2014年11月02日の書評一覧

繁栄の昭和 [著]筒井康隆

繁栄の昭和 [著]筒井康隆

■過去を慈しむ過激な前衛  冒頭に置かれた表題作では、モダンな二階建ての、法律事務所と探偵社と芸能事務所が入居しているビルで、殺人事件が起こる。法律事務所で経理をしている「私」は、あれこれ推理をめぐ………[もっと読む]

[評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]文芸

突破者 外伝―私が生きた70年と戦後共同体 [著]宮崎学

突破者 外伝―私が生きた70年と戦後共同体 [著]宮崎学

■自由と共同体の間で揺れて  共同体は自由としばしば対立する。家族でも地縁共同体でもいい。共同体はたしかに個人に居場所を与えてくれるし、いざというときには互助的な精神によって個人を守ってくれる。ただ………[もっと読む]

[評者]萱野稔人(津田塾大学教授・哲学)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]政治 社会

日本人の身体 [著]安田登

日本人の身体 [著]安田登

■境界が曖昧、「能」で自在に展開  24歳、上京するなり業界の先輩が喫茶店で「注文、何にする?」と聞いた。「何でもいいです」と曖昧(あいまい)に答えたら「東京では白黒はっきりすべきだ」と一喝を食らっ………[もっと読む]

[評者]横尾忠則(美術家)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]文芸

磯崎新インタヴューズ [著]磯崎新、日埜直彦 挽歌集―建築があった時代へ [著]磯崎新

磯崎新インタヴューズ [著]磯崎新、日埜直彦 挽歌集―建築があった時代へ [著]磯崎新

■日本を世界化した謎解く戦後建築史  磯崎新は戦後日本を代表する建築家の一人である。戦後第一世代と呼ばれる丹下健三が、東京オリンピック、大阪万博を頂点とする戦後復興に形態を与え、磯崎、槇文彦、黒川紀………[もっと読む]

[評者]隈研吾(建築家・東京大学教授)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

向田邦子、性を問う―『阿修羅のごとく』を読む [著]高橋行徳

向田邦子、性を問う―『阿修羅のごとく』を読む [著]高橋行徳

 著者はカフカなどを専門とするドイツ文学者だが、2011年の『向田邦子「冬の運動会」を読む』(鳥影社)では、向田の個性的な生活スタイルに惑わされることなく、作品世界を丹念に読み解き、向田文学の本質を論………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]人文 社会

水声 [著]川上弘美

水声 [著]川上弘美

 1歳違いの姉と弟。昭和が平成に変わる少し前、二人の母親はがんで逝く。その喪失感の深さを測りきれないまま、別々に暮らしていた姉弟が10年ぶりに再び実家で暮らし出す。その前年に起きた地下鉄サリン事件の朝………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]文芸

言論抑圧―矢内原事件の構図 [著]将基面貴巳

言論抑圧―矢内原事件の構図 [著]将基面貴巳

■今も切実、真の愛国心とは何か  東京帝大の矢内原忠雄教授が、雑誌での反戦発言などをめぐって辞職に追い込まれた事件(1937年)は、滝川事件、天皇機関説事件と共に、自由主義的知識人への一連の政治弾圧………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]歴史

感情労働としての介護労働―介護サービス労働者の感情コントロール技術と精神的支援の方法 [著]吉田輝美

感情労働としての介護労働―介護サービス労働者の感情コントロール技術と精神的支援の方法 [著]吉田輝美

■介護職への無理解の解消を  「超」高齢化の進行する日本で、介護職の担い手確保は焦眉(しょうび)の急である。その一方、介護職の離職率は2割程度と他の職業と比較して非常に高い。理由としては、低賃金や社………[もっと読む]

[評者]水無田気流(詩人・社会学者)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]医学・福祉 社会

どろにやいと [著]戌井昭人

どろにやいと [著]戌井昭人

■山里で怪しげな男女に出会い…  森敦『月山』、太宰治『津軽』、井上ひさし『吉里吉里人』など、東北を舞台にした小説は多い。本書もまた、地名をタイトルに掲げてはいないが、山形県の出羽三山とおぼしき山が………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]文芸

京都に残った公家たち―華族の近代 [著]刑部芳則

京都に残った公家たち―華族の近代 [著]刑部芳則

■居場所を見いだそうと奮闘  明治になり、天皇は東京へ居を移すことになった。それに伴い、多くの公家華族が京都から東京に引っ越した。  しかし、京都(または奈良)に残った公家華族もいた。住み慣れた土地………[もっと読む]

[評者]三浦しをん(作家)
[掲載]2014年11月02日
[ジャンル]歴史

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