2012年05月27日の書評一覧

毒婦。 [著]北原みのり/別海から来た女 [著]佐野眞一

毒婦。 [著]北原みのり/別海から来た女 [著]佐野眞一

■「透明な鏡」の彼女、男と女の目線映す  事件が明るみにでたときメディアは色めきたった。魔性の女。婚カツ詐欺師連続殺人。練炭女。  それなのに、と北原は思った。ここには凄惨(せいさん)な暴力のにおい………[もっと読む]

[評者]福岡伸一(青山学院大学教授・生物学)
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝

今和次郎「日本の民家」再訪 [著]瀝青会

今和次郎「日本の民家」再訪 [著]瀝青会

■変哲もなく残る大正の家々  今(こん)和次郎の名著『日本の民家』は、大正期の何の変哲もない民家の記録分析として今でも実におもしろい。本書はそこに登場する民家を再訪し、その変化を記述したものだ。  ………[もっと読む]

[評者]山形浩生(評論家)
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]人文 ノンフィクション・評伝

健康不安と過剰医療の時代―医療化社会の正体を問う [編著]井上芳保

健康不安と過剰医療の時代―医療化社会の正体を問う [編著]井上芳保

■「何かおかしい」と思う人に  現代は江戸時代より「進化」していると言われる。進化のシンボルが科学技術の発展である。確かに江戸時代までは高度医療も保険制度もなく薬は高かった。であるから病気にならない………[もっと読む]

[評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化)
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]医学・福祉

若者の気分 少年犯罪〈減少〉のパラドクス [著]土井隆義

若者の気分 少年犯罪〈減少〉のパラドクス [著]土井隆義

■統計を検討、情緒的議論と決別  20世紀最後の数年、少年による凶悪犯罪が散発し「少年犯罪の増加!」と騒ぎになった。しかし長い目でみて減少傾向が明らかと分かると、世の論は少年犯罪の凶悪化、再犯の増加………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]社会

遺稿 [著]立川談志 [絵]山藤章二

遺稿 [著]立川談志 [絵]山藤章二

 談志死す、の報が流れた去年11月23日。「週刊現代」には、談志連載がいつも通り載っていた。それらを再構成した一冊。  「ある時、俺が怒った。その時の態度がよかった。“怒られちゃった”。可愛(かわ)い………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

星に願いを、月に祈りを [著]中村航

星に願いを、月に祈りを [著]中村航

 誰にでも一つくらい、セピア色に風化せず、みずみずしいまま心に息づく思い出があるだろう。この小説の冒頭で小学生3人が経験するキャンプの夜の冒険のような。思いをうまくかたちにできない子供の不安定で研ぎ澄………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]文芸

探求―エネルギーの世紀〈上・下〉 [著]ダニエル・ヤーギン

探求―エネルギーの世紀〈上・下〉 [著]ダニエル・ヤーギン

■地球規模で描く一大叙事詩  エネルギー問題の権威ダニエル・ヤーギンが久々に大作を世に出した。ピュリツァー賞を受賞し世界的なベストセラーとなった『石油の世紀』から20年。エネルギーの一大叙事詩を紡ぎ………[もっと読む]

[評者]原真人(本社編集委員)
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]科学・生物 社会

近代仏教という視座―戦争・アジア・社会主義 [著]大谷栄一

近代仏教という視座―戦争・アジア・社会主義 [著]大谷栄一

■様々な潮流と合流した歩み  古代以来、日本人の精神に大きな影響を与えてきた仏教。しかし、「仏教」という概念が定着したのは、近代に入ってからである。西洋によって「宗教」(レリジョン)という概念が持ち………[もっと読む]

[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]歴史 人文 ノンフィクション・評伝

脳はすすんでだまされたがる―マジックが解き明かす錯覚の不思議 [著]スティーヴン・L・マクニックほか

脳はすすんでだまされたがる―マジックが解き明かす錯覚の不思議 [著]スティーヴン・L・マクニックほか

■ミステリー執筆の参考にも  著者こそ異なるが、本書は評者がこの欄で1年前に紹介した、『錯覚の科学』と対をなすべき、啓蒙(けいもう)書である。  ここでは、注意力の欠如や記憶の誤りなど、さまざまな理………[もっと読む]

[評者]逢坂剛(作家)
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]人文

昭和史を陰で動かした男―忘れられたアジテーター・五百木飄亭 [著]松本健一

昭和史を陰で動かした男―忘れられたアジテーター・五百木飄亭 [著]松本健一

■『坂の上の雲』に登場しない訳  「乏しきを分(わか)ちつくして除夜の鐘」。作者の五百木飄亭は、「文学に於(お)ける一種の天才あり」と正岡子規が評した、子規の俳句仲間であり、ベースボールの友であった………[もっと読む]

[評者]出久根達郎(作家)
[掲載]2012年05月27日
[ジャンル]歴史

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