2012年02月05日の書評一覧

フクロウ―その歴史・文化・生態 [著]デズモンド・モリス

フクロウ―その歴史・文化・生態 [著]デズモンド・モリス

■知恵か邪悪か、魔術的象徴として  本書を執筆した著者の動機に僕は背筋が凍えるような悪寒と同時に言葉にならない切ないものを感じた。著者がまだ幼い少年の頃、野原の片隅で血まみれになったフクロウが悲しみ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]文芸

60年代のリアル [著]佐藤信

60年代のリアル [著]佐藤信

■連帯呼ぶ「肉体感覚」の手ごたえ  著者は1988年生まれの大学院生。60年安保闘争や全共闘運動の話を聞いても「全く実感はわいてこない」。  著者は50年前の若者を見つめながら「同年代の者として、共………[もっと読む]

[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

曾根崎心中 [著]角田光代

曾根崎心中 [著]角田光代

■恋によって瞬く生の凄まじさ  読み始めると、ページをめくる手が止まらなくなった。近松門左衛門と曽根崎心中については高校の授業で覚え聞いた程度で、原作を手にとる機会など一度もなかった。角田さんという………[もっと読む]

[評者]石川直樹(写真家・作家)
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]文芸

第十堰日誌 [著]姫野雅義

第十堰日誌 [著]姫野雅義

 公共事業の是非をめぐる住民投票が、徳島市で2000年に実現したのはなぜか。  吉野川に約260年前に築かれた「第十堰(ぜき)」を壊し、可動堰を造る計画が住民の知らないうちに進んでいた。その計画の賛否………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]社会

偶然完全―勝新太郎伝 [著]田崎健太

偶然完全―勝新太郎伝 [著]田崎健太

■存在そのものが作品のような男  昭和の名優・勝新太郎の評伝である。表紙写真の眼力(めぢから)も凄(すご)いが、タイトルに魅了される。「偶然完全」とは勝新太郎による造語だ。偶然の出会いから素晴らしい………[もっと読む]

[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

オオカミの護符 [著]小倉美恵子

オオカミの護符 [著]小倉美恵子

■「土地の引力」を再発見する旅  表紙のお札に惹(ひ)かれて本書を手に取った。強そうな顎(あご)と四肢を持つ黒い獣の上に、「武蔵国」「大口真神」と記されている。この獣は、100年以上前の目撃情報を最………[もっと読む]

[評者]田中貴子(甲南大学教授)
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

ホーダー 捨てられない・片づけられない病 [著]ランディ・O・フロスト、ゲイル・スティケティー

ホーダー 捨てられない・片づけられない病 [著]ランディ・O・フロスト、ゲイル・スティケティー

■人にとってモノとは何か  ホード(hoard)とは金や財宝、あるいは知識を蓄積することで、そこに決して否定的な意味合いはない。  蓄積が高じ、社会生活に破綻(はたん)を来すまでなるとホーディング(………[もっと読む]

[評者]辻篤子(本社論説委員)
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]社会

警備員日記 [著]手塚正己

警備員日記 [著]手塚正己

■観察して鮮やかに描いた人物像  著者はもともと、映像畑の人である。1992年には、日本海軍最後の戦艦〈武蔵〉の記録映画「軍艦武蔵」を制作、監督している。  同題の活字本も出したが、思ったほど売れな………[もっと読む]

[評者]逢坂剛(作家)
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]文芸

歌集 小さな抵抗―殺戮を拒んだ日本兵 [著]渡部良三

歌集 小さな抵抗―殺戮を拒んだ日本兵 [著]渡部良三

■語り継ぐべき稀有の人間記録  上官の命令は、天皇の命令と心得よ、と軍人勅諭は兵に命じた。天皇の命令に従って捕虜を虐殺するか、神の命令に従って虐殺を拒むか。キリスト教を信仰する22歳の新兵が選んだの………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2012年02月05日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

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