を眞鍋かをりさんが食べてみた!
松目 こちらは名前の通り、きな粉を使ったパウンドケーキです。パウンドケーキは和光でも長年販売していて、幅広い世代の方に受け入れてもらいやすいお菓子だったので、今回の土台にしようと思いました。パウンドケーキは本来「洋」のものなので、そこに伝統的な「和」の食材を取り入れたいと思い、きな粉を使うことを考えました。生地の中には、白あんに使う手亡豆の甘納豆が入っています。豆を甘くしてお菓子にするという文化は海外では少ないと思うので、「和と洋をミックスさせた新しいパウンドケーキ」をイメージして作りました。
眞鍋 上にドライイチジクやレーズンなど色々なトッピングがのっていて、見た目も素敵ですよね。それに、食べる前からきな粉の香りがすごくしたので驚きました! やっぱり、きな粉の量はたくさん入っているんですか?
松目 色々な種類のきな粉を試してみて、一番香ばしいものをこのケーキに使ったので、実際にそこまでの量は入れていないんですよ。和の食材を使うと見た目が暗くなりがちなので、明るくなるように、ケーキの上には、ドライイチジクとジュエリーレーズン、赤い粒はフランボワーズのシリアルをのせました。ぜひ、ドライイチジクとケーキを一緒に召し上がってみてください。ドライイチジクの食感と甘みが、きな粉の生地とよく合うんです。
眞鍋 洋菓子らしい華やかさがありますね。きな粉と手亡豆が入った生地は優しい味なんだけど、ドライイチジクの酸味とも合って、すごく絶妙ですね。この生地も、スポンジケーキほどオイリーじゃなくて、でもしっとりとした食感で、口に入れるとほろほろっと崩れるんですよ。どこか和菓子に近いような気がしました。食感や風味も「和と洋の間」という感じで、すごく斬新だなと思います。これは単に、和の素材を使ったというだけのパウンドケーキじゃないなと思いましたね。
眞鍋 ありませんね。きな粉を使っていることもそうなんですけど、洋菓子に使うようなドライフルーツも取り入れていて、甘さは割と控えめで優しい味に仕上がっている。でも、それぞれの個性がちゃんとしていて、すごく不思議なケーキです。ドライイチジクに少し塩気が感じられたので、大人のスイーツという感じがしました。これだけ優しい味わいなので、緑茶でも紅茶でもコーヒーはもちろん、赤ワインや日本酒など、色々な飲み物を受け止められる、器の大きなスイーツだなと思います。
松目 それから、ケーキの表面に艶を出すために「ナパージュ」という手法を使っています。普通はジャムなどを使うこともありますが、今回はきな粉の風味を活かすために水あめを使っています。
——このナパージュは、ケーキの上のトッピングが落ちないよう、接着剤の役割も果たしているそうです。こういう細やかな工夫も嬉しいですね。
眞鍋 さすがですね。これは本当に手土産にもってこいですよね。仕事先の方に渡して驚かせたいなって思いました。子供も喜びそうな味なので、老若男女が集まるような場におすすめですね。
「ルビーショート」を眞鍋かをりさんが食べてみた!
——次に「ルビーショート」を担当していただいた小熊シェフに、お話を伺いたいと思います。
小熊 今回「Tokyo Tokyo Old meets New」がテーマと伺い、東京で約100年前に発祥した伝統菓子であるショートケーキをもとに、味も見た目も含めた「未来のショートケーキ」を作りたいと思いました。メインに使ったのは、「第4のチョコレート」と言われる「ルビーチョコレート」です。ルビーチョコレート自体の甘みが強いので、ベリー類で酸味を足してバランスを取りました。外側をルビーチョコレートで筒状にした分、上に色々なトッピングができるので、イチゴに木イチゴ、ブルーべリーのほか、食感のアクセントにパフや木イチゴのチョコがけなどを乗せてあります。内側のショートケーキ部分に使用しているルビークリームにも木イチゴを入れることで、より酸味を出しました。
眞鍋 全体的に甘すぎない仕上がりになっていて、すごくさっぱりと食べられます。普段、ショートケーキを食べていると、最後の方では重たくなりがちなんですが、これは酸味が程よく効いていて、とても爽やかなので一個を飽きることなく食べ終われますね。
「Tokyo」スイーツとは
——さて、ここからは、眞鍋さんにとって「Tokyo」のスイーツの思い出についてお聞きしたいと思います。ご出身は愛媛県でいらっしゃいますが、その当時憧れていた東京の食べ物はありましたか?
もう、全てに憧れていましたね。例えばパスタにしても、地元だとナポリタンとか3種類くらいしか知らなかったんですけど、上京して「ウニクリームのパスタなんてあるの?」ってビックリしました(笑)。それから、今思い出したんですけど「キルフェボン」とかで売っている、フルーツがたくさん乗ったかわいい「タルト」ってあるじゃないですか。でも、私の出身の愛媛県でタルトって言うと「一六タルト」なんです。
——「一六タルト」、知ってます! スポンジ生地でこしあんを巻いた、ちょっと柚子の香りがするお菓子ですよね。私も好きです。
え~、ご存じなんですか? 嬉しい! 私の中では、あのお菓子がずっと「タルト」だったので、初めて東京で「タルト」というケーキを見た時に「タルトなのに、巻いてないよ!」ってビックリしたんですよ(笑)。
——同じ名前なのに、不思議ですよね。
当時はキルフェボンブームの前だったので、地元には、いわゆるフルーツがたくさん乗った「タルト」というスイーツがあまりなかったんです。なので、渋谷のデパ地下で見た「タルト」の衝撃は今でも忘れませんね。「なんだ、このタルトは⁈」と思った記憶が今も鮮明にあります。
まなべ・かをり/タレント。1980年生まれ。愛媛県出身。横浜国立大学卒業。大学在学中からタレント活動を始め、現在はバラエティに加え、報道・情報番組のコメンテーター、CMや執筆などマルチに活躍中。
「ケーク きな粉」(2000円、税抜き)、「ルビーショート」(800円、税抜き)に加え、シュー生地を用いたフランスの伝統的な「サントノーレ」を元に、「ルビーショート」と同じクリームを使って進化させた「サントノーレ ルビー」(750円、税抜き)を、和光アネックス1階 ケーキ&チョコレートショップで販売しています。東京の新たな名物になりそうなスイーツを、この機会にお試しください。
ケーキ&チョコレートショップ
[所在地]東京都中央区銀座4-4-8 和光アネックス 1階
[TEL]03-5250-3102
[営業時間/定休日]
10:30~19:30(日・祝日は19:00まで)/無休
[公式サイト]
https://www.wako.co.jp/store_information/main/annex/index.html