2015年02月15日の書評一覧

批評メディア論―戦前期日本の論壇と文壇 [著]大澤聡

批評メディア論―戦前期日本の論壇と文壇 [著]大澤聡

■浮動する言葉たち 現在の状況に酷似  本書の企図はある意味でシンプルだ。それは一行目に掲げられている。「言論でも思想でもよい。もちろん批評でも。それらの名に値する営為は日本に存在しただろうか?」。………[もっと読む]

[評者]佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]政治 社会

晩鐘 [著]佐藤愛子

晩鐘 [著]佐藤愛子

■元夫にこだわる作家の心情とは  私事で恐縮だが、家内は同級生で同業者(中世史家・東大教授)。みな「本郷には過ぎたる女性」と評する。加えて新年度から上司になる。その妻が、これ面白いわよ、とにやにやし………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]文芸

熱風の日本史 [著]井上亮

熱風の日本史 [著]井上亮

■「私たち」動かす「空気」を探る  このごろとみに思うのは、現在の問題を知るには、戦後だけでなく、少なくとも、開国から明治政府の成立期にまでは遡(さかのぼ)らないといけない、ということである。現在の………[もっと読む]

[評者]赤坂真理(作家)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]歴史

現代の建築家 [著]井上章一

現代の建築家 [著]井上章一

■従来の建築史覆す、勇気ある論  「現代の建築家」が、1867年生まれの長野宇平治、伊東忠太から始まるのに驚いた。現代建築家は、第2次大戦後という通常の建築史の書き方を井上はなぜ逸脱したのか。  建………[もっと読む]

[評者]隈研吾(建築家・東京大学教授)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能

石の物語―中国の石伝説と『紅楼夢』『水滸伝』『西遊記』を読む [著]ジン・ワン

石の物語―中国の石伝説と『紅楼夢』『水滸伝』『西遊記』を読む [著]ジン・ワン

 中国明・清代を代表する三つの長編小説には冒頭の記述に不思議な共通点がある。『水滸伝』では石板の下に閉じこめられていた悪霊が解き放たれる。『西遊記』では石の卵が孫悟空になる。『紅楼夢』でも天界で捨てら………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]文芸

辺境のフォークロア―ポスト・コロニアル時代の自然の思考 [著]金子遊

辺境のフォークロア―ポスト・コロニアル時代の自然の思考 [著]金子遊

 本書がとらえる「異なる言語や文化が接触する辺境」とは戦前の日本の委任統治領などを指す。その範囲はサハリン島からアイヌの北海道、家の神オシラ様の東北、奄美、琉球弧、小笠原から「南洋」群島までと広い。当………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]人文

経済と人間の旅 [著]宇沢弘文

経済と人間の旅 [著]宇沢弘文

■効率より人を重んじた思想家  宇沢弘文は経済学者の枠には収まらない。思想家と呼んだほうがふさわしい。ある時宇沢は「本来は人間の幸せに貢献するはずの経済学が、実はマイナスの役割しか果たしてこなかった………[もっと読む]

[評者]水野和夫(日本大学教授・経済学)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]経済

租税抵抗の財政学―信頼と合意に基づく社会へ [著]佐藤滋、古市将人

租税抵抗の財政学―信頼と合意に基づく社会へ [著]佐藤滋、古市将人

■格差と再分配、真正面から議論  若き財政学者2人による、意欲的な一冊。ピケティブームで日本でも格差論が再燃する中、「では、どういう租税&再分配パッケージがいいのか」という疑問に対し、真正面から提言………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]経済

中年の新たなる物語―動物学、医学、進化学からのアプローチ [著]デイヴィッド・ベインブリッジ

中年の新たなる物語―動物学、医学、進化学からのアプローチ [著]デイヴィッド・ベインブリッジ

■ポジティヴ・シンキングの勧め  中年はつらい。体力は衰え、もの忘れはひどくなり、若者からも年長者からも煙たがられ、増えるのは体重ばかり。良いことなんかひとつもない。  いや、違うんだ、中年期の変化………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]科学・生物

詩についての小さなスケッチ [著]小池昌代

詩についての小さなスケッチ [著]小池昌代

■多彩な光線が照らす詩の現象学  詩は難しい、という。評者も幾度となく言われてきたが、本書は詩の懐深くに滑り込み、心音を聴き、その魅力の鼓動を伝える詩論である。一般に、言葉は発話者が何かを伝えるため………[もっと読む]

[評者]水無田気流(詩人・社会学者)
[掲載]2015年02月15日
[ジャンル]文芸

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