2010年11月07日の書評一覧

知はいかにして「再発明」されたか―アレクサンドリア図書館からインターネットまで [著]I・F・マクニーリーほか

知はいかにして「再発明」されたか―アレクサンドリア図書館からインターネットまで [著]I・F・マクニーリーほか

■〈消えゆく媒介者〉たちの変遷    知とは「情報」である。私たちはそう信じている。しかしそれは、現代における「信仰」のひとつなのかもしれない。  口承文化だった古代ギリシャ時代、知は人間そのものだ………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]歴史 人文

不完全なレンズで 回想と肖像 [著]ロベール・ドアノー

不完全なレンズで 回想と肖像 [著]ロベール・ドアノー

■視線ひきつける写真家の反骨精神  「創造者である以上に、観察者であること」。そう語ったのは他でもない、写真家ロベール・ドアノーである。流れゆく群衆の中で抱擁するカップルをやや低い視点から写した「パ………[もっと読む]

[評者]石川直樹(写真家・作家)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝

自我の源泉 近代的アイデンティティの形成 [著]チャールズ・テイラー

自我の源泉 近代的アイデンティティの形成 [著]チャールズ・テイラー

■善と結びつき広がる、近代的自我の可能性    本書を読みながら思い出したのは、夏目漱石のことである。小説『こころ』で、自殺する主人公の先生に、自由と独立と己をほしいままにして現代に生きるわれわれは………[もっと読む]

[評者]姜尚中(東京大学教授・政治学、政治思想史)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]人文

夏目家順路 [著]朝倉かすみ 

夏目家順路 [著]朝倉かすみ 

■ふつうの男が生きた姿を多角的に  彼は「どこにでもいる男」だ。しかし身内にとっては、かけがえのない人間。そういう当たり前だけど忘れちゃならないことを、照れず、おもねらず、斜に構えず、正攻法で書いた………[もっと読む]

[評者]鴻巣友季子(翻訳家、エッセイスト)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]文芸

昭和の創作「伊賀観世系譜」―梅原猛の挑発に応えて [著]表章

昭和の創作「伊賀観世系譜」―梅原猛の挑発に応えて [著]表章

■批判のための批判、超越した遺作  不世出の能役者にして能作者の世阿弥については知っているが、その父である観阿弥のことを問われて即答できる人は能楽ファン以外には多くない。観阿弥の出身地はどこ?という………[もっと読む]

[評者]田中貴子(甲南大学教授)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能

抱影 [著]北方謙三 

抱影 [著]北方謙三 

■目がくらむほどのハードボイルド  北方、14年ぶりの書き下ろしは、これまでと一味違うハードボイルドもの。  主人公の硲(はざま)冬樹は、横浜でいくつかの酒場を経営する、中年男だ。毎晩のように、自転………[もっと読む]

[評者]逢坂剛(作家)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]歴史 文芸

電子書籍の時代は本当に来るのか [著]歌田明弘 

電子書籍の時代は本当に来るのか [著]歌田明弘 

■見取り図の将来は  アナログ派でいこう、と頑固に思うが、近年、喧(かまびす)しい「電子書籍」を巡る話題には、少々気が惹(ひ)かれる。身の回りの本という「物体」の山の増殖が沈静化する可能性があること………[もっと読む]

[評者]四ノ原恒憲(朝日新聞記者)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]IT・コンピューター ノンフィクション・評伝 新書

二人静 [著]盛田隆二 

二人静 [著]盛田隆二 

■現代社会の不幸、救い込めて描く  本の帯に「リアリズムの名手」とある。確かにすごい。小説には現代社会が抱える、不幸と言い換えてもよいかもしれない問題が、これでもかと言うほど、詰まっている。  主人………[もっと読む]

[評者]江上剛(作家)
[掲載]2010年11月07日
[ジャンル]文芸 社会

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