今どきの演劇を見てみたいが、どう選べばいいのか分からない。そんな方にはぴったりの手引になるだろう。『現代演劇大全』(マガジンハウス・2916円)。大全とある通り、ナンバー1から43まで、これぞという劇団や劇作家、演出家の名前がたくさんの写真と共に並ぶ。
1の「NODA・MAP」なら、「ひとつの言葉が、いくつもの意味を持ち、ドラマをより深くする、言葉遊びの手法」、3の「大人計画」なら、「出てきただけで笑える個性的すぎる劇団員たち」と評価する特徴を説明。6の「木ノ下歌舞伎」は、細かな字で緻密(ちみつ)に書かれた構成ノートを写真で見せ、9の「ままごと」では舞台写真にセリフをちりばめ作品の誌上公演を試みる。
巻末に、いかにも芝居好きが作ったのだろうという濃さを感じる。カラー47ページもの大衆演劇特集。梅沢富美男の写真の横には、「女形、はじめたころから女好き」「モテすぎて抱えきれない花と花(かね)」の文字。骨の髄まで演劇を楽しもうとする。読めばきっと劇場に行きたくなる。(星賀亨弘)=朝日新聞2019年2月2日掲載
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