2011年02月06日の書評一覧

苦役列車 [著]西村賢太

苦役列車 [著]西村賢太

■ダメダメ話、痛みがやがて笑いに  「虫歯を噛(か)みしめるような快感」  という表現をどこかで読んだ覚えがあるが、西村賢太の私小説を読むことは、そんな感覚を想起させる。堪(こら)え性がなく暴力癖が………[もっと読む]

[評者]鴻巣友季子(翻訳家、エッセイスト)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]文芸

日本の刺青と英国王室―明治期から第一次世界大戦まで [著]小山騰

日本の刺青と英国王室―明治期から第一次世界大戦まで [著]小山騰

■「野蛮」に憧れた、奇妙な交流史  カバーの肖像写真に息をのんだ。笑みを浮かべた妙齢の英国女性が身にまとっているのは繊細なレース模様のドレスではなく、全身にほどこされた刺青なのだった。彼女は「刺青師………[もっと読む]

[評者]平松洋子(エッセイスト)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能 国際

災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか  [著]レベッカ・ソルニット

災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか  [著]レベッカ・ソルニット

■相互扶助の出現、無法状態でなく  大災害が起きると、秩序の不在によって暴動、略奪、レイプなどが生じるという見方が一般にある。しかし、実際には、災害のあと、被害者の間にすぐに相互扶助的な共同体が形成………[もっと読む]

[評者]柄谷行人(哲学者)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]社会

戦時児童文学論―小川未明、浜田広介、坪田譲治に沿って [著]山中恒

戦時児童文学論―小川未明、浜田広介、坪田譲治に沿って [著]山中恒

■軍国主義の中での変質を検証  日本の児童文学史百十余年、その中の「十五年戦争」間のさらに「総力戦体制が強化された五年程度の期間」に、児童文学者はどのような意識で、何を書いたかを確かめたい、と著者は………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]歴史 文芸 新書

下町ロケット [著]池井戸潤

下町ロケット [著]池井戸潤

■大企業と対決、職人集団の誇り  同じ著者による、昨年の吉川英治文学新人賞受賞作『鉄の骨』の系列につながる、中小企業と大企業の対決をテーマにした痛快小説である。  東京都大田区の町工場、佃製作所の社………[もっと読む]

[評者]逢坂剛(作家)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]文芸 経済

短篇で読むシチリア [著]レオナルド・シャーシャほか

短篇で読むシチリア [著]レオナルド・シャーシャほか

■近代史垣間見る、不思議な匂い  「長靴」の先っちょの島、シチリアは、数多くの作家を生み出した土地である。3千年の長きにわたってさまざまな異民族の支配を受け、独特の文化を育んできたことが、シチリア人………[もっと読む]

[評者]田中貴子(甲南大学教授)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]文芸

日本を問い直す―人類学者の視座 [著]川田順造

日本を問い直す―人類学者の視座 [著]川田順造

■フィールドワークと「うねる」思考  やはり「音」に敏感なのだろう。アフリカ・無文字社会での、声や音による豊かな表現・伝達の研究でも知られる筆者ならではの書き出しが、印象深い。東京・深川に生まれ、昭………[もっと読む]

[評者]四ノ原恒憲(朝日新聞記者)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]人文

ラーメン二郎にまなぶ経営学 [著]牧田幸裕

ラーメン二郎にまなぶ経営学 [著]牧田幸裕

■魅力の核心に伝道師的な顧客  超大盛りの麺、脂こってりのとんこつ醤油(しょうゆ)スープ、巨大なチャーシュー、円錐(えんすい)型に盛られる野菜。健康志向のこんにち、1400キロカロリーにはなろうかと………[もっと読む]

[評者]久保文明(東京大学教授)
[掲載]2011年02月06日
[ジャンル]経済

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