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「見るだけで楽しく学べる『暮らし』と『文化』 ドイツのことば図鑑」 ドイツ語って面白い!

「見るだけで楽しく学べる『暮らし』と『文化』 ドイツのことば図鑑」(KADOKAWA、著:野口真南、イラスト:加茂光和子)より

 来たる10月3日は「ドイツ統一の日」。1990年のこの日に、東西ドイツが再統一したことを記念して制定された建国記念日です。そして、10月といえば、日本でも秋の風物詩になりつつあるビールのお祭り「オクトーバーフェスト」の季節。そこで今回紹介したいのが「見るだけで楽しく学べる『暮らし』と『文化」』ドイツのことば図鑑」です。

 本書は、ドイツ大使館公式ホームページで連載中の人気コラム「今週のドイツ語」を書籍化したもの。ドイツ語特有のユニークな単語や変わった言い回しを取り上げ、その由来や背景を紹介しています。

 例えば、こんなドイツならではの表現も。「それは我々の知ったことではない」という意味の「Das ist nicht unser Bier(ダス イスト ニヒト ウンザー ビア)」は、直訳すると「それは我々のビールではない」となるんだそう。物事をビールで表現するあたりは、さすがのビール大国です。

「見るだけで楽しく学べる『暮らし』と『文化』 ドイツのことば図鑑」(KADOKAWA、著:野口真南、イラスト:加茂光和子)より

 酪農王国でもあることから、「チーズ(Käse、ケーゼ)」を使った表現も豊富にあるんだとか。「小さな子ども」を指す「Dreikäsehoch(ドライケーゼホーホ)」は、直訳では「チーズ3つ分の高さ」という意味の言葉。ドイツでは、統一の単位がまだない時代にチーズの塊で長さや高さを表していたんだそうです。他にも、直訳すると「チーズのように真っ白な」で「恐怖や怒りで顔色が悪い」という意味の「Käsebleich(ケーゼブライヒ)」、「チーズ足」で「臭い足」を指す「Käsefüße(ケーゼフューセ)」などがあるといいます。

 ドイツ語の面白さに触れられる一冊。言葉を通してドイツの歴史や文化、習慣、国民性を垣間見ることで、ドイツをよりいっそう身近に感じられるはずです。