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【検定百景#25】宝塚学検定:歌劇だけじゃない、世代を超えた共通言語

(正解は記事の最後で!)

 宝塚歌劇団や漫画家・手塚治虫が育ったまちとして知られる兵庫県宝塚市。それ以外にも温泉や植木どころなど多くの魅力が存在しますが、「宝塚学検定」はそんな宝塚市に迫るご当地検定で、2010年の発足から、現在まで2000人強が受検しています。県外からの受検者も多く、たとえば大阪や東京、北海道から受検に訪れる人も少なくないそうです。

 試験は100問の4択式。宝塚市の自然風土、歴史、文化など、さまざまな問題が出題されますが、ご当地検定の中でも一味違う宝塚学検定の特色は、そのユニークな受検方法にあると、検定を運営する宝塚市文化財団事務局次長の三戸俊徳さんは語ります。

 「検定の級は、初級、中級、上級、博士というようになっており、飛び級での受験はできません。つまり博士に合格するためには、最低4回の受検が必要となります。また、博士に5回合格すると、“宝塚学教授”の認定を得ます」

 実際に初回から、何回も受検をする人は少なくないそうで、人気の根強さが感じられます。

 では、「博士」になるとどうなるのか?「宝塚学博士の会」への参加が可能となります。この会では宝塚市を知るための街歩きの企画や、宝塚市についての自分たちの研究を「宝塚マチ文庫」という企画で作った本を図書館に収蔵するなど、知識を実践的に活用することができます。まさに「博士」の腕の見せどころですね。

 「宝塚市を検定という形で知ることで、より市民同士の対話が生まれます」とも三戸さんは語りました。

 「たとえば、転勤で宝塚市に来た方や、小学生くらいの子どもたちだと、宝塚市の細かい歴史は知りませんよね。昔宝塚ファミリーランドという遊園地があったことや、映画の撮影所があったことを検定から学ぶことで、住み始めた時期や世代を超えた共通言語を持つことができます」

 こうした学びの大きさは宝塚市に留まらず、私たちが住むあらゆる地域に共通するものでもあるでしょう。

例題にチャレンジ!

【問題1】
宝塚市在住の作家・有川浩の小説が映画化され、2010年11~12月に宝塚市内でロケ撮影が行われた。映画名は次のうちどれか。

1.特急電車
2.阪急電車
3. 私鉄沿線
4. 郊外電車

【問題2】
宝塚温泉の泉質は、「含炭酸・含鉄・含弱放射能―ナトリウム―塩化物○○○」である。

1. 強塩泉
2. 単純温泉
3. 硫黄泉
4. 酸性泉

【正解】タイトル問題=1、問題1=2、問題2=1