■変装し危険冒して、最高の木と製法を いつも緑茶とお煎餅(せんべい)で埋めているおやつの時間を、たまに焼きあがったばかりのスコーンと一緒に薫り高いダージリンティーを飲んで過ごすと、不思議に優雅な気………[もっと読む]
[評者]楊逸(作家)
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]歴史 国際
■老作家が綴る言葉のアルバム つい最近、米イーストマン・コダック社の経営破綻(はたん)が発表されて、落胆の念を拭えなかった。というのも、自分はいまだにアナログの中判カメラを使っており、今日までカラ………[もっと読む]
[評者]石川直樹(写真家・作家)
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能 ノンフィクション・評伝
■豪雨の前、父と息子に高まる緊張 いま話題の芥川賞受賞作を収めた一冊。表題作は70ページほどの短編だが、長編小説のような読みごたえだ。 河口付近の集落が舞台になっている。女性の「割れ目」に喩(た………[もっと読む]
[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]文芸
東アジアの隣接する国が相互理解を深めるうえで、テレビの果たす役割は何か。娯楽として消費されていく番組だからこそ持ちうる可能性と限界を本書は掘り下げる。2009年に東京で開かれた国際シンポジウムをもと………[もっと読む]
[評者]
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]社会
三浦哲郎さんが亡くなって1年半。未刊の長編が読めるとは思わなかった。51〜53歳の円熟期に雑誌で連載した作品だ。中年の男が東北の故郷の山中でキノコ狩りをしていてトーチカの跡と出合い、記憶は中学生だっ………[もっと読む]
[評者]
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]文芸
■戦後作品につながる重い読後感 伊藤整、高見順など作家たちの「太平洋戦争下の日記」に、新たに当時の中堅作家の日々の記録が加わった。といっても、実際には飛び飛びに書かれたもので、記録よりは記憶、ある………[もっと読む]
[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]文芸
■似絵・僧侶像の従来説に挑戦 定説に疑問をぶつけることは勇気を要する冒険だ。勇敢な本書は、「昔の日本に肖像画がなかったのは、リアルに描かれた自分の顔が呪詛(じゅそ)に使われるのを恐れたからである」………[もっと読む]
[評者]荒俣宏(作家)
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]歴史 アート・ファッション・芸能
■恐怖で維持される権力基盤 「コラテラル・ダメージ」とは、もともとは軍事用語だ。特定の軍事行動がもたらす、予期せぬ巻き添え被害を意味する。社会学的には、たとえば「アンダークラス(最底辺層)」の人々………[もっと読む]
[評者]斎藤環(精神科医)
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]社会 国際
■「日本人とベトナム戦争」描く ベトナム戦争のさなかの1967(昭和42)年11月11日夕刻、首相官邸前の路上で、1人の男性が焼身自殺を図った(12日、死亡)。翌日に訪米する予定の佐藤栄作首相にあ………[もっと読む]
[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]歴史
■小説に生命を与える脈動とは すぐれた小説には独特の脈動がある。読者はこの脈動に同調することで活気や元気を与えられる。それはストーリーが暗い明るいといったこととは直接の関係はない。どれほど陰惨で救………[もっと読む]
[評者]奥泉光(作家)
[掲載]2012年02月19日
[ジャンル]文芸