2012年06月17日の書評一覧

権力の病理 誰が行使し誰が苦しむのか 医療・人権・貧困 [著]ポール・ファーマー

権力の病理 誰が行使し誰が苦しむのか 医療・人権・貧困 [著]ポール・ファーマー

■社会正義の蹂躙、医師の目で告発  「21世紀のシュヴァイツァー」——しばしばそう喩(たと)えられる著者は、今日、世界でもっとも注目かつ尊敬される人類学者であり医師である。  23歳のとき訪れた中南………[もっと読む]

[評者]渡辺靖(慶応大学教授・文化人類学)
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]医学・福祉 社会

棺一基 大道寺将司全句集 [著]大道寺将司

棺一基 大道寺将司全句集 [著]大道寺将司

■自らの死と向き合うまなざし  『棺一基』という書名は、本書の中の句「棺一基四顧茫々(しこぼうぼう)と霞(かす)みけり」から採られた。霞は春の季語。「四顧」とあるからには、そこにまわりを見渡す者がい………[もっと読む]

[評者]田中優子(法政大学教授・近世比較文化)
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]人文

たどたどしく声に出して読む歎異抄 [訳著]伊藤比呂美

たどたどしく声に出して読む歎異抄 [訳著]伊藤比呂美

■生きていた親鸞に近づく言葉  鎌倉時代に唯円が書いたとされる親鸞の思想の粋、『歎異抄』等を詩人・伊藤比呂美が読み、読みあぐね、読み解いていく記録が本著である。  伊藤は「弥陀(みだ)の五劫思惟(ご………[もっと読む]

[評者]いとうせいこう(作家・クリエーター)
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]文芸

『草枕』の那美と辛亥革命 [著]安住恭子

『草枕』の那美と辛亥革命 [著]安住恭子

■奇抜な女の本当の姿、明らかに  夏目漱石著『草枕』冒頭の一節。「情に棹(さお)させば流される」「兎角(とかく)に人の世は住みにくい」。三十歳の画家が東京を逃れて、那古井(なこい)温泉の志保田(しほ………[もっと読む]

[評者]出久根達郎(作家)
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]歴史

アイヌ・母(ハポ)のうた [著]伊賀ふで [編]麻生直子・植村佳弘

アイヌ・母(ハポ)のうた [著]伊賀ふで [編]麻生直子・植村佳弘

 北海道の釧路で生まれ育ったアイヌの伊賀ふで(1913〜67)は、差別や貧困、病気に苦しみながら生の哀歓を詩につづった。2010年に亡くなった長女でアイヌ文様刺繍(ししゅう)家のチカップ美恵子のもとに………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]人文

大山倍達の遺言 [著]小島一志・塚本佳子

大山倍達の遺言 [著]小島一志・塚本佳子

 1994年4月、劇画「空手バカ一代」の主人公、「神の手」と異名を取った極真会館館長の大山倍達氏が死去した。世界中に1200万人以上の門弟を抱えた「ケンカ空手の王国」は、ほどなく四分五裂を始める。同じ………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

居心地の悪い部屋 [編訳]岸本佐知子

居心地の悪い部屋 [編訳]岸本佐知子

■想像力に食い入る創造的短編集  タイトルどおり、相当な居心地の悪さ。奇妙で不気味な短編ぞろいで、ここまでそろうと「おみごと!」と叫びたくなる。暴力的シーンの連続、というような悪趣味な恐ろしさではな………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]文芸

翻訳に遊ぶ [著]木村榮一

翻訳に遊ぶ [著]木村榮一

■言葉をつなぐ橋ができるまで  翻訳者ほど文学に奉仕する者はいない。異なる言葉を生きる書き手と読者をつなぐ大切な架け橋。橋から見える風景にひたすら心奪われている僕らではあるが、ふと足下の深淵(しんえ………[もっと読む]

[評者]小野正嗣(作家・明治学院大学准教授)
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]文芸

『技術と人間』論文選 問いつづけた原子力 1972—2005 [著]高橋のぼる・天笠啓祐・西尾漠

『技術と人間』論文選 問いつづけた原子力 1972—2005 [著]高橋のぼる・天笠啓祐・西尾漠

■原発批判に孤軍奮闘した軌跡  1972年4月に創刊された雑誌「技術と人間」は、科学技術の独走を市民のまなざしで監視し批判してきた。原発批判に孤軍奮闘するその姿は、「王様は裸だ!」と喝破した子供のそ………[もっと読む]

[評者]上丸洋一(本社編集委員)
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]科学・生物 社会

死闘 昭和三十七年 阪神タイガース [著]塩澤幸登

死闘 昭和三十七年 阪神タイガース [著]塩澤幸登

■優勝へのドラマ 生きいきと  本書は、決して阪神ファンだけのために、書かれたものではない。現に著者自身が、阪神ファンだったのは2年間だけ、と白状している。  この本は、2リーグ分裂以降初めて阪神が………[もっと読む]

[評者]逢坂剛(作家)
[掲載]2012年06月17日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝

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