2011年10月16日の書評一覧

記憶を和解のために―第二世代に託されたホロコーストの遺産 [著]エヴァ・ホフマン

記憶を和解のために―第二世代に託されたホロコーストの遺産 [著]エヴァ・ホフマン

■親を襲った殺戮、魂の葛藤の軌跡  ホロコースト(ショア)の闇の中で産声をあげ、母親の乳をすするようにその恐怖と悲しみ、いたみの体験を体内に取り入れた子どもたちはどうなるだろうか。おそらく親たちのト………[もっと読む]

[評者]姜尚中(東京大学教授・政治学、政治思想史)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]歴史 社会

アニメとプロパガンダ―第二次大戦期の映画と政治 [著]セバスチャン・ロファ

アニメとプロパガンダ―第二次大戦期の映画と政治 [著]セバスチャン・ロファ

■人・資本投入、一気にレベル上昇  第二次大戦当時、アニメの世界ではアメリカが抜きんでていたのだが、そのプロパガンダの効用を求めて各国のレベルが一気に上がったそうだ。政治・軍事指導者にとって「敵のイ………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]歴史 政治

江戸尾張文人交流録—芭蕉・宣長・馬琴・北斎・一九 [著]青木健

江戸尾張文人交流録—芭蕉・宣長・馬琴・北斎・一九 [著]青木健

 松尾芭蕉が名古屋の門人たちと歌仙「冬の日」の興行をしたのは1684年。俳諧の新潮流である「蕉風(しょうふう)」発祥の地の石碑が市内にあるそうだ。本書に登場する文人たちは、京都に起こり、江戸、名古屋へ………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]人文

デオダ・ド・セヴラック―南仏の風、郷愁の音画 [著]椎名亮輔

デオダ・ド・セヴラック―南仏の風、郷愁の音画 [著]椎名亮輔

 あのドビュッシーが「彼は、良い香りのする音楽を作る」と評したという。とても不思議で、興味がひかれるほめ方ではないか。「彼」とは、フランスの作曲家、セヴラック(1872〜1921)。日本ではあまり知ら………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

父 高山辰雄 [著]高山由紀子

父 高山辰雄 [著]高山由紀子

■鬼籍の画家に捧げる娘の思い  高山辰雄は宇宙や星に興味があった。それを情緒的にではなく物質的な天体として科学的に観察するのを好んだ。さらに「死ねばすべては無になる」とあの世の存在を否定し続けるモダ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

死のテレビ実験―人はそこまで服従するのか [著]C・ニック、M・エルチャニノフ

死のテレビ実験―人はそこまで服従するのか [著]C・ニック、M・エルチャニノフ

■視聴者への影響力、綿密に分析  これは、テレビの持つ危険性に警鐘を鳴らす、きわめて刺激的な本である。  現実の暴力事件に対して、しばしばテレビの暴力シーンの影響が指摘される。しかし、本書に描かれた………[もっと読む]

[評者]逢坂剛(作家)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]人文 社会

柿のへた―御薬園同心 水上草介 [著]梶よう子

柿のへた―御薬園同心 水上草介 [著]梶よう子

■時代小説にも草食系男子  時代小説に女性読者が急増中だと聞く。「鬼平はいいなあ」とつぶやくオジサンよりも、通勤電車で高田郁(かおる)の「みをつくし料理帖(ちょう)シリーズ」を開くOLの姿が目につく………[もっと読む]

[評者]田中貴子(甲南大学教授)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]文芸

日本の大転換 [著]中沢新一

日本の大転換 [著]中沢新一

■原発の超克へと、渾身の文明論  久々に出会った壮大な文明論だ。著者は原発事故を思想的に考察し、世界が目指すべき新たな道を構想する。  人間は地球で生きていると言っても、表層部のわずか数キロの範囲で………[もっと読む]

[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]科学・生物 社会 新書

ルポ 下北核半島―原発と基地と人々 [著]鎌田慧、斉藤光政

ルポ 下北核半島―原発と基地と人々 [著]鎌田慧、斉藤光政

■一身に担う日本近現代史の矛盾  日本で初めて「原子の火」がともった茨城県東海村。原子炉建設地のすぐ南側に、米軍の射爆場があった。1957年に原子炉の運転が開始されてからも、射爆場はそのまま使用され………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

モラルのある人は、そんなことはしない―科学の進歩と倫理のはざま [著]アクセル・カーン

モラルのある人は、そんなことはしない―科学の進歩と倫理のはざま [著]アクセル・カーン

■生命操作の技術をどう考える  カズオ・イシグロ原作の映画「わたしを離さないで」の切ないシーンがよみがえった。クローン技術で臓器提供のためだけに生まれてきた少年少女の物語だ。  この想定こそ荒唐無稽………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2011年10月16日
[ジャンル]科学・生物 社会

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