2012年09月23日の書評一覧

ヒーローを待っていても世界は変わらない [著]湯浅誠

ヒーローを待っていても世界は変わらない [著]湯浅誠

■面倒な民主主義と向き合う  2008年末の年越し派遣村で村長として活躍した湯浅誠。彼は通算2年、内閣府参与を務め、現在は大阪を拠点に活動する。民間と行政を経験した湯浅が考える民主主義とは何か。橋下………[もっと読む]

[評者]中島岳志(北海道大学准教授・南アジア地域研究、政治思想史)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]政治

今夜の食事をお作りします [著]遅子建

今夜の食事をお作りします [著]遅子建

■温かいまなざし 甘くない結末  中国同時代小説のコレクションに収められた短編集。予備知識もなく読み始め、たちまち引き込まれた。中国では最北端の、ロシア国境に接する土地で生まれ育った女性作家だそうだ………[もっと読む]

[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]文芸

鉛筆部隊と特攻隊―もうひとつの戦史 [著]きむらけん

鉛筆部隊と特攻隊―もうひとつの戦史 [著]きむらけん

■疎開児童との心の交流再現  昭和十九年八月から敗戦まで、長野・浅間温泉の各旅館に東京・世田谷区の国民学校児童二千五百七十人が集団疎開を行った。その後一部の児童は周辺町村のお寺などに再疎開するが、こ………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

屍者(ししゃ)の帝国 [著]伊藤計劃×円城塔

屍者(ししゃ)の帝国 [著]伊藤計劃×円城塔

■浮かび上がる問い 意識とは人間とは  新世代SFの旗手として世界水準の活躍を期待されつつ夭逝(ようせい)した伊藤計劃のごく短い遺稿をプロローグに据え、生前深い親交があった芥川賞作家円城塔が「本編」………[もっと読む]

[評者]川端裕人(作家)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]文芸

あした、せかいが [著]三角みづ紀

あした、せかいが [著]三角みづ紀

 難病と闘いながら、音楽ライブもこなす中原中也賞の詩人、三角みづ紀は語ったことがある。「人はいつ死ぬかわからないので、遺書を持ち歩いています。家族に感謝する言葉です」。そんな三角の詩画集。  「もし、………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]文芸

またやぶけの夕焼け [著]高野秀行

またやぶけの夕焼け [著]高野秀行

 著者は『アヘン王国潜入記』などで知られる探検家。その原点を思わせる少年小説だ。小学4年生のヒデと幼なじみが、70年代、東京・八王子の田園を駆け回る。  近所のドブ川の源流を求めて、コンクリートの用水………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]教育 文芸

修羅の宴 [著]楡周平

修羅の宴 [著]楡周平

■人生と経済の盛衰を重ねる  これは、第一次オイルショックさなかの1974年から、バブル景気崩壊までの約20年間を疾走する、重厚長大な経済小説である。  いづみ銀行の取締役、滝本哲夫は業績の悪化した………[もっと読む]

[評者]逢坂剛(作家)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]文芸 経済

プラトン―理想国の現在 [著]納富信留

プラトン―理想国の現在 [著]納富信留

■「正義なす理由」に迫る意義  「理想」という語は、明治の初頭にプラトンの「イデア」の訳として造語され、「観念」という訳語とともに爆発的に広まった。「理想」は今日では青臭い夢想か、「理想の家庭」「理………[もっと読む]

[評者]鷲田清一(大谷大学教授・哲学)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]政治 人文

駐在保健婦の時代―1942—1997 [著]木村哲也

駐在保健婦の時代―1942—1997 [著]木村哲也

■草の根の活動実態、生々しく  戦時下、警察官の駐在勤務にならい、「健民立国」を旗印に、全国に駐在保健婦が配置された。その制度は終戦で解消したが、地勢上、交通不便な高知県は独自に復活させ、地域保健に………[もっと読む]

[評者]出久根達郎(作家)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝

精神論ぬきの電力入門 [著]澤昭裕

精神論ぬきの電力入門 [著]澤昭裕

■実情を解説 あり方を問う  原発事故のあと、エネルギー政策論議はある意味で自由度を失っている。「脱原発」の世論が一気に広がり、比較検討されるべき原発再稼働論は討論の場から排除された。だが国民生活の………[もっと読む]

[評者]原真人(本社編集委員)
[掲載]2012年09月23日
[ジャンル]社会

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