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「いちご だんめん図鑑」 旬到来!食べ比べのお供にしたい

「いちご だんめん図鑑」(小学館)より

 やってきました、イチゴの季節。旅のパンフレットを開けばイチゴ狩りツアー、ファミレスやホテルではイチゴフェア、そしてスーパーに行けばイチゴがずらりと並んでいます。

 そんなイチゴの季節真っ盛りに是非手にとってもらいたいのが「いちご だんめん図鑑」です。

 本書は、現在日本で栽培されているイチゴの中から、私たちが店頭やイチゴ農園などで目にする42品種のイチゴを“断面”で紹介。断面になっていることで、イチゴの形や中身の違いがよくわかります。この図鑑を最初から最後までじっくりと見ていると、イチゴの断面の白い部分と赤い部分のバランスや白い筋の入り方など、これまで気にもとめなかったところが気になってくるはずです。

 断面を見て、個人的に食べてみたいと思ったのが、千葉県の「真紅の美鈴」。「黒いちご」としても知られ、果皮も中身も黒みを帯びた濃い紅色が特徴的です。色だけでなく、香りも味も全て濃いことから、キャッチコピーは「ぜんぶ、恋。」。これを食べたら、なんだか恋愛偏差値が上がりそうです。

「いちご だんめん図鑑」(小学館)より
「いちご だんめん図鑑」(小学館)より

 イチゴの断面図に加え、生産地や品種登録年、親の交配品種も掲載されているので、それぞれのイチゴの系統についても知ることができます。本書に収録されている品種以外にもイチゴの品種はまだまだあり、新しい品種も誕生し続けているとのこと。農家さんの企業努力には頭が下がる思いです。

 ちなみに、イチゴはへたの方に近づくほどが糖度が低いので、へた側から食べるとより甘みを感じることができるそう。本書で見た目の違いがわかったら、次はイチゴの食べ比べで味の違いを確認してみてはいかがでしょうか。