2011年05月08日の書評一覧

ホームレス歌人のいた冬 [著]三山喬著

ホームレス歌人のいた冬 [著]三山喬著

■寄る辺なき現代の断層を照射  (柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ (ホームレス)公田耕一  朝日新聞の歌壇欄にこの短歌が載ったのは2008年12月のこと。以降、公田の寄せる歌………[もっと読む]

[評者]後藤正治(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]文芸 ノンフィクション・評伝

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 [著]ジュノ・ディアス

オスカー・ワオの短く凄まじい人生 [著]ジュノ・ディアス

■ドミニカ系オタク青年の純愛  ぶっ飛んだ、というのが率直な感想。すごい小説、いや、タイトルの言葉を借りれば「凄(すさ)まじい」小説だ。  その理由はいくつも挙げることができる。まず、物語に途方もな………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]文芸

近代日本の社会事業思想―国家の「公益」と宗教の「愛」 [著]姜克實

近代日本の社会事業思想―国家の「公益」と宗教の「愛」 [著]姜克實

■利他活動と宗教、関係問い直す  昨年末からのタイガーマスク騒動や東日本大震災への義援金など、社会的再配分の機運が高まっている。しかし、その持続可能性は、未知数だ。  ボランティアという語が、もとも………[もっと読む]

[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]人文 社会

疾走中国 変わりゆく都市と農村 [著]ピーター・ヘスラー著

疾走中国 変わりゆく都市と農村 [著]ピーター・ヘスラー著

■道なき道を進み、淡々と事実のみ  中国が疾走し始めた1990年代の後半に一度、2年ぶりに帰省したことがあった。ハルビン駅から家までタクシーでわずか10分ほどの道のりだが、陸橋が何本も重なるように造………[もっと読む]

[評者]楊逸(作家)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 国際

科学の横道 [編著]佐倉統

科学の横道 [編著]佐倉統

 副題は「サイエンス・マインドを探る12の対話」。日本の文化システムにおける科学技術のあり方を探る対談で、編著者が、芸術、文学、介護などの分野で活躍する人々と語り合う。漫画家の浦沢直樹は、「科学」と………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]科学・生物 新書

なぜ経済予測は間違えるのか? [著]デイヴィッド・オレル

なぜ経済予測は間違えるのか? [著]デイヴィッド・オレル

 大震災が起こる想定では金がかかりすぎるから、起こらないと想定しよう——福島第一原発の大事故は、原発が何より経済システムであることを見せつけた。  本書は、市場主義経済の原理的な危うさを撃つ。応用数………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]経済

マイルス・デイヴィス『アガルタ』『パンゲア』の真実 [著]中山康樹

マイルス・デイヴィス『アガルタ』『パンゲア』の真実 [著]中山康樹

■20世紀アートの興奮と魂の震え  1991年に65歳で死んだジャズ界の帝王マイルス・デイヴィスが、シェーンベルクやビートルズと並ぶ20世紀音楽の中心人物であったことに反対する人はあるまい。『アガル………[もっと読む]

[評者]奥泉光(作家)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

志賀直哉の〈家庭〉 女中・不良・主婦 [著]古川裕佳

志賀直哉の〈家庭〉 女中・不良・主婦 [著]古川裕佳

■「女中」がもたらすサスペンス  志賀直哉の中期の作品を通して、「私小説」作家の家族観や家庭観を検証するというのが本書の狙いだ。中期とは34歳(大正6年)から54歳(昭和12年)までの、もっとも執筆………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]文芸

英語は女を救うのか [著]北村文

英語は女を救うのか [著]北村文

■欲望がそのまま抑圧の装置に  英語が得意になりたいという願いは、むろん女性だけのものではない。にもかかわらず、英会話教室の雑誌広告には、はっきりとジェンダー格差がある。この指摘にははっとさせられた………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]人文 社会

旧石器時代人の歴史―アフリカから日本列島へ [著]竹岡俊樹

旧石器時代人の歴史―アフリカから日本列島へ [著]竹岡俊樹

■捏造はなぜ見破られなかったか  タイトルにうたわれた「旧石器時代人」なるものは、実は、私たちが思うような形では本書に登場しない。  どんな姿格好で、どんなふうに暮らしていたのか。復元図は一切ない。………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2011年05月08日
[ジャンル]人文

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