2016年05月15日の書評一覧

ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語 [著]津島佑子

ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語 [著]津島佑子

■繰り返す迫害への静かな怒り  文学とは、つらい現実から逃避する場ではなく、そんな現実と戦う現場であり、読み手にその力をもたらすものだと教えてくれた作家が、津島佑子だった。遺作の本書も、強靱(きょう………[もっと読む]

[評者]星野智幸(小説家)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]文芸 社会

地球を「売り物」にする人たち―異常気象がもたらす不都合な「現実」 [著]マッケンジー・ファンク

地球を「売り物」にする人たち―異常気象がもたらす不都合な「現実」 [著]マッケンジー・ファンク

■議論を尻目にビジネスは進む  地球環境についての話題はとてもデリケートで、つい感情的になりがちだ。  温暖化の進行自体が否定されることは少なくなってきているが、それが人間の活動に起因するのかどうか………[もっと読む]

[評者]円城塔  (作家)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]社会

インド独立の志士「朝子」 [著]笠井亮平

インド独立の志士「朝子」 [著]笠井亮平

■二つの故郷、手放さず生きる  「涼しい風がそよそよと吹く頃となりました。其(そ)の後如何(いかが)で御座いますか」「ときどきはどうしてこんな見知らぬ(自分の国ながら)所へ来たかと思って淋(さび)し………[もっと読む]

[評者]中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]歴史 社会

支配する人道主義―植民地統治から平和構築まで [著]五十嵐元道

支配する人道主義―植民地統治から平和構築まで [著]五十嵐元道

■「救う」側に潜む危険な暴力性  人道主義とは尊いもの。多くが信じて疑わない観念の図式を本書は敢(あ)えて批評的検証の俎上(そじょう)に載せる。  注目されるのはトラスティーシップという概念だ。それ………[もっと読む]

[評者]武田徹(評論家・ジャーナリスト)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]社会

模範郷 [著]リービ英雄

模範郷 [著]リービ英雄

■恐れ超え、記憶の場に踏み込む  リービ英雄の最初の小説「星条旗の聞こえない部屋」が発表されたのは一九八七年。英語で生まれ育ったアメリカ人が日本語で書いた小説として話題をよんだが、それ以来、彼は日本………[もっと読む]

[評者]大竹昭子(作家)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]歴史 文芸

死仮面 [著]折原一

死仮面 [著]折原一

 折原一の新作は、現実と作中作が同時並行で進む複雑な構成の物語である。  秋月雅代は、急死した内縁の夫の境遇が、秘密に包まれていたと知る。夫が何者かを調べ始めた雅代は、遺品の小説を読み始める。  小説………[もっと読む]

[評者]末國善己(文芸評論家)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]文芸

大山猫の物語 [著]クロード・レヴィ=ストロース

大山猫の物語 [著]クロード・レヴィ=ストロース

 オオヤマネコとコヨーテは双子で、元々はよく似ていた。しかし、「彼らは、互いに分化する道を選んだ。つまりオオヤマネコはコヨーテの鼻面と足を引き伸ばし、コヨーテはオオヤマネコの鼻面と尾を縮めたのである」………[もっと読む]

[評者]杉田敦(政治学者・法政大学教授)
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]人文

中央銀行が終わる日―ビットコインと通貨の未来 [著]岩村充

中央銀行が終わる日―ビットコインと通貨の未来 [著]岩村充

■「将来の豊かさ」前借りには限界  世界の金融市場参加者の間で、先進国の中央銀行が近年実施してきた大規模な金融緩和策への失望が急速に広がっている。景気刺激効果の限界が露(あらわ)になってきたためだ。………[もっと読む]

[評者]加藤出
[掲載]2016年05月15日
[ジャンル]経済 社会

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