2015年05月10日の書評一覧

友は野末に―九つの短篇 [著]色川武大

友は野末に―九つの短篇 [著]色川武大

■困惑と屈託を味方につけて  学校になじめずにグレて、博打(ばくち)にのめりこむ。ナルコレプシーという睡眠に関係する持病のため、幻覚に襲われる。色川武大の『友は野末に』は、そんな作家の生活と人生を織………[もっと読む]

[評者]蜂飼耳(詩人・作家)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]文芸

電車道 [著]磯崎憲一郎

電車道 [著]磯崎憲一郎

 家を出て洞窟に住みついた男がいた。養蚕農家の村。子どもたちに慕われ、男は塾を開き、学校ができる。選挙に敗れた男がいた。資本をかき集めて電鉄会社を設立。田畑を宅地に変えていく。  タイトルの通り、鉄道………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]文芸

ナイルパーチの女子会 [著]柚木麻子

ナイルパーチの女子会 [著]柚木麻子

 ブログ「ダメ奥さん日記」の愛読者だった大手商社の総合職、30歳の栄利子は、ひょんなことから日記の書き手、同い年の翔子と出会う。年収1千万円超の栄利子は、美しい容姿の陰に同性の友だちができないというコ………[もっと読む]

[評者]
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]文芸

人工知能は人間を超えるか [著]松尾豊 エニグマ アラン・チューリング伝(上) [著]アンドルー・ホッジス

人工知能は人間を超えるか [著]松尾豊 エニグマ アラン・チューリング伝(上) [著]アンドルー・ホッジス

■「計算」の概念を変え、新世界の扉開いた  ここのところ、人工知能がめきめきと賢くなっている。将棋で一流のプロ棋士と対等に渡り合うほどになり、やがては人類を滅ぼすかもしれないと警告する科学者もいるほ………[もっと読む]

[評者]佐倉統(東京大学大学院情報学環長・科学技術社会論)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]科学・生物

ドメスティック・バイオレンスと民間シェルター [著]小川真理子

ドメスティック・バイオレンスと民間シェルター [著]小川真理子

■支援者の視点から見える課題  本書は民間シェルターへの調査を中心に、日本のDV(ドメスティック・バイオレンス)被害者支援の現況を整理。そのうえで、今後のDV対策を考えるために必要な思考法を提供する………[もっと読む]

[評者]荻上チキ(「シノドス」編集長・評論家)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]社会

廃墟の残響―戦後漫画の原像 [著]桜井哲夫

廃墟の残響―戦後漫画の原像 [著]桜井哲夫

■敗戦や原爆が喚起した創造力  南方の戦争で腕を失った水木しげるの話がなぜか序文で語られる。続く第一章は日本が行った満州政策の顛末(てんまつ)から始まり、それがかなり的確にまとまった歴史認識なのだ。………[もっと読む]

[評者]細野晴臣(音楽家)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]文芸

下中彌三郎―アジア主義から世界連邦運動へ [著]中島岳志

下中彌三郎―アジア主義から世界連邦運動へ [著]中島岳志

■透明で一元化した理想郷の危うさ  勇気ある本だ。それは、平凡社の創業者である下中彌三郎の評伝を当の平凡社から出すにあたって、ときには厳しい批判の目を向けながら、一切の留保なしにその正と負の言動を描………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]社会

遊楽としての近世天皇即位式―庶民が見物した皇室儀式の世界 [著]森田登代子

遊楽としての近世天皇即位式―庶民が見物した皇室儀式の世界 [著]森田登代子

■「広場」に変貌した御所の南庭  江戸時代の天皇は幕府の厳重な管理のもとに置かれ、京都御所に事実上幽閉されていて、生身の姿を一般庶民にさらすこともなかった。そう思い込んでいる人々は多い。天皇の研究を………[もっと読む]

[評者]原武史(放送大学教授・政治思想史)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]歴史

ショッピングモールの法哲学―市場、共同体、そして徳 [著]谷口功一

ショッピングモールの法哲学―市場、共同体、そして徳 [著]谷口功一

■地域の破壊者か 公共性に糸口  著者はニュータウンを走る私鉄に乗り、巨大アウトレットモールの脇を通って勤務先大学に通うという。今やそこかしこで見られるこうした「郊外」状況。著者はそれと真摯(しんし………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]社会

ラ・ミッション―軍事顧問ブリュネ [著]佐藤賢一

ラ・ミッション―軍事顧問ブリュネ [著]佐藤賢一

■時代の本質つかんだ物語構築  歴史小説を書く作家は、表面的な事象を学ぶのに十分に忙しく、時代の特徴を見極めるところまではなかなか手が回らない。だからたとえば国の興亡を描く物語であれば、等しく日本の………[もっと読む]

[評者]本郷和人(東京大学教授・日本中世史)
[掲載]2015年05月10日
[ジャンル]歴史

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